就寝前の書き込みが寝つきの悪さに与える影響:ToDo リストと完了した活動リストを比較した睡眠ポリグラフ検査より
論文を元にchatGPT概要
この研究は、就寝前に行う文章作成が入眠困難に与える影響について調査しました。特に、翌日やるべきことをリストにすること(to-doリスト)と、過去数日に完了した活動をリストにすること(completedリスト)の2つの方法が、睡眠の開始時間にどのように影響するかを比較しました。
野上しもん
・29年間の睡眠障害を克服
・5年以上の双極性障害とうつを克服
・上級睡眠健康指導士
・メンタル心理カウンセラー
・食生活アドバイザー
・YouTube「メンタルコーチしもん」登録数1.3万
著書
・眠れない理由を知って眠れる方法を知れば安眠
・脱・中途覚醒 “夜中に目覚める”悩みが消える
・12歳になるまでに読みたい 「子どもの睡眠」
研究の背景
就寝前の不安、特に未完了の未来のタスクに関する不安は、入眠困難の重要な要因です。
先行研究では、自分の不安について書くことが入眠を助ける可能性が示されています。
本研究では、就寝前の文章作成が睡眠開始潜時にどのように影響するかを調査しました。
日記で寝つきがよくなるか調べたよ、って話ですね。
研究方法
- 参加者: 健康な若年成人(18〜30歳)の57名が参加しました。
- 実験手順: 参加者はランダムに「やるべきことリスト」または「活動リスト」のいずれかを5分間書くグループに割り当てられました。
- 測定方法: 書く作業の後、ポリソムノグラフィ(PSG)を用いて一晩の睡眠を記録し、入眠潜時(睡眠に入るまでの時間)を測定しました。
主要な結果
- 入眠潜時: 「やるべきことリスト」を書いたグループは「活動リスト」を書いたグループよりも早く眠りに就くことができました(平均入眠潜時: 15.82分 vs. 25.09分)。
- リストの具体性: 特に詳細な「やるべきことリスト」を書いた参加者はさらに早く眠りに就く傾向が見られました。一方、詳細な「活動リスト」を書いた場合は入眠が遅れる傾向がありました。
「未来のやること」を書くと眠りやすくなった。
「終わったこと」を書くと眠りにくくなった。という話ですね。
日記って「終わったこと」を書くのが多そうですね。
考察
- 未来志向の利点: 就寝前に未来のタスクについて書くことは、未完了のタスクに対する不安を軽減し、入眠を助ける可能性があります。これは、未完了のタスクを頭から「外に出す」ことで、心の中の負担を軽減するためと考えられます。
- 過去の振り返りの影響: 一方、過去の活動を振り返ることは、逆に未来のタスクを思い出させ、不安を引き起こす可能性があります。そのため、入眠を遅らせる要因となるかもしれません。
未来の漠然とした不安が、具体的な言葉になることで不安が軽減されたんだと思います。
漠然としたものは、広がりやすいですし。
逆に、過去の振り返りは、現在・未来に続いてしまうのでツァイガルニク効果のような中途半端さからくる衝動が、悪影響を与えたんだと思います。
結論
- 実用的な提案: 就寝前に翌日の「やるべきことリスト」を書くことは、簡単で実行しやすい睡眠改善方法として有望です。特に、詳細にリストを作成することが効果的であることが示されています。
確かに、不安や抑うつ傾向がある人は、未来を明確にすることで不安が増える可能性はありますよね。ただ、パニック症状がでるような不安傾向がない限りは、1~2週間は試しても良さそうです。僕はこのTODO日記で、かなり寝つきはよくなりました