睡眠パターンには個人差があり、「朝型」「夜型」「中間型」といったクロノタイプに分類されます。
近年、新たなクロノタイプとして「バイモーダル型」が提唱されました。
本研究は、このバイモーダル型の特徴を明らかにし、睡眠との関連性を探ることを目的としています。
ブラジルの大学の2017年研究「バイモーダルクロノタイプの特徴と睡眠との関連性:集団ベースの研究」
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結論
本研究では、バイモーダルクロノタイプが若年層に多く、BMIが低いことが観察されました。
また、睡眠時無呼吸症候群(AHI)や日中の眠気(EES)との関連が確認されました。
これらの結果から、バイモーダル型を新たなクロノタイプとして考慮する必要性が示唆されています。
内容の信頼性:8/10
信頼性が高いと評価できる理由として、1,042人という大規模集団データを使用している点が挙げられます。
しかし、バイモーダル型の予測因子として挙げられた要素(性別、AHI、EES)の因果関係が十分に解明されていない点が課題です。
何の研究か?
本研究は、新たに提唱された「バイモーダル型クロノタイプ」の特徴を明確にするための研究です。クロノタイプとは、人が持つ「朝型」「夜型」などの生活リズムを指し、従来は3つに分類されていましたが、本研究では第4のタイプである「バイモーダル型」を焦点としています。
研究した理由は?
従来のクロノタイプ分類(朝型、夜型、中間型)だけでは説明できないパターンが存在し、その一つが「バイモーダル型」とされています。
バイモーダル型は朝型と夜型の両方の特性を持つため、これを新たなクロノタイプとして確立する必要がありました。
また、睡眠障害や日中の眠気との関連性を解明することで、より適切な生活指導が可能になると考えられました。
結果はどうだったか?
今回の研究には、1,042人が参加しましたが、そのうちデータが正しく使えたのは857人分でした。
この857人のうち、約16%(6人に1人)がバイモーダル型だと分かりました。
バイモーダル型の特徴
バイモーダル型の人には、次のような特徴がありました。
- 年齢が若い傾向がある
- BMI(体格指数)が低い
また、遺伝子的な要因(PER3遺伝子)や性別とは特に関係がないことが確認されました。
しかし、次の2つには関係がありました。
- 日中の眠気を評価するエプワース眠気スケール(EES)
- 睡眠時無呼吸症候群の重症度を示す無呼吸低呼吸指数(AHI)
特に、「女性」「AHI」「EES」がバイモーダル型の予測因子として重要であることがわかりました。
つまり、女性であり、日中の眠気が強く、睡眠時無呼吸のリスクがある人が、バイモーダル型になりやすいということです。
他にも気になる点があればお知らせください。
まとめ
バイモーダルクロノタイプは、従来の分類に加えて新たに考慮すべきクロノタイプである可能性が示されました。
特に若年層での発生率が高く、日中の眠気や睡眠時無呼吸症候群との関連が確認されているため、今後の睡眠研究や健康管理においても重要な指標となるでしょう。