スターサイドプランクとは、横向きの姿勢を片手と片足で支え、上側の腕と脚を持ち上げるトレーニングです。四肢がそれぞれ異なる方向へ伸び、全身が星のような形になります。
通常のサイドプランクよりも支える面が不安定になるため、体が床側へ曲がったり、前後へ回転したりしないように姿勢を保つ必要があります。体幹だけでなく、肩や骨盤、股関節を安定させる筋肉も使われます。
スターサイドプランクのやり方
横向きになり、手を肩の真下に置く
床に横向きになり、下側の手のひらを床につけます。手首が肩の真下に来る位置に置き、指を広げて手のひら全体で床を押せる状態を作りましょう。
指先は、基本的に体の正面へ向けます。両脚をまっすぐ伸ばして足を重ね、下側の足の外側を床につけてください。
手首・肘・肩を縦にそろえる
下側の腕をまっすぐ伸ばし、手首、肘、肩が床に対してほぼ垂直に並ぶ位置を作ります。肘は反らせすぎず、自然に伸ばします。
肩をすくめず、手で床を強く押して、肩と耳の間を広く保ちましょう。肩が手首より前後にずれないように調整し、胸が床側へ向かないよう正面へ向けます。
**体重を手首だけで受けないことが重要です。**手のひらで床を押しながら、肩まわりの筋肉を使って体を支え続けます。
腰を上げて全身を一直線にする
息を吐きながら腹部とお尻に力を入れ、手と下側の足で床を押して腰を持ち上げます。頭、肩、腰、膝、足首が一直線に並ぶ姿勢を作りましょう。
腰が床側へ落ちないよう、下側の脇腹で腰を持ち上げ続けます。反対に、腰を上げすぎて体が「く」の字にならないように注意してください。
おへそを背骨へ近づけるイメージで腹部を締めます。首は背骨の延長線上に置き、視線は正面へ向けましょう。
横から見た姿勢だけでなく、上から見た姿勢も重要です。肩や腰が前後にずれず、体全体が一枚の板のように並んでいる状態を目指します。
上側の腕を天井へ伸ばす
体幹が安定したら、上側の腕を天井に向かって伸ばします。上側の手が下側の手のほぼ真上に来るようにし、両腕で一本の縦線を作りましょう。
胸を開き、上側の肩を後ろへ引きます。上半身が床側へねじれないように、両肩を縦に重ねてください。
視線は正面へ向けます。姿勢が安定している場合は、上側の手を見ても構いません。
腕を高く伸ばすことよりも、両肩を縦に重ねた状態を保つことを優先します。
上側の脚を持ち上げて星形を作る
上側の脚を、膝を伸ばしたままゆっくり持ち上げます。脚は体の真上方向へ上げ、膝とつま先を正面に向けてください。
上側の腰が後ろへ開かないように注意します。脚を上げる反動で腰を反らしたり、下側の腰が床へ落ちたりしないようにしましょう。
呼吸は止めず、一定のリズムで続けます。
**脚を高く上げる必要はありません。**体幹を一直線に保てる高さまで上げれば十分です。上側の腕と脚、下側の腕と脚が四方向へ伸び、全身が星形になれば完成です。
手首への負担が強い場合は、肘から先を床につけ、前腕で支えるスターサイドプランクに変更してください。
スターサイドプランクで鍛えられる筋肉
スターサイドプランクでは、脇腹や腹部の深い位置にある筋肉、お尻の外側が中心となって働きます。姿勢を支える肩や背中、太ももの筋肉も補助的に使われます。
腹斜筋が体の横曲げと回転を防ぐ
腹斜筋は、脇腹にある筋肉です。横向きになった体を支え、腰が床側へ落ちたり、胴体が前後へ回転したりするのを防ぎます。
スターサイドプランクでは、特に強く使われる筋肉の一つです。
腹横筋が胴体を固定する
腹横筋は、腹部の深い位置にある筋肉です。コルセットのように胴体を包み、体幹を安定させます。
腕や脚を持ち上げても姿勢を崩さないためには、腹横筋を働かせて腹部を締め続ける必要があります。
中殿筋と小殿筋が脚と骨盤を支える
中殿筋と小殿筋は、お尻の外側にある筋肉です。上側の脚を持ち上げる動作で使われるほか、骨盤を安定させるためにも働きます。
膝とつま先を正面へ向けたまま脚を上げることで、股関節まわりを適切に使いやすくなります。
肩や腕の筋肉が上半身を安定させる
三角筋は肩にある筋肉です。下側の腕で体重を支え、肩関節を安定させます。
