近年、短時間で脂肪を効率的に燃焼し、心肺機能を向上させるトレーニングとして話題のスプリントインターバルトレーニング(SIT)。
SITは、「全力で短時間の運動を行い、長めの回復時間を挟む」という方法で、特に瞬発力や持久力、代謝改善に効果があります。
この記事では、SITの効果や具体的なトレーニング方法、そしてHIITとの違いについて詳しく解説します!
SIT(スプリントインターバルトレーニング)とは?
SIT(Sprint Interval Training)は、「超最大負荷で行うインターバルトレーニング」です。全力の運動を15~30秒行った後に2~3分の完全休息または低強度運動を行い、これを数セット繰り返します。
SITの特徴
- 運動強度は「超最大(Supra-maximal)」、つまり最大酸素摂取量(VO₂max)の100%を超える負荷で行います。
- 短時間でも脂肪燃焼効果や心肺機能の向上が得られます。
- HIIT(高強度インターバルトレーニング)とは異なり、より短時間の高強度運動に特化しています。
SITの基本プログラム例
- 30秒間、全力スプリント(できる限り最大のスピードで走る)
- 2~3分間の休憩または軽いウォーキング
- これを5~6セット繰り返す
このトレーニングは、運動時間がわずか10~15分程度ですが、その効果は非常に高いとされています。
※時間、セット数はいろいろとあります。
HIITとの違いは?
SITは、よく比較されるHIIT(高強度インターバルトレーニング)とは異なり、運動負荷がさらに高く、より短時間で行います。
項目 | SIT(スプリントインターバルトレーニング) | HIIT(高強度インターバルトレーニング) |
---|---|---|
強度 | 超最大(VO₂max 100%以上) | ほぼ最大(VO₂max 80~95%) |
運動時間 | 短い(合計10~15分程度) | やや長い(合計20~30分程度) |
休憩 | 2~3分の完全休息または低強度運動 | 30秒~1分の低強度運動 |
主な目的 | 瞬発力・心肺機能向上 | 持久力・脂肪燃焼 |
SITの効果とは?
SITは、アスリートレベルのトレーニングに匹敵する効果を持ちながら、短時間で終わるのが大きなメリットです。以下のような効果が期待できます。
1. 心肺機能の向上
全力で運動することで、最大酸素摂取量(VO₂max)が大きく向上します。これにより、スポーツのパフォーマンスが劇的に改善されます。
2. 脂肪燃焼と代謝アップ
SITは、短時間で心拍数を一気に上げるため、運動後の代謝が上がり、脂肪燃焼が促進されます(アフターバーン効果)。
また、インスリン感受性を改善する効果もあり、血糖値コントロールに役立ちます。
3. 筋力と持久力の強化
全力のスプリント動作を繰り返すことで、瞬発力と筋持久力を同時に強化できます。これにより、日常の動作が楽になり、疲れにくい体を作ります。
4. 短時間で効率的
トレーニングの総時間は10~15分程度。仕事が忙しい方や、運動時間を確保しづらい方に最適です。
SITの具体的なやり方
SITを始めるには、まず安全な環境でウォーミングアップを行い、関節や筋肉を温めておくことが重要です。特に初めて取り組む場合は、急激な負荷を避け、少しずつ強度を上げていきましょう。
基本的なSITプログラム(初心者向け)
- ウォーミングアップ: 5分程度の軽いジョギング
- 30秒間、全力スプリント
- 2~3分間、ゆっくりとウォーキングで回復
- これを5セット繰り返す
- クールダウン: 5分程度のストレッチ
ポイント:
- 必ず全力で動き続けることが重要です。
- 急激な心拍数の上昇に注意し、無理は禁物です。
SITのメリット・デメリット
メリット
- 短時間で最大効果が得られる
- 脂肪燃焼と筋力アップを同時に実現
- スポーツパフォーマンスの向上
- 心肺機能が劇的に改善
デメリット
- 非常に体への負担が大きい
- 怪我やオーバートレーニングのリスクがある
- 高いモチベーションが必要
初心者が無理をすると怪我の原因になるため、適切な回復期間を設けましょう。
よくある質問(Q&A)
Q1. HIITとどちらが効果的ですか?
A. 目的に応じて使い分けましょう。
- SITは、瞬発力や最大酸素摂取量を向上させるのに最適です。
- HIITは、より持久力向上や脂肪燃焼を狙いたい方におすすめです。
Q2. 週に何回行うのが理想ですか?
A. 週2~3回が適切です。SITは負荷が高いため、1日おきに休養を入れるのが理想的です。
まとめ
SIT(スプリントインターバルトレーニング)は、短時間で効率的に脂肪を燃焼し、心肺機能を向上させるトレーニングです。HIITと似ていますが、さらに高強度で短時間なプログラムが特徴です。
運動時間が短くても効果は抜群。安全に取り組むための準備をしっかり行い、継続することが成功のカギです。あなたもSITを取り入れて、より健康で強い体を手に入れましょう!