散歩を習慣化していない場合、最初は散歩するのにとてもパワーが必要になってきます。
人は現状維持をしてしまう生き物なので、あなたのやる気があるかないかというところではなく、心理的に今までと同じような行動をしてしまうというところがあります。
特にハードルが高いものは一番最初にとてもパワーが要ります。
例えば、今スクワットを100回やってください。
と言われても、チャレンジしようとも思わない人が多いのではないでしょうか?
でも、「スクワット1回やってください」であれば、気軽にできると思います。
ハードルが低ければ気軽にできるけど、ハードルが高いとそもそもやる気を失ってしまう心理があります。
つまり、散歩が面倒でできない場合、「行動のハードルを下げてしまえばOK」です。
散歩のハードルを下げる方法としては、
・散歩の時間を短くする
・毎日ではなくて週1~2回から始めてみる
・外出するときに歩きを増やす。
など、いろいろとハードルを下げる方法はあります。
でも、今回は別のやり方でハードルを下げて散歩をする方法をお伝えします。
野上しもん
・29年間の睡眠障害を克服
・5年以上の双極性障害とうつを克服
・上級睡眠健康指導士
・メンタル心理カウンセラー
・食生活アドバイザー
・YouTube「メンタルコーチしもん」登録数1.3万
著書
・眠れない理由を知って眠れる方法を知れば安眠
・脱・中途覚醒 “夜中に目覚める”悩みが消える
・12歳になるまでに読みたい 「子どもの睡眠」
現状維持バイアスで散歩がめんどくさい
人は現状維持をしやすく、散歩をしていない人は散歩をしないという行動をとりやすいです。
これは現状維持バイアスと言うもので、誰にでもある人としての性質です。
でも、現状維持が人に備わった性質なのであれば、同じ人に備わった作業興奮の原理という性質を使って乗り越えることができます。
作業興奮の原理とは?
作業興奮の原理とは簡単に言うと、やっているうちに自然とモチベーションが上がり、その勢いのままで行動ができてしまうという原理になります。
例えば、掃除をするときに、最初は掃除がとても面倒だなと思っていても、少し掃除を始めてみるとついつい夢中になって掃除をしてしまうことがあります。
始めはめんどくさいのにやり始めていくとモチベーションが上がって行動がスイスイとできるようになっていく感じですね。
人は少しでも行動を始めるとモチベーションが上がってくるということです。
ただ作業興奮の原理には弱点があります。
何かを始めればモチベーションが上がる、でもそもそも最初の何かを始めるのが面倒くさい、大変だという方もいらっしゃると思うんですね。
最初始めるのが面倒くさいというところについては、先ほどお話しした高いハードルではなくて、低いハードルの行動を使うことによって、最初の一歩を踏み出します。。
そして、散歩をするのに最初の一歩は散歩ではなくていいんです。
散歩につながる行動であればOKです。
つまり簡単な行動をして、その後に散歩をしていきましょうという話になります。
加速の5ステップで散歩が簡単にできる
加速の5ステップとは、行動を加速していく5ステップということです。
簡単に言うとものすごくハードルの低い行動を5つやってから散歩をするという方法です。
小さな5つの行動をしているうちに作業興奮の原理でモチベーションが上がって散歩もできてしまうという方法です。
具体例
ものすごく低いハードルがおすすめなので、30秒から1分くらいでできる行動がおすすめです。
- カーテンを開ける
- 窓を開ける
- 深呼吸を1回する
- 服を脱ぐ
- 服を着る
散歩へGO
この5ステップを決めておくだけで、そのままの流れで散歩ができるようになってきます。
5ステップは紙に書き出しておくと便利です。
まず散歩しようかなと思った時に、紙を取り出して何も考えずに1番目のカーテンを開けるをする。
カーテンを開けるをしたら2番目の窓を開けるという風に1, 2, 3, 4, 5と続けていきます。
少しずつ気持ちが乗ってきて散歩のハードルが低くなった状態でできるようになってきます。
作業興奮の原理でモチベが上がった状態で外に出れば散歩確定
気持ちが乗ってきて外に出てしまえば散歩ができる可能性はとても上がっています。
大丈夫です。
外に出てしまえばあとは歩いていくだけでOKです。
外に出て歩くことができれば太陽の光を浴びることができて、歩くというリズム運動でモチベーションがさらに上がってメンタルが良くなっていきます。
今回の方法は人間の性質を使ったものなので、ひとまずやってみることをお勧めします。
今回の加速の5ステップさえできれば、他の面倒なこと、ハードルが高いなぁと思う行動もできるようになってきます。
作業興奮の原理で、うまくいかないときは…
初めからうまくいく方もいれば、うまくいかずに失敗してしまうことももちろんあります。
初めてやることというのは誰だって失敗の可能性はあります。
あなただけではありません。
うまくいかなかったときは、加速の5ステップの行動のハードルを下げていく。
そもそも5つ考えるのが難しいときは、3ステップにするなど、少し工夫をしてステップを減らすという手もあります。
少しずつ自分に合った方法を見つければOKです。ゆっくりとで大丈夫です。
工夫を始めた時点で、あなたは一歩前に進んでいる
散歩ができた、散歩ができない2つの答えだけではありません。
今まで散歩ができなかったあなたと散歩ができるように工夫を始めたあなたでは、結果として散歩ができなかったが同じだとしても、散歩ができるまでの距離が変わってきます。
0が散歩ができない、100が散歩ができたと考えた場合、0と100だけではなく、2、30、40、60、85みたいに100に近づけていけばそれだけでOKです。
それでもなかなかうまくいかない、無気力になってしまって朝散歩がどうしてもできないという場合は、まずは自分を責めないことが大事です。
自己否定をやめる:セルフコンパッション日記の書き方:継続する3つのコツ
まとめ
人は今までやらなかったことについてはやらないを選びがちです。
これはあなたのせいではなくて人間の性質です。
同じ人間の性質である作業興奮の原理を使って散歩ができるようにしていきます。
作業興奮の原理を使うためには、朝散歩につなげるためのとても簡単な30秒から1分程度でできる5つの行動を作ってみる。
あとはその5つの行動をした後で朝散歩をすれば、朝散歩のハードルが低くなっていて、朝散歩がしやすくなってきます。