「私は愛されているの?」
「もっと一緒にいてほしい!」
「でも、相手の気持ちが分からない…」
こうした思いに悩んだことはありませんか?
人間関係や恋愛で、「愛されたい気持ち」と「不安」が入り混じる」 のが「アンビバレント型愛着(Anxious-Ambivalent Attachment)」の特徴です。愛情に対する強い渇望がある一方で、相手の態度に敏感になりすぎ、疑いや不安を抱えてしまうことが多いです。
本記事では、アンビバレント型の特徴や形成される背景、恋愛や人間関係への影響、そして克服するための方法を解説します。
愛着理論とは?基本概念とその種類、子育てや人間関係への応用法
アンビバレント型愛着とは?
アンビバレント型(別名:不安-抵抗型)は、愛着理論の4つのタイプのうちの1つで、「愛情への執着」と「強い不安」 が共存する愛着スタイルです。
主な特徴
- 愛されたい気持ちが強い
- 相手の気持ちが分からず、不安になりやすい
- 「もっと愛してほしい」と試し行動をしてしまう
- 相手の態度が少しでも冷たく感じると、極端に動揺する
- 離れることに対して強い恐怖を感じる(分離不安)
このタイプの人は、愛情を求める気持ちが強すぎるあまり、相手の小さな変化にも敏感になり、過度に心配する傾向があります。
アンビバレント型が形成される背景
幼少期の影響
アンビバレント型の愛着スタイルは、多くの場合、幼少期の親子関係 によって形成されます。
- 親の対応が一貫していない(時には優しく、時には冷たい)
- 甘えたいときに応えてもらえたり、突き放されたりする
- 愛されている実感を得られず、常に不安を感じる
例えば、子どもが泣いたときに、ある日は優しく抱きしめてもらえるのに、別の日は「泣かないで!」と拒絶される。このように親の対応が一定でないと、「自分がどれだけ頑張っても、親の愛情が安定しない」 という不安を抱えます。
その結果、「どうしたら愛されるのか分からない」という心理が大人になっても続き、恋愛や人間関係に影響を与えるのです。
3. 恋愛や人間関係への影響
アンビバレント型の人は、愛情を求めすぎるあまり、恋愛や友情で不安やストレスを感じやすい です。
恋愛での傾向
- 愛情を強く求める → 「もっと愛してほしい!」とパートナーに依存しがち
- 相手の態度を細かく気にする → 返信が遅いだけで「嫌われたかも…」と不安になる
- 「試し行動」をしてしまう → 相手の愛情を確認するために、わざと冷たくしたり、過剰に愛情表現を求めたりする
- 別れの不安が強い → 「いつか捨てられるのでは?」という恐怖を抱きやすい
友人・職場での傾向
- 友達の態度に敏感 → ちょっとした態度の変化で「嫌われたかも…」と不安になる
- 過度に気を遣う → 「嫌われたくない」と思い、相手の機嫌を取ろうとしがち
- 人との距離感が極端 → すごく親しくなりたがるが、少しでも距離を感じると強い不安を抱く
4. アンビバレント型を克服する方法
① 「愛されること=不安」ではないと理解する
アンビバレント型の人は、「愛されるためには努力しないといけない」「愛情は不安定なもの」 という思い込みを持っていることが多いです。
しかし、本当に安定した愛情は、頑張らなくても自然に得られるもの。
まずは「無理に愛を求めなくても大丈夫」 という考え方を身につけましょう。
② 自分で自分を満たす習慣を作る
愛情を他人に求めすぎると、不安が増してしまいます。
まずは「一人でも楽しく、安心して過ごせる時間」** を持つことが大切です。
- 一人で楽しめる趣味を持つ(読書、運動、旅行、料理など)
- 自己肯定感を高める(日記を書く、成功体験を振り返る)
- 「自分を大切にする時間」を作る(カフェでゆっくりする、アロマを焚く など)
③ 不安になったときの対処法を身につける
アンビバレント型の人は、「相手の行動=自分の価値」と結びつけがち です。
しかし、相手が忙しくて返信が遅いだけで「嫌われた」と決めつけるのは早計です。
不安を感じたときは、次のように考えてみましょう。
「相手にも事情があるかもしれない」
「今すぐ結論を出さなくても大丈夫」
「本当に信頼できる人なら、不安を感じる必要はない」
④ 安定した人間関係を築く
アンビバレント型の人は、「自分を不安にさせる相手」 に惹かれやすい傾向があります。
しかし、そうした相手はあなたの不安を増幅させるだけです。
- 安心できる相手を選ぶことが大切!
- 信頼できる人とゆっくり関係を築く
まとめ
- アンビバレント型の人は、愛情を求めすぎて不安になりやすい
- 幼少期の親の対応が不安定だったことが原因の一つ
- 恋愛では「試し行動」や「相手の態度に敏感になる」傾向がある
- 克服するには、自分を満たす習慣を作り、安定した人間関係を築くことが大切