せっかく我慢していた甘いものを一口だけ……
その一口がきっかけで「もう今日はいいや」と気がつけば暴食。
そんな“自暴自棄スイッチ”が入る心理を、心理学では「どうにでもなれ効果」と呼びます。
なぜ私たちは一度の失敗で諦めてしまうのか?
どうにでもなれ効果って何?
皆さんはダイエットや勉強、貯金などで
「一度つまずいたらもうどうでもいいや!」
と思ってしまった経験はありませんか?
これは心理学では 「どうにでもなれ効果(What-the-hell effect)」 と呼ばれる現象です。
どうにでもなれ効果は、1985年にダイエットに関する実験(Polivy & Herman)が有名です。
「 ダイエットしている人が一度ルールを破ると「もういいや!」と思って過食する傾向があると示されました。」
自己制御の失敗と関係づけて説明されます。
どうにでもなれ効果はどうして起こるの?
私たちは何か目標を立てると、最初はやる気に満ちています。
しかし小さな失敗をしてしまうと、「もうダメだ」「自分には無理だ」と考え、一度の失敗を取り返そうとするより
開き直って行動がエスカレートしてしまいます。
例えば:
- ダイエット中にチョコを食べた → 「もういいや」と暴食
- 禁煙中に一本吸った → 「どうせ吸ったし」と元に戻る
どうすれば防げる?
「どうにでもなれ効果」は完全に防ぐのは難しいですが、次のような心がけで軽減できます。
失敗を途中経過だと捉える
「失敗=終わり」ではなく「途中の小さな出来事」と考えるだけで立て直しやすくなります。
小さな失敗は仕方ないと割り切る
完璧主義にならずに「人間だもの」と思ってOK。
「十分主義とは?」完璧を手放して心穏やかに生きる方法
再スタートを早めに切る
時間が空くほど「どうにでもなれ!」が強化されるので、すぐに立て直すのがポイントです。
精神的回復力である心理的レジリエンスがカギです。
まとめ
「どうにでもなれ効果」は誰でも陥る心理現象です。
大切なのは、失敗しても自分を責めすぎず、
「またやり直せばいい」と気持ちを切り替えること。
完璧を目指さず、気楽に進めていきましょう!