ビジネスにおいて「お客様の気持ちや行動を理解する」ことは、成功への第一歩です。特に現代のマーケティングでは、顧客視点を持つことが何よりも重要とされています。そんな中で注目されるのが 「カスタマージャーニー」 という考え方です。
カスタマージャーニーは、お客様が商品やサービスを知り、興味を持ち、購入し、利用し、さらにはリピーターとなるまでの「旅路」を描いたもの。この流れを正しく理解し、可視化することで、効果的なマーケティング施策や顧客体験の向上が可能となります。
これからマーケティング施策を強化したい方、必見の内容です!
まずはカスタマージャーニーの基本から、一緒に学んでいきましょう
カスタマージャーニーとは?
「カスタマージャーニー(Customer Journey)」とは、お客様が商品やサービスに出会い、興味を持ち、購入し、使い続けるまでの「旅」のことを指します。
具体的には:
・ どのように商品を知るのか(SNSや広告、口コミなど)
・ どんな気持ちで情報を集め、比較検討するのか
・ どんなきっかけで購入を決めるのか
・ 購入後にどんな体験をするのか(使いやすい?満足?困ったことは?)
・ リピート購入や友人への紹介につながるか
…といった一連のプロセスを お客様視点で見える化 したものです。
カスタマージャーニーのメリット
・顧客理解が深まる
お客様が「どこで迷うのか」「何に満足するのか」など、行動や感情をより深く理解できます。これにより、商品やサービス改善のヒントが得られます。
・ ターゲット施策の精度が上がる
お客様がどの段階でどんな情報を求めているのかが見えるので、適切なタイミングで適切なメッセージ(広告、メール、キャンペーンなど)を届けられます。
・顧客体験(CX)の向上
お客様にとってストレスの少ない、快適で魅力的な体験を設計できます。これにより、満足度やロイヤルティ(愛着度)が高まります。
・ 部門間の連携がしやすくなる
マーケティング、営業、サポートなど、部門ごとの施策をジャーニーマップで統一できるため、チーム全体で「お客様目線」で取り組めます。
・ 売上アップとリピート率向上
お客様に合った情報提供や提案ができるため、購入率が上がり、リピート購入や口コミにつながりやすくなります。
カスタマージャーニーマップの作り方
ペルソナ(顧客像)を設定する
どんなお客様が対象かを明確にします。
例:30代女性、共働き、オンラインショッピングが好き、健康志向
購買プロセス(フェーズ)を決める
お客様がどんな段階を経るのかを書き出します。
例:
- 認知(商品を知る)
- 興味・関心(詳しく調べる)
- 比較・検討(他商品と比べる)
- 購入(決める)
- 利用・評価(使ってみる)
- リピート・共有(また使う、口コミ投稿)
各フェーズでのお客様の「行動」「感情」「課題」を整理
表やシートにまとめると見やすいです😊
フェーズ | 行動 | 感情 | 課題 |
---|---|---|---|
認知 | SNS広告を見る | 興味が湧く | 本当に良い商品か不安 |
興味・関心 | ウェブサイトを調べる | 詳細が気になる | 情報が少ない |
比較・検討 | 他社と比較 | 悩む | 価格、評判 |
購入 | 購入手続きをする | 期待と不安 | 支払い方法、送料 |
利用・評価 | 商品を使う | 喜び、満足 | サポートが必要 |
リピート | また買う、紹介する | 信頼感 | 新しい提案がほしい |
タッチポイント(接点)を記入
各段階でお客様が接触するポイントを整理します。
例:広告、SNS、ウェブサイト、店舗、カスタマーサポート、口コミ
改善点・アイデアを考える
お客様の不安や課題を解消する施策を検討します。
例:
- 情報不足→FAQを充実させる
- 比較検討で悩む→口コミ・事例を強調する
- 不安感→チャットサポートや保証制度を案内
ペルソナが不明確な場合の対処法
既存データを活用する
・ 顧客データ(購買履歴、年齢、地域、性別、商品利用頻度)
・ Webアクセス解析(どのページがよく見られている?滞在時間は?)
・ SNSの反応(どんな投稿に反応が多い?)
これらから「よく買うお客様の傾向」を見つけることができます。
仮説ベースで「仮ペルソナ」を作る
完全に正確なペルソナがなくても、まずは「こういう人が多そう」という仮説でOKです。
例:
- 30代~40代女性、子育て中、ネット通販利用者
- 20代男性、学生、趣味はゲームやファッション
仮ペルソナで進めて、後でデータを基に修正すれば大丈夫です。
社内メンバーや現場の声を集める
営業、カスタマーサポート、店舗スタッフから「どんなお客様が多い?」という声を集めるのも有効です。
簡易アンケートを実施
既存顧客やSNSフォロワーに「どんな悩みを持っていますか?」「どんな商品が気になりますか?」と聞いてみるのもおすすめです。無料ツール(Googleフォームなど)でも可能です。
小さく始め、作りながら修正する
いきなり完璧を目指すのではなく、仮説を立ててカスタマージャーニーマップを作り、運用しながらペルソナを具体化していくことが重要です。
まとめ:カスタマージャーニーを活用して顧客満足度を向上しよう
カスタマージャーニーは、お客様の「気持ち」や「行動」を理解し、最適なタイミングで適切な情報を届けるための大切なツールです。ペルソナを設定し、購買プロセスごとの課題を整理し、改善策を講じることで、顧客満足度や売上の向上につながります。
たとえペルソナが不明確な場合でも、既存データや社内の意見、アンケートを活用し、仮説からスタートすることが可能です。小さく始めて、ブラッシュアップしていくことが大切です。
ぜひ、あなたのビジネスでも カスタマージャーニーを活用し、顧客中心のマーケティングを実現していきましょう!