ども、神社探偵kaoです。今回は吉備津神社とよく比較や混同されがちな吉備津彦神社に行ってきました。失礼な話ですが、名前が似すぎ。場所が近すぎ。混同されちゃうよね。
1. 吉備津彦神社とは?
吉備津彦神社(きびつひこじんじゃ)は、岡山県岡山市にある歴史的な神社で、古代日本における重要な人物、吉備津彦命(きびつひこのみこと)を主祭神としています。吉備津彦命は、大和朝廷の命を受けて吉備地方を平定し、その功績を称えられ永住した中山の麓である屋敷跡に社殿が建てられ祀られました。桃太郎伝説のモデルとも言われており、神話と歴史が交差する場所としても知られています。
また、吉備津彦神社は、地域の守護神として長い歴史の中で信仰されてきました。地元の人々にとってはもちろん、観光客にとっても興味深い歴史や文化が体験できる場所として、毎年多くの参拝者が訪れます。
吉備の中山を背に立っている吉備津彦神社。中山自体が神と崇められ信仰の対象であり吉備津彦命も参拝し勝利祈願をしたと言われています。神の山の麓に居住する吉備津彦命。吉備地方の豪族に手こずってどうにか平定でき、神への感謝を込めて居住を決めたのかな?
2. 吉備津彦神社の歴史
吉備津彦命は4世紀ごろ、大和朝廷に仕えて吉備国を平定した英雄です。その功績を讃えて、この地に祀られたのが吉備津彦神社の始まりです。神社の創建は古代に遡り、何世紀にもわたって地域の発展と共に、信仰の場として発展してきました。
神社は何度かの改修を経て、現在の形になっています。境内には歴史的な建造物や自然が調和し、神社の長い歴史を物語る遺産が数多く残されています。
現存の本殿は1697年に改修。渡殿・祭文殿・拝殿は1936年に再建。その際に万成石(地元の高級石)をふんだんに使用されています。淡紅色の華やいだ石で、とても綺麗ですよ。
3. 吉備津彦神社の見どころ
吉備津彦神社の境内には、歴史的な建築物や自然の美しさが融合した多くの見どころがあります。ここでは、特に注目すべき3つのスポットを紹介します。
【おすすめ1】平安杉(へいあんすぎ)
吉備津彦神社の境内で最も目を引く存在の一つが、「平安杉」です。この巨大な杉の木は、樹齢およそ1000年とも言われ、平安時代からここに立ち続けています。幹周りは約7メートル、高さは35メートルに及び、その壮大な姿に圧倒されることでしょう。
この平安杉は、神社を訪れる参拝者にとって神聖な象徴であり、古来からの信仰の力を感じさせるものです。古代の人々も、この杉の木の前で自然の力と神々の存在に思いを馳せたことでしょう。吉備津彦神社を訪れる際には、この平安杉の力強さを体感し、その長い歴史に思いを馳せることができます。
御神木の左側は社殿火災の際に半分焼けてしまったが、大手術治療が施され、人工物をはらんだまま悠然と立ち続ける。竜が宿っていると伝承のある大杉です。実際見ると大迫力ですよ。
【おすすめ2】大燈籠(おおとうろう)
吉備津彦神社の境内には、「大燈籠」と呼ばれる巨大な石造りの燈籠があります。この燈籠は、総高さ約11メートルにも及び、1857年から1859年の27年にわたり寄付が寄せられ奉納されたものです。燈籠は境内中央に堂々と立ち、神社全体の荘厳さを一層引き立てています。この大燈籠は、かなりの大きさのため制作に何度か失敗したとのことです。
参拝時には、ぜひこの大燈籠の迫力ある姿を近くで観察し、その歴史的な価値を感じてみてください。
神社の方にお聞きしたのですが、失敗した燈籠は手水舎の裏の方に置いてあります。片付けんのんじゃと思いつつ、見に行くと実際の大きさに驚きました。大きいと建立も難しいわなぁと納得。
【おすすめ3】壮麗な社殿と拝殿
吉備津彦神社の中心である社殿と拝殿は、日本建築の美しさが際立つ場所です。特に本殿は、重要文化財にも指定されており、精緻な彫刻や装飾が施された伝統的な日本建築の傑作です。この社殿は、長い歴史の中で幾度も改修されてきましたが、現在もその荘厳さを保っています。
拝殿は、参拝者が吉備津彦命に祈りを捧げる場所であり、その前には広々とした参道が伸びています。この参道を歩きながら、四季折々の自然と建物の美しさを堪能できるのも吉備津彦神社の魅力の一つです。春には桜、秋には紅葉が境内を彩り、写真映えする景色を楽しむことができます。
渡殿と本殿は囲いの中にあります。その囲いの中には楽御崎神社が配祇されています。楽々森彦命が祀られています。桃太郎でいえば『猿』。今でも吉備津彦命のお側にいるんですね。
4. 吉備津彦神社の四季折々の風景
吉備津彦神社の境内は、季節ごとに異なる美しさを見せます。春には桜が満開となり、社殿と桜が織りなす景色は特に見事です。桜の時期には多くの参拝者や観光客が訪れ、その華やかさを楽しんでいます。夏には青々と茂る木々が涼しげな陰を作り、訪れる者に心地よい空間を提供します。
秋には紅葉が境内全体を鮮やかに彩り、特に社殿を背景にした紅葉は絵画のような美しさです。冬には雪が積もり、静寂と神聖さを増した神社の姿が参拝者を魅了します。四季を通じて、どの時期に訪れても美しい風景を楽しめるため、何度も訪れたくなる魅力があります。
写真は境内にある神池。御田植祭で神事が行われるそうです。
5. アクセスと参拝情報
吉備津彦神社へのアクセスは、JR「備前一宮駅」から徒歩約10分と、非常に便利です。岡山市内からも近く、電車や車でのアクセスが容易です。神社には無料の駐車場も完備されており、観光客や地元の人々が参拝しやすい環境が整っています。
参拝は朝から夕方まで可能で、特に初詣や御田植祭り、流鏑馬神事などイベントの時期には多くの参拝者で賑わいます。また夏至の日には正面鳥居より日が昇り日が差込むように社殿が建てられています。
吉備津彦神社を訪れる際には、ゆったりとした時間を過ごし、歴史と自然を感じながら参拝を楽しんでください。
まとめ
吉備津彦神社は、歴史的な価値と自然の美しさが融合した特別な場所です。平安杉や大燈籠、そして壮麗な社殿と拝殿など、境内には見るべき場所が多く、訪れる者に深い感銘を与えます。岡山の歴史や文化を学びながら、四季折々の風景とともに参拝を楽しむことができるこの神社は、ぜひ一度訪れてほしい場所です。
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