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AGEs(終末糖化産物)とは?健康と老化に与える影響と対策を徹底解説

AGEs(Advanced Glycation End Products:終末糖化産物)は、私たちの体内で自然に作られていく物質です。
AGEsが過剰に作られてしまうと、体の疲れや気だるさ、肌のしわやたるみなどの老化、心血管系や腎臓などの疾患リスクが高まります。
さらには糖尿病になると血糖値の管理が難しくなるため、AGEsがさらに生成されやすくなり、合併症の悪化や老化の進行を促進する悪循環に陥りやすくなります。

この記事では、AGEsとは何か、その生成メカニズムや健康に与える影響、AGEsを減らすための生活習慣や食事の工夫について詳しく解説します。AGEsに対する正しい知識を持つことで、健康的な生活を送るためのヒントが得られるでしょう。


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執筆者:メンタルコーチしもん
・メンタルと睡眠の専門家 / 作家 / 講師
YouTube登録者数1.4万達成
・5年以上の双極性障害とうつを克服
・29年間の睡眠障害を克服
・IQ上位0.1%『GIFTED EYES』メンバー
・上級睡眠健康指導士
著書
眠れない理由を知って眠れる方法を知れば安眠
脱・中途覚醒 “夜中に目覚める”悩みが消える
12歳になるまでに読みたい 「子どもの睡眠」

AGEsとは?

AGEs(終末糖化産物)とは、体内の糖分がタンパク質と結びつくことで作られる化合物です。
糖化と呼ばれ、特に血糖値が高い状態が続くと、この反応が促進されます。
AGEsは、体内だけでなく、食べ物の調理過程でも作られるものです。

主なAGEsの種類

カルボキシメチルリジン(CML)
最も研究されているAGEsの1つで、細胞損傷や炎症を引き起こす。
加齢や糖尿病で血中や組織内の濃度が上昇する。

ペントシジン
クロスリンクAGEsの一種で、タンパク質同士をつっくつける。
コラーゲンやエラスチンなどの長寿命タンパク質に溜まっていく。

メチルグリオキサール由来AGEs(MG-AGEs)
メチルグリオキサールという糖代謝中間体が生成するAGEs。
酸化ストレスや炎症を引き起こす。

AGEsのデメリットとは?

AGEsはタンパク質に悪影響を与えやすいため、体全体に悪影響がでやすいです。
体の炎症や酸化につながり、次のようなデメリットがあります。

  • 体の疲れや気だるさ
  • シワやたるみなどの肌の老化
  • 髪にダメージを与えて、髪の若々しさが失われる
  • 心血管系のリスクを高める。
  • 免疫力が低下して、風邪などを引きやすくなる。
  • 腎臓が疲れやすくなる
  • がんのリスクが上がる
  • 認知障害
  • 糖尿病になるとAGEsの悪循環に生みやすくなる。

AGEsが作られる2つの原因とは?

AGEsには大きく分けて2つの原因があります。
体の中の原因である内因性と、体の外からの影響が原因となる外因性。
高血糖などの体の中の原因が、AGEsは強い悪影響を与えます。
食べ物などの体の外からの影響は、一時的にはそこまでの悪影響はないですが、積み重なっていくと強い悪影響を与えていきます。
これは、体の中のAGEs原因を高めてしまうためです。

体の中(内因性)

高血糖

血糖値が高いと、AGEsが作られやすくなります。
そのため、糖尿病になるとAGEsが作られやすくなり、さらにAGEsによって高血糖状態にもなりやすくなるので、早め早めの予防が大切です。
短期的な高血糖よりも、長期的な高血糖状態がAGEsを多く作るので注意です。
体の代謝が健康的な場合、食後にを一時的に血糖値が上がっても、そこまでAGEsは作られません。
そのため、食後に血糖値が上がるのももちろんリスクがありますが、空腹時の血糖値が高いと、よりリスクが高まります。
AGEsが気になる場合は、血液検査での血糖値は特に意識しましょう。

