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炎症反応とは?体の防御メカニズムと脂肪が炎症を高める理由を解説

私たちの体は、日々さまざまな外的刺激や内部の異常と戦っています。
その中で、特に重要な役割を果たしているのが「炎症反応(えんしょうはんのう)」です。テレビの健康番組や病院でよく耳にするこの言葉ですが、「具体的に何が起きているの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

今回は、炎症反応の仕組みや原因、役割、そして慢性炎症のリスクについて、できるだけわかりやすく解説していきます。

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炎症反応とは?

炎症反応とは、「自然免疫(先天性免疫)」の一環として起こる反応で、体が「異物(細菌・ウイルス・損傷組織など)」に気づいたときに、最初に発動する即時の防御反応です。

体が傷ついたときや、ウイルス・細菌などの異物が侵入したときに、それに対抗するために起こる生体の防御反応のことです。つまり、「体を守るための反応」なんですね。

炎症は決して悪いものではなく、本来は「修復」と「防御」のために存在する重要なプロセスです。例えば、転んで膝を擦りむいたとき、赤く腫れたり、熱をもったりするのは炎症反応が働いている証拠です。

炎症反応のデメリットは?

慢性化による組織損傷

急性炎症は短期間で収束する自然な反応ですが、慢性炎症になると白血球やサイトカインが長期間にわたり活動し続け、健康な細胞や組織も巻き添えにしてしまいます。

たとえば、関節リウマチでは免疫細胞が関節の滑膜(かつまく)を攻撃し、痛みや変形を引き起こします。慢性炎症はまた、動脈硬化(心筋梗塞や脳卒中の原因)の引き金にもなります。


痛み・発熱・腫れなどの不快な症状

炎症が起きると、ヒスタミンプロスタグランジンなどの物質が放出され、血管が拡張・漏出し、腫れや発熱が生じます。

神経が圧迫されたり、刺激されたりすることで、鋭い痛みや鈍痛が発生します。急性炎症であっても、これらの症状は日常生活に支障をきたすことがあります。


自己免疫疾患のリスク

本来は外敵(ウイルス・細菌)を攻撃するはずの免疫系が、自分の組織を異物と誤認して攻撃してしまうことがあります。

これが自己免疫疾患で、代表的なものに以下があります:

  • 全身性エリテマトーデス(SLE)
  • 1型糖尿病
  • 橋本病(甲状腺)

これらは一度発症すると生涯にわたり治療が必要になることが多いです。


がんのリスク上昇

炎症は細胞のDNA損傷を引き起こす酵素や、細胞分裂を促す物質を分泌します。
慢性的な炎症状態では、細胞の異常増殖が促進され、腫瘍の形成につながることがあります。

  • B型・C型肝炎 → 肝がん
  • 胃炎(ヘリコバクター・ピロリ)→ 胃がん
  • 潰瘍性大腸炎 → 大腸がん

老化促進(炎症老化:inflammaging)

年を重ねると、低レベルの持続的な炎症が全身に広がります。これをinflammaging(炎症性老化)と呼びます。

この状態は認知症(アルツハイマー型)骨粗鬆症心血管疾患2型糖尿病などのリスクを高めると考えられています。特に現代社会では、ストレス・高脂肪食・運動不足などが慢性炎症を助長します。


炎症の五大兆候

古代ギリシャ時代から知られている、炎症の5つの典型的な兆候は以下の通りです。

  1. 発赤(ほっせき):血管が拡張し、血流が増加することで赤く見える。
  2. 熱感:血流の増加や代謝の活性化により、熱を持つ。
  3. 腫脹(しゅちょう):組織に水分や免疫細胞が集まり、腫れる。
  4. 疼痛(とうつう):化学物質の刺激や腫れが神経を刺激して痛みを感じる。
  5. 機能障害:腫れや痛みにより、通常の動きが制限される。

炎症のメカニズム

体内に異物(病原体や損傷した細胞)が侵入すると、まず免疫細胞(マクロファージなど)がそれを察知し、「サイトカイン」と呼ばれる情報伝達物質を分泌します。

サイトカインは血管に働きかけて、免疫細胞(白血球など)をその場所に呼び寄せます。そして、異物を攻撃し、排除し、損傷した組織の修復が始まります。

この一連の流れが「炎症反応」です。


急性炎症と慢性炎症の違い

急性炎症

数日から1週間程度で収まる正常な炎症。傷が治る過程で自然に消えていきます。
例:虫刺され、打撲、風邪

急性炎症=自然免疫が中心
急性炎症は、体が外的刺激(細菌・ウイルス・ケガなど)に対してすぐに反応する「即時型」の反応です。ここで主に働くのは自然免疫の細胞(マクロファージ、好中球、NK細胞など)です。炎症の兆候(赤み・腫れ・熱・痛みなど)は、この自然免疫の活動によって起こります。

慢性炎症

炎症が長期間続いてしまう状態。これが様々な病気の原因になることがあります。
例:糖尿病、動脈硬化、リウマチ、アルツハイマー病など

慢性炎症は「静かな炎症」とも呼ばれ、自覚症状が少ないため気づきにくいですが、健康に大きな影響を及ぼします。

慢性炎症=自然免疫+獲得免疫が関与
急性炎症が収まらずに長引くと、獲得免疫(T細胞、B細胞など)が本格的に関わってきます。特定の異物に対して、より精密で持続的な反応を起こします。ただし、それがうまく制御されないと、「自己免疫疾患」や「慢性炎症性疾患(リウマチ、炎症性腸疾患など)」に発展します。

種類主に関与する免疫特徴
急性炎症自然免疫速やかに発症、短期間、自己修復が目的
慢性炎症自然免疫+獲得免疫長期間持続、組織破壊・病気の原因に


炎症を抑える生活習慣

炎症を防ぐ・抑えるためには、日々の生活習慣がとても大切です。以下のポイントを意識してみましょう。

  • バランスの良い食事(抗酸化作用のある食品やオメガ3脂肪酸を含む魚など)
  • 十分な睡眠
  • 適度な運動
  • ストレス管理
  • 禁煙・節酒

脂肪と炎症の関係:なぜ脂肪が炎症を引き起こすのか?

脂肪は単なる「エネルギーの貯蔵庫」ではなく、実は「ホルモンを出す臓器」でもあります。特に内臓脂肪が多くなると、次のようなことが起こります

炎症性サイトカインの分泌

  • 脂肪細胞は「TNF-α」「IL-6」などの炎症を引き起こす物質(サイトカイン)を放出します。
  • これらは体中に信号を送って、慢性的な炎症状態を作ります。

マクロファージの浸潤(しんじゅん)

  • 肥大した脂肪組織には、免疫細胞(マクロファージ)が集まってきます
  • そして、マクロファージがさらに炎症物質を出し、悪循環に突入

インスリン抵抗性と関連

  • 炎症が持続すると、インスリンの働きが悪くなる(インスリン抵抗性)
  • これが糖尿病のリスクを高めます。

まとめ

炎症反応は、体を守るために不可欠な防御メカニズムです。ただし、それが長引くと逆に病気を引き起こす「慢性炎症」となるリスクもあります。

自分の体の声に耳を傾け、日々の生活を見直すことが、健康な毎日を送る第一歩です。

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