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【ルーティン効果】ただの習慣?儀式的行動には不安を軽減し、パフォーマンスを高める効果がある

「ただの習慣」と思われがちな“儀式的行動”には、実は科学的な裏付けがある──。
2016年、ハーバード・ビジネス・スクールの研究では、「儀式(ritual)」が不安を軽減し、パフォーマンスを向上させる効果を持つことが実証されました。
スポーツやビジネス、日常生活における“意味のある繰り返し行動”が、どのようにして脳と心に働きかけるのか?

参考:【ハーバードビジネススクール2016年研究】信じることをやめないで:儀式は不安を軽減しパフォーマンスを向上させる」

【研究や論文は、chatGPTに著作権に配慮して、要点をまとめてもらっています。[ ]のメモは僕の意見・感想です】

メンタルコーチしもん
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・29年間の不眠症を克服
・5年間の双極性障害を克服
・38歳から運動を開始|マラソン完走&800m優勝
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・相談実績1,000件超 ・書籍4冊出版(読者2,000人超)
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結論

儀式的な行動は不安を軽減し、結果的にパフォーマンスを向上させることが明らかになりました。
特に、行動が「儀式」だと信じることが重要で、ただのランダムな動作では効果が見られませんでした。

厳密には、儀式とルーティンは別物です。
Routine(ルーティン)は日課、習慣。儀式はRitual(リチュアル)です。
ただ、スポーツ前や寝る前のルーティンなどは、「これをすることでパフォーマンスがあがる」と思えば、それは同時に儀式効果が発生します。
そのため、「〇〇前のルーティン」のように「ルーティン=儀式」であることも多いです。
「ルーティンはすべて次の行動のパフォーマンスアップのためにある」と考えると、ルーティン(習慣)の効果があがりますね。


内容の信頼性:9 / 10

  • 実験回数:複数の実験(5件以上)
  • 被験者数:計数百人規模
  • 方法:ランダム割り当てと統計的検定あり
  • 研究者:ハーバード、UCバークレー、シカゴ大学などの研究者による共同研究
  • 学術誌:OBHDP(Organizational Behavior and Human Decision Processes)掲載

何の研究か?

人が緊張する場面の直前に行う「儀式的な行動(ritual)」が、不安(anxiety)を軽減し、それによってパフォーマンスが向上するかどうかを調べた心理学的実験研究です。

パフォーマンスアップのための儀式有名なのは、野球選手のイチローさん(日米通算4,367安打の世界記録を持つ)や、ラグビー元日本代表の五郎丸さんですよね。
印象に残りやすいためルーティンのイメージが強いですが、多くのアスリートは儀式を行っています。


研究した理由は?

多くの人が自然と“おまじない”的な行動をとりますが、それが本当に効果があるのかは科学的に立証されていませんでした。
また、不安がパフォーマンスに悪影響を与えることは知られており、その対策としての儀式の有効性を検証したいと考えたためです。


結果はどうだったか?

実験1・2:「歌唱テスト」と「数学テスト」での検証

  • 実験1a(歌唱)
    参加者に、あらかじめ用意された“儀式”を行ってもらった後で、カラオケのような歌唱タスクを行わせました。
    → 結果:儀式を行った人は、不安スコアが大きく低下し、歌唱スコアも有意に向上しました(正確な音程・リズムで歌えた)。
  • 実験1b(歌唱+生理反応)
    心拍数(不安の指標)をリアルタイムで測定した結果、
    → 儀式をした人は、他の条件(何もしない/落ち着こうとする)よりも心拍数が低下し、不安が軽減されたことが確認されました。
  • 実験2(数学テスト)
    高ストレス条件(=時間制限・報酬・評価あり)と低ストレス条件(=気軽な練習)の両方で、儀式の効果を検証。
    → 結果:高ストレス条件でのみ儀式によって成績が有意に向上。これは、「不安がある状況」でこそ儀式が役立つことを示しています。

ジャンル問わず不安を下げ、パフォーマンスをアップするので、かなり有効なテクニックです。私は一部儀式を使っていますが、他にも儀式を用意していこうと、書きながら思いました。


実験3・4:「儀式」か「ランダム動作」かの違い

  • 設定:同じ一連の動作(例:数字を声に出して書く、紙を丸めて塩を振って捨てる)を、
    A. 「儀式」として説明されたグループ
    B. 「ランダムな行動」として説明されたグループ
    C. 何もしないグループ
    に分けて検証。
  • 結果
    A(儀式)グループだけが不安が減り、成績が向上
    B(ランダム)とC(無操作)は差がありませんでした。
    → つまり、「これは儀式である」と信じることが、効果のカギとなるのです。

行動前の準備行動(儀式)と信じていないと効果が出ないようです。
一種の自己暗示ですね。ただ、行動と共に繰り返していくので、おそらく脳に「この儀式を行うとパフォーマンスがあがる」とインプットするんだと思います。つまり、条件反応的にパフォーマンスがアップする。いわゆるパブロフの犬状態なのでは、と推測できますね。


生理的反応(心拍数)

  • 儀式を行うと、緊張の証である心拍数が顕著に低下しました。
  • 「落ち着こう」と自分に言い聞かせたグループでは効果がなかったため、儀式の身体的効果は独特なものだといえます。

「落ち着こう」とは自分に言い聞かせるは、むしろ緊張に意識が向くので効果がないばかりか、逆効果になることがありそうですね。いわゆるシクロマ問題です。


認知的影響(自己効力感・コントロール感)

  • 儀式には、「自分は準備ができている」「自分には力がある」という感覚(=自己効力感)を高める働きがあります。
  • さらに、儀式を行うことで、「自分で状況をコントロールできている」という主観的コントロール感が強まることも確認されました。
  • これらは、結果的に不安軽減→パフォーマンス向上につながるメカニズムです。

認知的影響を見ると内容が深いですね。
これはモチベーションを高める自己決定理論(自律性・有能感・関係性)の要素や、究極の集中フロー状態の条件が入っていますね。そう考えると、儀式効果も納得です。

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