酸化ストレス

酸化ストレスとは、体がさびることと言われます。
細菌やウイルスから体を守る活性酸素が、出過ぎてしまって体に悪影響を与えている状態です。
酸化ストレスが高いと、AGEsが作られやすくなります。
そのため、高血糖で酸化ストレスがあると、AGEsの悪影響はとても高いものとなります。そのため、AGEsは食事による改善も大切ですが、心理的なストレスや、紫外線やタバコの煙などの環境的なストレスのケアも大切です。
また、年齢を重ねていくと、抗酸化能力が落ちるので、年齢を重ねれば重ねるほどAGEsの対策は大切になってきます。

炎症

炎症とは、体を守るための免疫システムです。
炎症も長く続いて悪影響を与えてくると、酸化ストレスが高まってくるのでAGEsは作られやすくなります。
抗酸化対策と抗炎症対策は似ているところも多いので、酸化と炎症はそれほど分けずに考えてもOKです。

体の外(外因性)

高AGEs食品

高AGEs食品とは、メイラード反応を起こしている食べ物です。
メイラード反応の食べ物は、加熱している加工食品と考えてもらえると分かりやすいです。
ただ、タンパク質や脂質の糖化反応なので、糖分が多く、タンパク質も脂質もそれなりに含まれた状態で加熱されているところが加工食品です。
そのため、サバ缶などのようにほとんどを糖質が含まれていないものはほとんどAGEsリスクがありません。

悪影響を与えやすいのは具体的には、スナック菓子、焼き菓子、ファストフードなどです。
とはいえ、加熱された加工食品というのは多いので、加工食品そのものを減らしていくことは大切です。

加工食品でなくても、揚げる、焼く、グリルなどの調理法はメイラード反応を起こしやすいです。
最も反応しやすい糖質である果糖(フルクトース)が100度ぐらいから反応するため、調理が100°cを超えるかどうかというところも1つのポイントです。
実際には、部分的に100度を超えることがあると思うので、70度から80°cぐらいまでで調理ができているぐらいが現実的におすすめです。

メイラード反応起こしてるかどうかは、おいしそうな焼き色がついて、香ばしい匂いがしてるかどうかというところが1つの判断基準です。
パンの香ばしい焼き色、焼肉や焼き鳥やすき焼きなどの食欲をそそる香ばしい匂い。この辺りはメイラード反応からくるものです。

紫外線や喫煙

紫外線や喫煙、または汚染された空気。
これらも酸化ストレスを高めるものになるので、注意が必要です。
紫外線の場合は光を浴びる時には必要になるので、浴びすぎないっていうのが大切です。

太陽光に関しては、1日30分から60分ぐらいを目安にして、2時間以上浴びるなどたくさんあびる場合はサングラスや日焼け止めをするのがおすすめです。

AGEsは3段階で作られていく

体の中でAGEsが作られていくまで、大きく分けると3段階あります。
この3段階の流れが分かると、AGEsの対策も分かりやすくなります。

レベル1: 糖化反応(メイラード反応)

血液中の糖質が、タンパク質にくっついて、AGEsを 作り始めてきます。
そのため、血糖値がAGEsの大きなポイントとなります。
ただ、血糖値に問題がなくても、果糖(フルクトース)をたくさんとる場合はAGEsができやすくなります。果糖はメイラード反応が強いためです。

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還元糖(アルデヒド基またはケトン基を持つ糖)が、タンパク質中のアミノ基(主にリシン残基)と反応してシッフ塩基を作ります。
シッフ塩基は不安定なため、アマドリ化合物に変化していきます。
食べ物の糖質には還元糖ではない砂糖(スクロース)も含まれますが、吸収される際にグルコースやフルクトースに分解され、これらは還元糖としてAGE生成に関与します。グルコースは、エネルギーとして代謝されたり、還元性がほとんどないグリコーゲンとして貯蔵されたりします。
フルクトースは肝臓で速やかに代謝されますが、とりすぎてしまうと肝臓負担やAGEsにも強い影響を与えます。フルクトースはメイラード反応が強いからです。
そのため、問題となりやすいのは、血中のグルコース。血糖値です。

