オタクと発達障害の見分け方:ASDとADHDの特徴を比較

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神社探偵kaoです。
私は、訪問介護や放課後等デイサービスで発達障害の人たちとかかわる仕事をしてました。(今は神社探偵ですが)
その時、大人になってから発達障害かも、と不安を感じている方から電話を受けることが何度かありました。

私自身も発達障害かもしれないと思うことがあって、不安になることは理解できた。
発達障害かもしれないと思っている人に、少しでも不安を軽減できればなと思って、ブログで発信します。気になる方の目に留まればいいな。

今回は『発達障害』と『オタク』、どちらも気になることを、突き詰める性質。
集中力が半端ない、より細かいことを知ると幸せを感じる。
そんな両者の似ている部分、違う部分について伝えます。

ところで、私はオタク気質と周囲からよく言われています。気になることがあると、とことん調べてしまう。だいたいわかればいいんじゃない、なんて発想がない。だって気になるんだもん、と飽きるまで続ける。最近ではオタクの地位も上がり、夢中になっている人を気軽にオタクと呼んだり、あるいは自称したり。良い時代だなと思っとります。

神社探偵kao
岡山の神社を巡る自称『神社探偵』
・放課後等デイサービスの元管理者
・モットーは『終わりよければ すべて良し』
・趣味:読書(脳神経系・都市伝説系・推理系・心理系)
・愛知学院大学 心理学科卒業
▶神社写真リスト(AC写真)
▶X
▶睡眠が気持ちよさに変わる「ひつじは眠る」

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オタクと発達障害の共通点と違い

オタクと発達障害について考えると、似ているところも多いけど、違うとこもある。
共通点と違いについて詳しく見ていきましょう。

オタクの強いこだわり

オタクは特定の趣味や興味に対して強いこだわりを持つことが特徴。例えば、アニメやゲームに対する深い愛着や、関連グッズを集めることに熱中してしまう。オタクたちはこのこだわりを通じてコミュニティを作り、同じ趣味を持つ人々と交流を楽しむ。彼らは新作のリリース日を待ちわびたり、イベントやコンベンションに参加したりします。オタク文化は、インターネットやSNSの普及により、さらに広がりを見せている。年代や性別、地域を超えてのつながりを持つこともある。

発達障害の特徴とオタクの違い

発達障害の中でも特に自閉スペクトラム症(ASD)は、オタクのように特定のものに強い興味を示すことがあります。でも、ASDの人々は社交スキルに難しさを感じることが多く、他者との関係構築が難しいことが一般的。オタクは趣味を通じて友人を作ることができるのに対し、ASDの人々はそれが難しいことが多いです。例えば、ASDの人は自分の興味に強く集中するあまり、他人の意見や感情に気づかないことがあるのです。いかに自分が知っているかを延々しゃべり続け、聞いてる人がうんざりしていても気づかない。さらに、聞いている人は、マウントを取っていると感じてしまうかもしれない。たとえ有益な情報でも一方的に意見を押し付ける人と交流したいと思わないよね。あの人と話をすると、長いし面白くないって感じになりがち。

自閉スペクトラム症(ASD)とオタクの共通点

ASDの人々は、特定の興味に対する深いこだわりがオタクと共通している。でも、ASDの場合、その興味が生活の中心になりやすく、社会的な柔軟性に欠けることがある。例えば、イベントが中止になった場合、オタクは他の活動に移行することができるけど、ASDの人々はその中止に対して強い執着を見せることがある。主催者にクレームを入れたり、動揺して動けなくなったり。ASDの人々は、予測不能な変更に対して強いストレスを感じることが多く、予定が変更されるとパニックに陥ることもある。

注意欠如多動症(ADHD)とオタクの違い

ADHDの人々は、物を集めることが好きである点ではオタクと似ているけど、購入すること自体が目的化しやすく、その後の管理が雑になることが多いです。オタクは集めた物を大切に扱い、楽しむことが目的となります。ADHDの人々は、買うことで満足し、その後の管理が二の次になることが多いです。例えば、ADHDの人は新しい趣味を始めるたびに関連グッズを大量に購入しますが、その後すぐに興味を失い、グッズが未使用のまま放置されることが多いです。整理整頓も苦手なため、部屋の隅にホコリのかぶったグッズが山となることもあります。

