体内時計を整える科学的な方法:「体内時計が崩れると、睡眠以外にも問題が出る」

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体内時計が崩れると、睡眠以外にも問題が出ることを知っていますか?

体内時計が崩れると次の症状が出やすくなります
・不眠になりやすくなる
・中途覚醒、早朝覚醒、びくつき現象、悪夢などが起きやすくなる
・うつ症状が出やすくなる
・不安や反芻思考が強くなる
・イライラや悲しみなど感情が不安定になる
・太りすぎ、やせすぎ、疲れやすいなどの体の不調が出やすくなる

夜型になっていけば、寝つきが悪くなるなどの入眠時不眠症。
体内時計の崩れからノンレム睡眠やレム睡眠のパターンに歪みが出やすくなるので、中途覚醒や体がビクッとするびくつき現象や悪夢が起きやすくなります。

体内時計は睡眠のためだけではなくて、起きている時に元気に活動できるかどうかにも大きく関わっています。
そのため体内時計が崩れると、うつ症状や、不安や反芻思考、感情が不安定になるなどの症状も出やすくなります。
脳内ホルモンの影響から、食欲や代謝による問題が出やすくなるので、太りすぎ、やせすぎ、疲れやすいなどの、体の不調につながりやすくもなります。

体内時計が整うことで、覚醒と睡眠のリズムが整います。
日中は元気に活動的になり、夜はリラックスして眠りやすくなり、生活全体が向上していきます。

今日から体内時計をガチっと整えて、質の良い生活を手に入れていきませんか?

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野上しもん
・29年間の睡眠障害を克服
・5年以上の双極性障害とうつを克服
・上級睡眠健康指導士
・メンタル心理カウンセラー
・食生活アドバイザー
YouTube「メンタルコーチしもん」登録数1.3万
著書
眠れない理由を知って眠れる方法を知れば安眠
脱・中途覚醒 “夜中に目覚める”悩みが消える
12歳になるまでに読みたい 「子どもの睡眠」

体内時計は1日の睡眠と覚醒のリズムを作る

体内時計は、僕たちの体の24時間周期のリズムです。これをサーカディアンリズムと呼びます。個人差はありますが、24時間よりも少し長めです。
ただ睡眠で困っている場合、生活リズムの影響で夜型になりやすくなるので、体内時計のリズムはより長くなってきます。

体内時計は睡眠だけではなく、覚醒やホルモンの分泌や体温をコントロールするなど、僕たちの脳や体を整える働きをしてくれます。
なので、睡眠に問題があるなし関わらず、体内時計を整えることはとても大事です。

体内時計の親時計と子時計はどこにある?

体内時計には親時計と子時計があります。

親時計は、子時計たちのタイミングをそろえていく体内時計の指揮者の役割を持っています。
目の奥のほうにある脳の視交叉上核にあります。

視交叉上核は、光の影響をとても強く受けるため、体内時計を整える時に最も効果があるのが光です。
光を浴びることによって、「今は朝だよ」と子時計たちに信号を送って、体が活動的になります。
夜になって光の量が減っていくと、体を休息モードに切り替えていきます。

子時計は、親時計のように1つではありません。
臓器や筋肉や皮膚などに、それぞれに子時計があります。
親時計が体内時計の指揮者であるならば、たくさんの子時計は演奏者ですね。
親時計の指揮をもとに、1日を過ごしていくための体全体のリズムを作っていきます。

光ほどの影響はありませんが、食事や運動や温度なども体内時計に影響を与えるのは、この子時計たちによるものですね。
この仕組みを知っておくと、体内時計の整え方が理解しやすくなります。
今回僕がお伝えする方法をそのまま使うだけではなく、工夫して行っていくことができるようになってきます。

ではまずは、睡眠全体から体内時計の重要性と整え方をお伝えしていきます。

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自分の体内時計を知って、最適な生活リズムを見つける

自分の体内時計の状態を知っていますか?

体内時計を整えていく時に大切なのは、まずは現在の体内時計の状態を知ることです。
もしも現在あなたが夜型ではなく朝型なのであれば、体内時計は軽めに意識をして、睡眠圧や睡眠認知など別の原因に力を注ぐことが大切になってきます。

体内時計が整っているという状態は、体内時計と生活のリズムが合っているということです。
なので、一言で体内時計が整っていると言っても、人それぞれの生活リズムによって変わってきます。
あくまで一般的な社会の生活リズムが朝型が最適なだけでやって、夜勤勤務をしているなど生活リズムによっては、夜型の方が体内時計が整っていることもあります。

ただ、今の体内時計の状態を知らないと、どのように体内時計を整えていけばいいかも見えてこないので、体内時計の状態を知るために朝型夜型質問紙(MEQ)を一度行うことがおすすめです。

朝型夜型質問紙(MEQ)とは?