レベル2:物質の酸化反応

糖化したものが酸化することで、AGEsが作られます。
AGEsは代謝や分解がとても難しい物質で、とても安定した物質です。
AGEsは、終末糖化産物といいますが、まさに糖化された終わりの姿と言えますね。
そのため、レベル2の段階で対策できる抗酸化や、抗酸化を高める抗炎症が最後の予防策です。

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糖化によるメイラード反応で生成されたアマドリ化合物は、活性酸素(ROS)によって酸化され、AGEsへと進行します。このAGEsは不可逆的で、非常に安定した構造を持つため、体内での代謝や分解が極めて困難です。その結果、AGEsは蓄積し、組織損傷や慢性疾患、老化の主要因となります。
AGE生成を完全に防ぐことは難しいため、AGEが形成される前の段階での対策(レベル2までの予防)が現実的で有効です。この対策の鍵となるのが、抗酸化作用と、それを高める抗炎症作用です。

レベル3:AGEsの形成

AGEsはとても安定しているため、分解・代謝が難しい物質です。
腎臓で少しずつゆっくりと外に出していくことしかできません。
そのため、過剰にAGEsが作られたり、加齢で溜まりやすくなると、AGEsの悪影響が長く続きます。また、腎臓の負担が増えるため、腎臓の疲れにつながります。
レベル3では、新たなAGEsを増やさないためのレベル2までを対策をした「生活習慣の改善」が大切です。

より詳しく

AGEsが形成される段階です。
一度形成されたAGEsは代謝が非常に難しく、腎臓によって少しずつ排出されますが、このプロセスは非常に遅いため、AGEsが蓄積し続けることで慢性的な悪影響を引き起こします。また、AGEsの代謝が遅いことが腎臓への負担を増やし、腎疾患のリスクを高める要因となります。
この段階では、AGEsの新たな生成を抑えることが最も重要です。すでに形成されたAGEsについては、腎臓が少しずつ代謝するのをサポートすることに集中し、腎臓への負担を軽減する生活習慣や対策が求められます。

AGEsを減らすための4つの食事対策

①高血糖が続かない食事

血行を高め続けない食事
⑴ タンパク質や脂質もバランスよくとる。
⑵ いろいろな色の野菜を食べる。
⑶ 野菜から食べるなど、血糖値をあげないようにする。
※生野菜は基本的に低GIで、かなり甘味が強いものでなければ高GIにはほぼならない。
⑷ 朝食を低GIにして、昼から夜など空腹時間が続くときは間食をする。

理由
・食事にタンパク質や健康的な脂質を含めることで、糖の吸収速度を緩やかになる。
・水溶性食物繊維は消化をゆるやかにする。
・不溶性食物繊維も腸が整うため、代謝がよくなる。。
・野菜→タンパク質→糖質と食べることで、血糖値の急激な上昇をふせぐ。
・長時間の空腹を避けることで血糖値を安定させる。
・低GI食事をすることで、次の食事の血糖値も抑えることができる(セカンドミール効果)
・いろいろな色の野菜を食べることで抗酸化・抗炎症効果が出やすい。

②高AGEsの食事を減らす

減らすもの
⑴ 加熱された加工食品。
⑵ 糖質とタンパク質が一緒に加熱されている食べ物。特に果物は注意。
⑶ 揚げもの、炒め物、グリル調理。

理由
・120度以上での加熱がメイラード反応を起こしやすい。
・高温であればあるほど、メイラード反応を起こす。
・糖質とタンパク質がくっつくのがメイラード反応
・スナック菓子や焼き菓子、パンなどは要注意。
・甘みの強いソースや醤油、みりん、ケチャップ、バーベキューソースなどの加熱料理は、高AGEsの可能性が高い。
・パンやお肉などのおいしそうな焼き色、香ばしい匂いがしているのはメイラード反応。
・サバ缶などの糖質がほぼないものは、加熱による問題がほとんどない。

