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【宇宙の謎】地平線問題とは?宇宙の端同士は連絡できないのに均一な理由

「地平線問題」とは、宇宙のどの方向を見ても、背景放射(CMB)の温度がほとんど同じなのに、それを説明できないという謎です。
普通なら、離れた場所同士はお互いに影響を与えられないはずですが、それでも宇宙はとても均一に見えます。この問題を解決するために、宇宙が誕生後すぐに急激な膨張をした「インフレーション理論」が提案されました。
インフレーションは、宇宙の均一さだけでなく、「なぜ宇宙は平坦なのか?」という問題も説明できる、重要な理論です。

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地平線問題とは?

地平線問題とは、「なぜ宇宙のどの方向を見ても、背景放射(CMB)の温度がほとんど同じなのか?」という疑問のことです。

具体的には、宇宙が誕生したとき、異なる方向にある領域は互いに通信(光や情報のやりとり)できない距離にあったはずです。これは光の速度が有限であり、宇宙の年齢も有限だからです。そのため、宇宙の端と端は情報のやりとりができません。つまり、これらの領域は「因果関係」を持たず、お互いに影響を及ぼせないはずなのです。

それなのに、私たちが観測するCMBの温度は、非常に均一(約2.7K)で、わずかな揺らぎしか見られません。これが「地平線問題」です。

この謎を解くために提案されたのが「インフレーション理論」です。
インフレーションによれば、宇宙は誕生後、非常に短時間で急激に膨張したため、もともとは接触していた領域が、現在は因果関係を超えた範囲にまで引き離されました。つまり、インフレーションによって宇宙全体が「均一な状態」にされたと考えられます。

背景放射(CMB)とは?

CMB(Cosmic Microwave Backgroundの略)は、宇宙全体から観測される微弱なマイクロ波の放射のことです。日本語では「宇宙マイクロ波背景放射」と呼ばれます。これは、ビッグバンの後、約38万年後に宇宙が冷えて電子と原子核が結びつき(再結合)、光(光子)が自由に飛べるようになったときに放たれた「残り火」です。

このとき放たれた光は、宇宙の膨張によって波長が引き伸ばされ、現在ではマイクロ波(電波の一種)として観測されています。CMBの温度は約2.7ケルビン(絶対零度より少し高い)で、全天のあらゆる方向からほぼ均一に届いています。

CMBは、ビッグバン理論を強く裏付ける観測証拠の一つです。1964年に偶然発見され、その後の詳細な観測により、温度のわずかな揺らぎ(約10万分の1程度)が確認されました。この揺らぎは、宇宙の初期の「ゆらぎ(ムラ)」であり、後に銀河や星などの構造の種となったと考えられています。

地平線問題を解明する「インフレーション理論」とは?

地平線問題は、「宇宙のどの方向を見ても背景放射(CMB)の温度がほとんど同じなのはなぜか?」という謎でした。普通に考えると、異なる領域はお互いに光や情報を伝え合う時間が足りず、均一になる理由が見つかりません。しかし、インフレーション理論がこの謎を解きます。

インフレーション理論とは、ビッグバン直後、約10^-36秒から10^-32秒というごく短い間に、宇宙が通常の膨張よりもはるかに急激に(指数関数的に)膨張したとする理論です。
この急膨張によって、もともとは非常に小さな領域があっという間に引き伸ばされ、私たちが今見ている宇宙全体に広がったと考えられます。

つまり、ビッグバン直後の宇宙はごく狭い範囲で均一な状態を作り出し、その後のインフレーションによってそれが広がったため、現在の宇宙全体が均一に見えるのです。
これにより、地平線問題(遠く離れた場所がなぜ同じ温度なのか)が説明できます。

インフレーションはまた、宇宙の「平坦性問題」も同時に解決する、非常に重要な理論とされています。

宇宙の「平坦性問題」とは?

平坦性問題とは、「なぜ宇宙はこれほど平坦なのか?」という謎です。

「平坦」というのは、宇宙全体の「曲がり具合(曲率)」のことを指します。宇宙の形は、密度によって以下の3つに分けられます。

  • 密度が臨界密度より低い → 宇宙は「開いている(負の曲率)」。
    鞍(サドル)の形をしたような、中心から外に向かって広がる空間。
  • 密度が臨界密度より高い → 宇宙は「閉じている(正の曲率)」。
    地球の表面のように、どこを歩いても最終的には元の場所に戻ってくるような、丸い空間。
  • 密度が臨界密度ちょうど → 宇宙は「平坦(曲率ゼロ)」。
    机の上のような平らな空間。無限に広がっていて、曲がっていない。

観測の結果、宇宙はほぼ「平坦」であることがわかっています。しかし、ビッグバン理論だけでは、この平坦性は非常に不自然です。なぜなら、もし初期の宇宙の密度が臨界密度からほんのわずかでもずれていた場合、時間とともにそのずれは急速に大きくなり、現在の宇宙は平坦ではなく大きく曲がっていたはずだからです。

この「なぜ宇宙はこれほど臨界密度に近い(=平坦な)状態であるのか?」という謎が平坦性問題です。

この問題を解決するために提案されたのが、インフレーション理論です。
インフレーションによって宇宙は指数関数的に膨張し、宇宙全体の曲率が「限りなくゼロ」に引き伸ばされます。これにより、宇宙がどれだけ曲がっていても、インフレーション後には見かけ上「平坦」に見えるようになるのです。
【宇宙の謎】平坦性問題とは?なぜ宇宙は机の上のような平らな空間が無限に広がっていくのか

まとめ

宇宙は非常に高温・高密度の状態から膨張を始めたとされる「ビッグバン理論」によって、その成り立ちと進化を説明できます。
しかし、この理論だけでは宇宙の均一さや平坦さを十分に説明できず、「地平線問題」などの謎が残ります。
そこで登場したのが「インフレーション理論」です。
インフレーションは、宇宙誕生後すぐに急激な膨張を引き起こしたと考えられ、ビッグバン理論の初期状態を補完する役割を果たしています。
これにより、宇宙の成り立ちとその後の進化の全体像がより明確になり、私たちの宇宙観を支える重要な理論となっています。

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