朝型夜型質問紙(MEQ)は、自分が朝型か夜型かを評価するための自己評価アンケートです。
あなたが現在どの時間帯に集中しやすいかが見えてくるものです。
体内時計を整える上ではとても役立ちます。

朝型夜型質問紙(MEQ)

朝型夜型質問紙に答えると朝型か夜型かが分かってきます。
もともと持っている遺伝子タイプによっても、朝型になりやすいかどうかがあります。
なので、「朝型にする」というより「朝型に寄せていく」という考えがおすすめです。
ちなみに遺伝と環境だと、影響度はそれぞれ半分ぐらいです。
点数が出てきますがこれは意識しなくてOKです。

夜型になれば夜型になるほど、夜に集中しやすいタイプになってくるので、どうしても夜更かしをしやすくなってしまいます。
午前中から活動的に動いていくという意味では、朝型から中間型に入るぐらいがおすすめです。
超朝型で早朝覚醒に困っている場合は、体内時計を遅らせることも1つの方法です。

朝型夜型質問紙は睡眠クリニックや心療内科などの病院でも使われるほど信頼感が高いものです。
世界中の4,000回以上の研究で利用されています。安心して使ってみてくださいね。

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このラインより上のエリアが無料で表示されます。

起床時間と就寝時間を規則正しくすると、体と心も健康になる

起床時間と就寝時間を規則正しくする効果を知っていますか?
体内時計と聞くと、朝型か夜型かというところに意識が向くかもしれません。

でも、重要なのは、毎日の体内時計のリズムがズレていないかどうかです。
毎日の体内時計のリズムのズレがなければないほど、睡眠と覚醒のリズムが整います。
そのため、夜に眠りやすくなり、睡眠の質が上がります。中途覚醒や、びくつき現象や悪夢も減りやすくなります。レム睡眠やノンレム睡眠の睡眠パターンが安定してくるからです。
メンタルも安定し、日中の集中力も増してきます。

体内時計のリズムが、日によって違ってしまうと、睡眠だけではなく体と心に悪影響が出やすくなります。
例えば、平日は規則正しく就寝と起床しているんだけど、週末に夜更かしをして、休みの日に遅く起きてしまう場合、うつ症状や不安が強くなるなどの悪影響が出やすくなってきます。また体にも影響が出るので、疲労感や不快感が出てきます。

このように、平日と週末によって体内時計がずれてしまうことを社会的ジェットラグと呼びます。
平日と休日という社会的なリズムによって生まれる時差ボケのことです。
もちろん社会的なリズムに限らず、毎日起床時間がずれていると、同じ症状が出やすくなってきます。

起床時間は「どれくらいのズレであれば問題がないのか?」をまとめたものが次のものです。

理想:30分以内のズレ
問題なし:1時間以内
注意:1~2時間
危険:2時間以上

起床時間のズレが1時間以上ある日が増えると、心と体に悪影響が出やすくなります。

なので、早起きを始めるときには、いきなり1時間も2時間も早く起きようとすると、体調が悪くなりやすくなるので、要注意です。
もちろん継続していけば、体が慣れて安定はしてきます。
ただ、1〜2時間の早起きというのは、ただでさえハードルが高く感じる上に、体調まで悪くなってしまうと、早起きすることに挫折しやすくなります。
しかも、早起きに挫折して、また以前の起床時間に戻して、また早起きにチャレンジをするを繰り返すと、ずっとこの症状に悩まされてしまうことになるので、お気をつけください。

起床時間と就寝時間を規則正しくすることは大切ですが、無理のない範囲で行っていくことが大切です。
早起きを始める場合は、15~30分早くするぐらいにしておくことが大切です。

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カロリー摂取時間を規則正しくすると、体内時計が整う

カロリー摂取のタイミングで体内時計が整うことを知っていますか?
体内時計を整える上で見落としがちなのが、カロリーの摂取時間です。
それぞれの臓器に体内時計の子時計があります。
光よりは影響は少ないんですが、食事は体内時計に影響を与えます。

そのため、朝ごはん、昼ごはん、晩ごはんを食べる時間帯が毎日ずれている人と、規則正しい人では、体内時計の整いやすさが変わってきます。
特に高いカロリーをとる3食の時間帯を規則正しくしていくことで、睡眠や健康が整いやすくなります。もちろん、2食の人は2食で整えてもOKです。

同じ理由で、おやつなどの間食も規則正しいリズムを作るのがおすすめです。
15時のおやつであるとか、夕食を食べた後でおやつを食べるであるとか、このように、リズムを作っておくと体内時計が整いやすくなります。
特に炭水化物とタンパク質は体内時計に影響を与えやすいと覚えておくと、工夫がしやすいです。

体内時計の整え方は深部体温で考えると分かりやすい

深部体温で考えると、体内時計を整える方法が見えてくることを知っていますか?

