【岡山今村宮】旧2号線に鎮座する狛犬の謎。まいられぇ岡山の神社巡り

※アフィリエイト広告を利用しています

神社探偵

スポンサーリンク


10年ぐらい前から、気になっていた狛犬がある。

狛犬は、神社に訪れる人を出迎えるガードマン的な存在ではないのか?
なのに、近くに神社が見当たらない。
道端に2体がただずんでいるのだ。
いったい、どこの神社を守っているんだろう?

その狛犬は『岡山ドーム』近くで旧2号線から少し入った道路わきにいる。
どこの所属の狛犬なのか?
ヒントがないかと近くで見ることにした。
近づくと『今村宮』と書いた石がそばにある。
今村宮とは、少し離れた所にある神社の名前だ。

えっ、ここは今村宮の参道の入口なの?
参道にしては今村宮まで遠すぎん?
今村宮から距離がある気がする。
なによりここから神社は見えんし。

狛犬の所から参道らしき道を歩いて今村宮に向かった。
申し訳ない。
今村宮が怖い。この怖さは、何なんだろう?!
あまりに怖いので、今村宮の周りを少し歩いて終了。
狛犬の事も分からず、謎はそのまま。

そして、
10年の時が過ぎた。

私はミステリーハンターになった。
ミステリーハンターになったからには、このミステリーを解かなければ。

参道らしからぬ道の端にある狛犬。
旧2号線に向かってにらみを利かす2体の狛犬。
狛犬の謎を調べてみるぜ。

神社探偵kao
岡山の神社を巡る自称『神社探偵』
・放課後等デイサービスの元管理者
・モットーは『終わりよければ すべて良し』
・趣味:読書(脳神経系・都市伝説系・推理系・心理系)
・愛知学院大学 心理学科卒業
▶神社写真リスト(AC写真)
▶X
▶睡眠が気持ちよさに変わる「ひつじは眠る」

スポンサーリンク


ネットや図書館でリサーチするも「狛犬の謎は不明」

今村宮の歴史や狛犬のことをネットや図書館で調べてみた。
狛犬がなぜ、神社から離れた所に置かれているのか。
分らんかった。
参道である記事が見つからんかったのだ。

参道には、鳥居前町があることが多い。
鳥居前町とは、お寺でいうところの門前町のことである。
しかし参道とされる道沿いの家に旧家が見当たらない。

参道には門前町や鳥居前町があることが多く、
参拝者に向けて店が並び商売しているイメージがある。
参道沿いには民家が建っていることが多い。
でも現在は民家でも、以前は何かしら商売した痕跡が残っていたりする。
例えば、家の入口の形とか、家の古さとか。

しかし、今村宮の参道沿いは違う。
どの家も近代的だ。旧家は、みな新しく建て替えたのか?
そんなこんなで、やっぱ参道らしくないんだけどな。

さらに、狛犬について調べていると、新たな疑問が増えた。

今村宮には2つの鳥居があるらしい。
境内に鳥居が2つある事が珍しいと書いてあるではないか!

いくつも連なる鳥居で有名な神社があるのに?
2つぐらいで珍しい、ですと。

いやいや、2つぐらいで盛り上がらんですわ。
基本は鳥居は1つだけど、日本中に神社はぎょうさんあるし。
2つあっても、ええんじゃね、って思うのは考えなさすぎ?

やっぱ、ミステリー解明には現場にいかんとおえんみたいじゃな。

いざ今村宮神社へ調査。そこで「意外な答え」が…

恐る恐る、今村宮に参拝に行く。
全くもって失礼な話だ。
しかし、嘘はつけない。
今村宮の雰囲気が怖い!
外からうかがうと、境内が暗いのだ。

駐車場から拝殿正面に行ってみる。
わぁー本当に鳥居が2つある。
大げさに感動してみて、怖さをまぎらわせる。
やや成功。

不思議なのが、2つ目の鳥居の奥側の脇に狛犬が鎮座。
1つ目の鳥居の傍にはいないのだ。

そして狛犬が筋肉隆々なのだ。たくましい姿だ。
道傍にいた狛犬とかなり印象が違う。
道傍の狛犬がガードマンなら、こちらはよりプロフェッショナルなSPに見える。

さらに髄神門までもある。
髄神門とは、神様を守る神様がいらっしゃる門なのだ。
今村宮恐るべし。守り強すぎ。

3つの関門を潜り抜け、
拝殿でしっかりとご挨拶させていただく。

神社の方がいらっしゃる社務所の横に今村宮の案内を書いた紙があった。
もらっていいのかなと手をのばしたところで話しかけられる。
『雨が降った後だから下の方をとってくださいね』
親切な方だ。優しそうな女の人。
でも、あなたはだれ?地元のかたなの?

すると鍵を片手に社務所に入っていかれる。
神社の方だったのか。
思わず声をかけ御朱印を頂く。

今回この方に疑問をぶつけてみた。
「遠くにある狛犬は参道入り口のものですか?」

そして、謎は解けた。

やはり、道端の狛犬は参道入口におられたのだ。
しかし、昔はもっと南にあった、とのこと。
そして鳥居の謎。
なんと参道入り口にあったものが、台風で壊れ撤去。
それを、今村宮に移設したそうだ。

狛犬の謎の先にあった「時代に翻弄された今村宮」

今回の調査でしっくりこなかった事を調べなおしてみた。
どうしても参道と思えない、この気持ち悪さの正体を知りたい。

今村宮は、もともと岡山城の近くにある岡山県立図書館あたりにあった(諸説あり)
しかし、岡山城郭を広げるため、
宇喜多直家に今の場所に移動させられた。
まあ、殿様に言われて反対できんわな。

時はすすみ、岡山も都市整備する時代がきたのだ。
道の整備がすすみ、参道を横切る形で道路が拡張する。
そして参道入口にあった狛犬と鳥居を移設させられる。

参道付近はもともと田畑が多かった。
田畑の中に今村宮があったのだ。
ところが道が整備され、それに伴って新しく家が建ちはじめた。

参道らしからぬ理由がここにあった。
参道も道幅が広げられ、その道沿いにも家が建ったのだ。
鳥居がないのも参道と思えんかった理由かもしれん。

神様をお祭りしている神社。
その神様を人間都合で引越しさせてしまうことがあることを知った。
神社は人の生活とともに変化していくもんなんだな。

今村宮の雰囲気が怖いと思った先にあったのは

今村宮に参拝前は、怖い気持ちでいっぱいだった。
参ってから分かったのだが、小さな森があったのだ。
うっそうと茂った森は外から見ると暗く見える。
しかし、中から見ると池とあいまって別世界のようで心地よかった。

ただ、神馬のある祠はムリ←失礼千万です。
怖くておびえてしまった。
そして怖くて写真が取れませんでした。
気になる方はぜひお参りを

コメント