集睡眠の質に対する耳栓とアイマスクの効果
集中治療室患者の睡眠の質に対する耳栓とアイマスクの効果:系統的レビューとメタ分析
この研究は、集中治療室(ICU)の患者の睡眠の質向上に対する耳栓とアイマスクの効果を評価するための系統的レビューとメタ分析です。2020年5月5日以前のランダム化比較試験(RCT)13件、合計797人の患者を対象に分析しました。
主な結果:
- 全体的な効果: 耳栓とアイマスクの使用は、自己報告による睡眠の質を有意に改善(効果サイズ:1.44)。
- 耳栓のみ: 睡眠の質への効果は有意でなかった(効果サイズ:0.07)。
- アイマスクのみ: 有意な改善が認められた(効果サイズ:1.56)。
- 耳栓+アイマスク: 最も大きな効果を示した(効果サイズ:2.08)。
結論:
耳栓とアイマスクの併用、またはアイマスク単独の使用は、ICU患者の睡眠の質を向上させる非侵襲的かつ費用対効果の高い方法であり、看護師に推奨されます。
この研究はPRISMAガイドラインに従い、Review Manager 5.3で分析されました。プロトコルはPROSPEROに登録されています。
夜間の睡眠中にアイマスクを着用すると、エピソード学習と注意力が向上する
夜間の睡眠中にアイマスクを着用すると、エピソード学習と注意力が向上する
2022年実験研究
要約
研究目的:
夜間にアイマスクを着用することで、睡眠中の光を遮断し、記憶力(エピソード学習)と注意力が向上するかを調査。
方法:
- 実験1: 18〜35歳の94人が1週間アイマスクを着用し、1週間は通常の睡眠を行う。2週間後に認知テストを実施。
- 実験2: 35人がウェアラブルデバイスで睡眠を記録し、アイマスクの影響を確認。
結果:
- アイマスクを着用した場合、記憶力(エピソード符号化)と覚醒度が有意に向上した。
- 睡眠中の徐波睡眠(SWS)が記憶力向上に関連していた。
- アイマスクは運動技能学習には影響しなかったが、持続的注意力や反応速度が改善された。
- 睡眠の質や時間には影響しなかったが、光を遮断することで翌日のパフォーマンスが向上した。
仮説
睡眠の質や時間に影響は見られなかったが、徐波睡眠(深いノンレム睡眠)に影響を与えていた可能性はある。
理由は「翌日の、記憶力・注意力のテストは向上。運動技能学習は影響なしのため」
運動技能には影響していないので、レム睡眠には影響を与えていなかったのかも?
結論:
夜間にアイマスクを着用することは、記憶力と注意力を向上させるシンプルで経済的、非侵襲的な方法であり、学習や日常作業に役立つ可能性がある