オタク活動と社会性の発展

オタクは推し活(好きなキャラクターやアイドルを応援する活動)を通じて多くの友人を作ることができます。イベントに参加したり、オンラインコミュニティで交流したりすることで、社会性を発展させる機会が多いです。オタクたちは共通の興味を持つ人々と出会うことで、友情や仲間意識を育むことができます。また、オタクコミュニティでは、イベントの企画や運営に携わることで、リーダーシップや組織力を養うこともあります。

発達障害とオタクの心理的な側面

発達障害の人々は、特定の活動に対する強い集中力を持つ一方で、他のことに対する注意が散漫になりやすいです。これに対し、オタクは広範な知識を持ち、その知識を共有することでコミュニティ内での存在感を高めます。この違いは、彼らの心理的な側面においても顕著です。ASDの人々は、興味の対象に対して非常に深い知識を持ち、その知識を詳細に覚えています。
実際に関わった子どもさんの例だと、もともと高速道路に興味を持ち、そこから通常の標識、さらに補助標識(坂道の警戒標識など)どんどん掘り下げてノートにびっちりと書いていました。夏休みの自由研究でもなく、ただただ興味だけで書き続けていたのです。一方、オタクは知識を他者と共有し、その過程で新たな情報を得ることを楽しみます。

発達障害の人々が抱える課題

発達障害の人々は、日常生活においてさまざまな課題に直面します。例えば、社会的な場面でのコミュニケーションが難しいことや、予定の変更に対して柔軟に対応できないことがあります。また、ADHDの人々は、集中力が続かないために、学校や職場での課題に取り組むことが難しいことがあります。これらの課題に対して、家族や専門家の支援が重要となります。ただし、支援がしっかりと受け入れられれば、興味を持った事柄を詳細覚え、活用することができます。研究職や分析が必要な職種のような職にすごく向いている性質でもあるのです。

オタク文化の社会的な意義

オタク文化は、個々の興味や趣味を尊重し、多様性を受け入れる社会の形成に貢献しています。オタクたちは、自分の興味を追求することで、自己表現を行い、他者と共感を分かち合います。これは、社会全体において、個人の尊重や共感の重要性を再認識させる役割を果たしています。また、オタク文化は、経済的にも大きな影響を与えています。関連商品の販売やイベントの開催は、多くの人々の雇用を生み出し、地域経済の活性化にも寄与しています。

まとめ

オタクと発達障害には共通点が多い一方で、社会的な柔軟性や興味の対象への向き合い方に違いがあります。これらの違いを理解することで、両者の特性をよりよく理解できると思います。オタクはコミュニティを通じて社会性を発展させる一方で、発達障害の人々は特定の興味に深く没頭する傾向があります。どちらも物事を深く追求する姿勢が見られ、追及している時の幸福感は、何物にも代えがたいと思います。

発達障害の性質は、グラデーションがありグレーという発達障害かどうかわからない範囲が大きくあります。発達障害であるかどうかを判断するのは医師のみです。でも医師によってグレー部分は判断が分かれることもあります。
どうしても、発達障害かどうか知りたい人以外は、自分の生活が穏やかに過ごせているなら、無理に知ろうとしなくてもよいかと思います。

こういった言動しやすいな、これが得意だ、苦手だが分かれば対処方法はたくさんあります。例えば、予定変更が苦手な場合、予定の中に変更があることを想定して変更後の行動をメモにする。するとそのメモがお守り代わりになり、慌てることが少し減ってきます。

人の顔色や空気が変になることが分からない場合は、場面ごとにキーワードを覚えましょう。教えてくれる人が身近にいれば教えてもらいましょう。
例えば、髪を切った人が「変じゃないかな?」と聞いた場合「変じゃないよ、似合ってるよ」と必ず返答する。たとえ前の方がいいと思っても、紋切り型で返事を返す。何もかも正直に答えなくても大丈夫。嘘をついてしまったと悩まなくていいです。これは定型のあいさつと思ってください。

オタクであれ発達障害であれ、自分が興味を持ったことをとことん追求する、幸せな時間を存分に味わえればいいなと思っています。

60からのミステリーハンター|神社探偵kao