前鋸筋は、脇の下から肋骨にかけてある筋肉です。肩甲骨を安定させ、体が肩へ沈み込むのを防ぎます。
上腕三頭筋は、二の腕の裏側にある筋肉です。下側の肘を伸ばした状態で体を支える際に使われます。
お尻や太ももが骨盤の位置を保つ
大殿筋は、お尻の大きな筋肉です。腰が後ろへ引けたり、反ったりしないように骨盤を安定させます。
内転筋群は、太ももの内側にある筋肉です。特に下側の脚で姿勢を支える際に働きます。
背中と腰の筋肉が背骨を支える
脊柱起立筋と腰方形筋は、背中から腰にかけて位置する筋肉です。背骨をまっすぐ保ち、胴体が横へ曲がるのを防ぎます。
体幹と関節の安定性を高める仕組み
スターサイドプランクでは、体を大きく動かすよりも、重力によって崩れようとする姿勢を保つことが中心になります。腕と脚を広げるため、通常のサイドプランクよりも前後への回転も起こりやすくなります。
体幹が横曲げと回転を抑える
横向きの姿勢では、体が重力によって床側へ曲がろうとします。さらに腕と脚を持ち上げると、体は前後にも回転しやすくなります。
この姿勢を保つために、腹斜筋、腹横筋、腰方形筋、脊柱周辺の筋肉が働きます。
体を動かすことよりも、不必要な横曲げや回転を起こさせないことが重要です。
骨盤を正面へ向けたまま保持する
上側の脚を持ち上げると、骨盤が後ろへ開いたり、腰が床側へ落ちたりしやすくなります。
骨盤を安定させるために、下側の脇腹、上側の中殿筋と小殿筋、下側の股関節周辺、内転筋群が働きます。
骨盤を正面へ向けたまま保持する動作は、片脚立ちや歩行、ランニングなどで骨盤を制御する力にも関係します。
手で床を押して肩甲骨を安定させる
腕を伸ばして手で床を支えるフォームでは、肩関節を筋肉で安定させる必要があります。主に三角筋、前鋸筋、ローテーターカフ、上腕三頭筋が働きます。
肩をすくめず、手で床を押し続けることで肩甲骨が安定します。肘を伸ばしていても、関節に体重を預けきらず、肩まわりの筋肉で支えましょう。
脚を動かしながら股関節を安定させる
上側の脚を持ち上げると、中殿筋が強く働きます。脚の高さよりも、次の姿勢を守ることが重要です。
- 膝とつま先を正面へ向ける
- 骨盤を後ろへ倒さない
- 上側の腰を後ろへ引かない
これらを意識することで、股関節を動かしながら骨盤を安定させる力を鍛えられます。
全身を一つのまとまりとして固定する
スターサイドプランクでは、手、肩、体幹、骨盤、脚を別々に使うのではありません。全身を一つのまとまりとして固定し、姿勢を保ちます。
そのため、鍛えられる安定感は、単純なバランス感覚だけではありません。
- 関節の位置を保つ力
- 揺れを小さく修正する力
- 呼吸しながら姿勢を維持する力
- 手足を動かしても体幹を崩さない力
正しいフォームを保つための注意点
スターサイドプランクでは、腕や脚を高く上げることを優先すると、腰や肩の位置が崩れやすくなります。星形を大きく作ることよりも、全身を一直線に保つことを優先してください。
特に、次のような姿勢に注意しましょう。
- 肩が手首より前後へずれている
- 肩をすくめ、体が下側の肩へ沈んでいる
- 胸や骨盤が床側へ向いている
- 腰が床側へ落ちている
- 腰を上げすぎて体が「く」の字になっている
- 上側の脚を上げる反動で腰が反っている
- 上側の骨盤が後ろへ開いている
- 呼吸を止めている
フォームが崩れる場合は、上側の脚を低くするか、通常のサイドプランクに戻します。手首に強い負担を感じる場合は、前腕で支えるフォームを選びましょう。
まとめ
スターサイドプランクは、通常のサイドプランクから上側の腕と脚を持ち上げ、全身を星形にする体幹トレーニングです。
腹斜筋、腹横筋、中殿筋、小殿筋を中心に、肩や腕、背中、腰、太ももの筋肉も使います。体幹だけでなく、骨盤、肩、股関節を安定させ、全身を連動させながら姿勢を保つ力を鍛えられます。
脚や腕の高さよりも、手首・肘・肩をそろえ、頭から下側の足までを一直線に保つことが重要です。呼吸を続けながら、胸と骨盤が正面を向いた姿勢を維持できる範囲で行ってください。
