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【2018年研究】熱馴化(HA)で暑熱環境でもパフォーマンス最大23%向上

暑熱下でのパフォーマンス向上と安全性を高めるために、定着的に「熱馴化(Heat Acclimation, HA)」を取り入れることは、個人競技・団体競技問わず非常に重要です。
しかし、具体的で実践的な方法が不足していることが、競技者や指導者にとって導入の障壁となっています。
本レビューは、科学的エビデンスに基づく実用的なプロトコルを提供し、HAの導入と維持を支援することを目的としています。

参考:暑熱順応のためのエビデンスに基づく推奨事項の適用:個人およびチームスポーツの観点

【研究や論文は、chatGPTに著作権に配慮して、要点をまとめてもらっています。緑のメモは僕の意見・感想です】

その他
運営者:メンタルコーチしもん
・上級睡眠健康指導士
・29年間の睡眠障害を克服
・38歳運動開始 マラソン完走&800m優勝
・チェストプレス107kg達成|体重50㎏
・N社主催の電話応対大会で全国優勝
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結論

  • 熱馴化(HA)を適切に導入・維持すれば、持久力パフォーマンスが最大23%向上し、タイムトライアルでは7%改善される。
  • 特に10日間の連続した90分間の運動+30 °C相当の環境でのHAが基本形。
  • 今回提案された「多様な導入方法を組み合わせる」「大会の1〜3週前に完了」「競技前に再馴化や間欠的熱刺激を行う」戦略を取り入れることで、HA導入の障壁を乗り越え、効果的なパフォーマンス向上と安全性強化が可能です。

私の場合は、夏に長袖・長ズボンでそれぞれ上下重ね着で外を歩きます(または軽く走る)。しんどそうに見えますが、水を片手に行うと、サウナ感覚で終わったあと気持ちいいです。

内容の信頼性:8.5/10

  • 多数のメタ分析や実験データに基づく議論で強固
  • 工学的・現場的視点(実践方法)も含まれる点は評価だが、一部「女性・免疫・遺伝」などでは追加研究が必要なため満点には至らず

何の研究か?

温熱環境における生理的ストレスと運動パフォーマンスの関係を背景に、HA(熱馴化/馴化)を効果的に導入・継続するための具体的プロトコルや戦略を示した実用レビューです。

研究した理由は?

  • 30 °C以上・湿度高条件下での競技パフォーマンスは、皮膚血流・発汗増による循環負荷・脱水などから大きく低下する。
  • 近年の国際大会(例:東京オリンピック、北京世界陸上)では熱条件が厳しいにも関わらず、実際に熱環境下で事前準備をしている選手は少なく、導入が進んでいない状況が明らかになったから。
  • よって、現場で使える実践的なガイドラインが求められていた。

私も暑さに弱いため、熱い日は運動パフォーマンスが下がります。もちろん、運動以外にも悪影響がでます。そのため、そろそろ始めようかなと考えています(2025/6/22)

結果はどうだったか?

  1. パフォーマンス向上効果
    • 時間持久力(TTE)は最大+23%、タイムトライアルは+7%向上
    • VO₂max+6%、乳酸閾値ごとに約1 mmol kg⁻¹の改善などの生理学的メリットあり
  2. 類似条件外でも安全性・性能向上
    • 比較的涼しい環境でも最大6%のVO₂max向上例あり
    • 高地環境での耐性改善にも貢献の可能性あり
  3. HA導入プログラム
    • 10~14日間連続で運動+30 °C環境条件下で90分間の日課が最適パターン
    • 方法は、「心拍制御」「定常負荷」「自主調整」「受動的熱ストレス(サウナ or 湯槽)」などの併用を推奨
    • 特にトレーニング・試合への影響を最小限にするためのタイミング調整と負荷設計が重要
  4. 馴化維持/再馴化
    • 完全忘却は約1ヶ月で、2週間未経験でHR・発汗率・体温の30〜35%が戻る
    • 競技直前に2〜4日で再馴化可能、また週5日の30–120分間の間欠熱トレーニングで馴化維持も可
  5. 実践ケース
    • 個人競技(トライアスリート):4週前から導入→大会通して再馴化を挟む周期的HA
    • 団体競技(大学女子サッカーチーム):大会2週間前に自己調整型のHA実施+室内環境調整+局所HA補完

今回の研究における主な効果・結果は 熱環境下 に限定されたパフォーマンス向上です。
ただ、運動は涼しい環境でも、体が熱くなるなどの熱刺激はあるので、涼しい環境の運動でも好影響があるんじゃないかな?


総評

このレビューは、科学的裏付けのあるHA効果と、現場で実践しやすい方法を具体的に示し、サッカーや長距離種目など多様な競技シーンで活用可能なプロトコルを提供しています。
特に「HAの導入→維持→大会に向けた再馴化」の一連の流れが具体化されており、多くの競技者・コーチにとって有益なガイドラインと言えるでしょう。

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