③低AGEsの食事を増やす

低AGEsの食事にする方法
⑴ 100度未満の低・中温調理(蒸す、茹でる、煮るなど)。
⑵ 加熱はバランスよくして、焼き目やコゲをつけない。
⑶ すっぱい調味料で下味をつける。マリネ液、レモン汁、無糖ヨーグルトなど。

理由
・100度未満であればメイラード反応は起こしにくい。
・慣れている方は低温調理。食中毒などには注意。
・100度未満でも加熱にムラがあれば、メイラード反応を起こしやすい。
・酸性調味料は、AGEsの生成を抑制する効果がある。

④AGEsを減らすための栄養対策

基本的には、抗酸化と抗炎症効果があることが大事です。

AGEsの対策に効果が期待できる栄養素の一覧(研究ベース
・ビタミンC
・アグマチン
・ベンフォチアミン
・ピリドキサミン
・α-リポ酸
・タウリン
・ピマゲジン
・アスピリン
・カルノシン
・メトホルミン
・ピオグリタゾン
・ベントキシフィリン

AGEsを減らすための行動対策

①適度な運動

⑴ 適度な有酸素運動。会話ができて、体が温まるレベル。
⑵ 筋肉トレーニング
⑶ 有酸素運動を1週間で150分以上・筋トレを2回以上が目安。
※過度な運動は、酸化ストレスを高めるため注意。

理由
・有酸素運動と筋トレによって酸化ストレスが減少。
・有酸素運動で血糖が安定。
・筋肉量が増えることで糖代謝が改善し、血糖値が安定。
・会話ができて、体が温まるレベルは、主観的運動強度RPEを参考。
・中強度の有酸素運動1週間150分以上・週2回以上の筋トレは、米国心臓協会参考。

②喫煙とアルコールの制限

喫煙や過度なアルコール摂取は、AGEsの生成を促進します。
喫煙はAGEsが増加するだけでなく、血管や肌に直接ダメージを与えます。
アルコールの過剰摂取も、肝臓への負担を増やし、AGEsの蓄積を助長するため、適度な飲酒が推奨されます。

③プチ断食

断食をすることによって、血糖値を下げることができるのでAGEs対策にもいいです。
しかも、糖質による活動ではなく、脂肪分解してでのケトンでのエネルギーになってくるので、AGEsのリスクが減ります。

一般的に有名は、16時間断食は、男性は16時間断食・8時間以内で食事、女性は14時間断食・10時間以内で食事が目安です。
これはストレスホルモンや、女性ホルモンの影響の差があるからです。
注意は、断食後にドカ食いはしないこと。血糖値が一気にあがってしんどい。
問題は、生活リズムと筋肉の分解ぐらいなものです。

ダイエットや断食によるアンチエイジング効果などをあんまり意識しない方については、ひとまず12時間の腸を休める時間をつくるのを目安にするのがおすすめです。

プロテインの摂取は?
①普段から、加工食品など高AGEs食を多く食べている人。
②プロテインを飲む時に推奨量を超えて飲んでいる人。
この2つに当てはまる場合はAGEsリスクを減らすために、低温で作られているプロテインがおすすめです。

低温で作られているプロテイン次の3つです。
①CFM(クロスフローマイクロフィルトレーション)製法
②イオン交換製法
③低温で作っていることを記載。
※WPI記載のプロテインはこの3つのどれかに当てはまっている可能性が高いです。
>CFM製法のプロテイン


まとめ

**AGEs(終末糖化産物)**は、体内や食品の中で生成される化合物で、老化や病気の進行に深く関わっています。過剰なAGEsの蓄積は、肌の老化や糖尿病、心血管疾患などのリスクを高めるため、日常生活においてAGEsの生成を抑えるための対策が必要です。

低温調理や抗酸化食品の摂取、適度な運動、喫煙やアルコールの制限など、AGEsを減らすための生活習慣を取り入れることで、健康的な老化防止や疾病予防が期待できます。AGEsについて正しい知識を持ち、日常生活に取り入れることで、より健康的なライフスタイルを実現しましょう。

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