親時計である脳の視交叉上核が、それぞれの臓器に活動するタイミングを知らせるので、深部体温は体内時計とリズムが似てきます。
臓器の子時計も全体の体内時計に影響を与えるので、深部体温のリズムを整えると、全体の体内時計が整ってきます。
深部体温は臓器の体温と思っていただいてOKです。

深部体温は、朝から夕方にかけてまで上がっていき、その後は翌日の午前3時から4時ぐらいまで下がっていきます。
このリズムを知っておくと体内時計を整える方法が見えてきます。

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https://ouraring.com/blog/natural-body-temperature/

次のように考えると、睡眠につながる体内時計の整え方が見えてきます。
・朝と昼は、深部体温が上がっていくことをする。
・夜は、深部体温が下がっていくことをする。

寝室は涼しい方がいい理由も、これだけで分かってきますね。

早寝早起きではなく、早起き早寝から始めるのが大事

体内時計を整えるには、早寝早起きではなく、早起き早寝が大切だと知っていますか?

体内時計を整えていく時には、起床時間と就寝時間を整えていくことが大切です。
毎日の体内時計のリズムのズレが少なければ少ないほど、睡眠とメンタルと体の調子が良くなっていくからです。

まずは「起床時間から整えていく」のが現実的です。
寝るというのはスイッチのように切り替えられるものではないので、コントロールがやや難しいからです。
逆に、起きる方は、光や音、人の助けを借りるなど、自分以外の力によって、コントロールができます。
起床時間が整うと、自然と就寝時間も整ってきます。

早起きを始めるにしても15~30分ほどから早めていくことが大切です。
起床時間をいきなり大きくずらしてしまうと、うつ症状や感情が不安定になるなどの、時差ボケと似たような症状が出やすくなるからです。
1週間から10日ほどして慣れてきたら、また15~30分早めていくという風に「少しずつ早起きにしていく」と、健康的な体調のまま早起き習慣が無理なくついていきます。
無理して1~2時間早く起きようとすると、体調が崩れやすくなってしまい、早起きを続けにくくなるので注意をしてくださいね。

一般的な社会リズムで考えると、起床は朝6〜8時ぐらいがおすすめです。
朝日が出ている時間帯に起きるほうが体内時計を整えやすくなるからです。

早起きをしたら、できるだけ早めに光を浴びて体内時計の親時計を動かす。
水を飲んで、臓器にある子時計を動かす。

こうすることで早起きでの体内時計のリズムができてきます。

「体内時計を科学的に最適化する講座」をnoteで配信中
1.体内時計は睡眠だけではなく、心と体にも重要
2.体内時計講座の流れ
3.体内時計は1日の睡眠と覚醒のリズムを作る
4.不眠症の治りにくさは、症状の重さより、原因の複雑さ
5.自分の体内時計を知って、最適な生活リズムを見つける
6.起床時間と就寝時間を規則正しくすると、体と心も健康になる
7.カロリー摂取時間を規則正しくすると、体内時計が整う
8.体内時計の整え方は深部体温で考えると分かりやすい
9.早寝早起きではなく、早起き早寝から始めるのが大事
10.目覚めを快適にする:夜明けシミュレーション
11.体内の親時計を整える最強の方法は「光」
12.朝の目覚めが1日で最も気持ちよくなる:自己覚醒
13.朝の温かいシャワーは要注意。朝の冷たいシャワーで体内時計が整う
14.体内時計を整える朝食は、インスリンとIGF-1がカギ
15.午前中の運動は、体内時計の子時計たちを整える
16.朝が弱い人は、モーニングルーティンで体内時計を整えよう
17.カフェイン摂取は間違うと、翌日以降も体内時計が遅れ続ける
18.寝る前のアルコールは睡眠全体ではマイナス
19.LEDで体内時計が崩れるのは、たくさんのブルーライトが隠れているから?
20.夜の運動と食事は、体内時計を夜型にする
21.ぐっすり眠れるお風呂のカギは深部体温と自律神経
22.朝カフェイン・夜メラトニンサプリで体内時計が圧倒的に整う
23.朝に光を浴びることが、不正解になることもある:夜勤勤務の体内時計
24.僕が体内時計を整えるときの方法はコレだ

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