子どもの頃、一度は挑戦したことがある「逆上がり」。
鉄棒の代表的な技のひとつですが、簡単そうに見えてなかなか成功しない…そんな経験をした人も多いのではないでしょうか。
実は逆上がりは、正しいコツを知って練習すれば誰でもできるようになるだけでなく、
体幹や腕力を効率よく鍛えたり、空間認知能力を高めたりと、子どもの成長にうれしい効果がたくさんあります。
ここでは、逆上がりの基本の動きから、
得られる4つの効果、難しさの理由までをわかりやすく解説します。
親子で楽しくチャレンジしてみてくださいね！
鉄棒の逆上がりとは？
逆上がり（さかあがり）とは、鉄棒を使った基本的な技の一つで、
体を鉄棒に引きつけながら足を振り上げ、体を一回転させて鉄棒の上にお腹を乗せる動きです。
鉄棒の逆上がりの４つの効果
1. 体幹が鍛えられる
逆上がりの最大のポイントは、腹筋・背筋・お尻・太ももなど体幹全体を使うことです。
足を振り上げるだけでは鉄棒に上がれないので、
おへそを覗き込むように腹筋を縮めて、体を鉄棒に引きつけます。
この動作で体幹の「インナーマッスル」も自然に使われるため、
姿勢が良くなり、他のスポーツや日常動作でも疲れにくい体になります。
2. 腕力・握力がアップする
逆上がりは、ただ体を引きつけるだけでなく、
鉄棒をしっかり握り続けて体重を支える必要があります。
握力が弱いと途中で手が離れてしまうため、
繰り返しの練習で握力が鍛えられます。
また、腕の引きつけで上腕二頭筋（力こぶの部分）や肩の筋肉も強化されます。
これにより、ボールを投げる・跳び箱を飛ぶなどの
瞬発力系の運動能力も向上しやすくなります。
3. 空間認知能力が高まる
逆上がりは体をぐるっと回転させるため、
自分の体が今どの位置にあるのかを瞬時に把握する必要があります。
これを繰り返すことで、「空間認知能力」が育ちます。
この力はスポーツ全般に役立つのはもちろん、
文字を正しく書く・地図を読む・人や物の位置関係を理解するなど
学習面や生活面にもつながる大切な力です。
4. 達成感・自己肯定感が得られる
逆上がりは、すぐにできる子もいれば、何度も失敗してやっと成功する子もいます。
だからこそ、できた瞬間の喜びは大きく、
「自分は頑張ればできる！」という自信がつきます。
この成功体験は、運動だけでなく勉強や習い事など、
他のことにも前向きに挑戦する気持ちを育て、
自己肯定感を高めるきっかけになります。
朝に逆上がりを行うメリット
朝に鉄棒で逆上がりを行うことで、体と心にさまざまな良い効果が期待できます。
まず、逆上がりの回転運動によって、体の位置を瞬時に把握する空間認知能力が刺激され、
脳が目覚めて感覚が鋭くなります。これにより、その日一日の集中力や学習効率が高まりやすくなります。
また、全身を使う逆上がりは血流を促進し、体温を上げるので、
朝から体がしっかり目覚め、代謝が活発になります。
酸素が脳に行き渡りやすくなるため、頭がスッキリしてやる気もアップします。
外で行えば朝日を浴びて体内時計がリセットされるので、生活リズムを整えたい方にもおすすめです。ただし、朝は体が硬くケガをしやすい時間帯でもあるので、
準備運動やストレッチをしてから無理のない範囲で行うことがポイントです。
逆上がりはどんな動き？
- 鉄棒を握る
肩幅くらいに手を開き、鉄棒をしっかり握ります。 - 足を後ろに振る
勢いをつけるために後ろに足を大きく振ります。 - 足を引きつける
振り上げた足をお腹に引き寄せるようにして、体を鉄棒に近づけます。 - 鉄棒の上にお腹を乗せる
勢いと腕の引きつけで、体を回して鉄棒にお腹を乗せます。
逆上がりはなぜ難しい？
逆上がりは一見簡単そうに見えますが、
・腕で体を引きつける力
・タイミングよく足を振り上げる動き
・体のバランスを取る感覚
これらがうまく噛み合わないと成功しません。
だからこそ、できたときの達成感が大きい技なんですね。
まとめ：親子で楽しく練習するコツ
逆上がりは、一人で黙々と練習するよりも、大人がしっかりサポートしてあげると成功しやすくなります。
最初はお尻を支えてあげたり、足の振り上げを補助したりして、「できるかも！」という感覚をつかませてあげることが大切です。
また、鉄棒の高さを変えたり、逆上がり用の補助ベルトを使ったりするのもおすすめです。
失敗しても「惜しい！」「今の良かったよ！」とポジティブな声かけをしながら、楽しくチャレンジしていきましょう。
