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マイクロアラウザルとは?「ちゃんと寝ているはずなのに、なぜか疲れが取れない」―脳の一時的な覚醒現象―

「ちゃんと寝ているはずなのに、なぜか疲れが取れない」
「夜中に何度も目が覚める気がする」
――そんなお悩みはありませんか?

実はその原因、「マイクロアラウザル(micro-arousal)」という脳の一時的な覚醒現象かもしれません。マイクロアラウザルは、私たちが眠っている間にごく短時間(数秒)だけ脳が目覚めかける状態で、自覚がないまま睡眠の質を低下させる厄介な存在です。

この記事では、マイクロアラウザルの原因・悪化させる習慣・改善法をわかりやすく解説します。さらに、「眠っているのに眠れた気がしない」逆説性不眠症との関係についても触れています。

「質の良い眠り」を手に入れるための第一歩として、ぜひ最後までご覧ください。

メンタルコーチしもん
・コーチ/講師/作家
・29年間の不眠症を克服
・5年間の双極性障害を克服
・38歳から運動を開始|マラソン完走&800m優勝
・41歳でレッグプレス137kg達成(体重50kg)
・相談実績1,000件超 ・書籍4冊出版(読者2,000人超)
「自分を再設計し、人生を立て直した体験と知識」を伝えています。

マイクロアラウザルとは?

「マイクロアラウザル(micro-arousal)」とは、睡眠中に非常に短時間(数秒以内)だけ脳が一時的に覚醒する現象のことです。これは、完全に目覚めるわけではなく、脳波が一時的に覚醒状態に近づくものです。

マイクロアラウザルの5つの原因

1. 無呼吸症候群(睡眠時無呼吸症候群)

「睡眠時無呼吸症候群(SAS: Sleep Apnea Syndrome)」は、睡眠中に一時的に呼吸が止まる病気です。この無呼吸状態になると、脳が危険を察知して一時的に覚醒状態(マイクロアラウザル)になり、呼吸を再開させようとします
この覚醒が何十回、時には何百回も繰り返されることで、睡眠が分断され、質が大きく低下します。

2. 外部の音や光などの刺激

周囲の物音(例:車の通過音、ペットの鳴き声、人のいびきなど)や光(例:スマホの通知、カーテンの隙間から差し込む街灯の光)が、脳に軽い覚醒反応を引き起こすことがあります。
これによりマイクロアラウザルが発生しやすくなります。特に環境音に敏感な人は注意が必要です。

3. 薬物やカフェインの影響

カフェイン、ニコチン、アルコール、さらには一部の薬(例:抗うつ薬やステロイドなど)は、脳の覚醒システムに影響を与え、眠りを浅くすることがあります。
その結果、マイクロアラウザルの頻度が増加しやすくなります。特に寝る前の摂取は注意が必要です。

4. ストレスや不安

精神的なストレスや不安感があると、交感神経が活発になり、脳が過敏に反応しやすくなります
その結果、些細な刺激に対してもマイクロアラウザルが起こりやすくなり、夜間に何度も睡眠が中断されることがあります。

5. 痛みなどの身体的な要因

慢性的な痛み(関節痛、腰痛、神経痛など)や、かゆみ・胃の不快感といった身体的不快感も、睡眠中に脳を刺激しマイクロアラウザルを引き起こすことがあります。
本人は気づかないまま何度も目が覚めており、睡眠の質が大きく低下してしまうことがあります。

このように、マイクロアラウザルはさまざまな要因で引き起こされ、睡眠の質に大きな影響を与える可能性があります。「ちゃんと寝ているのに疲れが取れない」と感じる方は、これが関係しているかもしれません。

6.寝る前のスマホ

スマホやタブレットから発せられるブルーライトは、脳の「メラトニン(睡眠ホルモン)」の分泌を抑制します。これにより、眠気が遠のき、寝つきが悪くなり、浅い眠りやマイクロアラウザルの原因になる可能性があります。

    また、SNSや動画、メールチェックなどは、脳にとって刺激が強く、自律神経を興奮状態(交感神経優位)にしてしまいます。その結果、脳が「まだ起きていたい」と錯覚し、睡眠中の覚醒反応(マイクロアラウザル)が起こりやすくなります。

      マイクロアラウザルを解決する6つの方法

      1. 睡眠環境の改善

      音・光・温度に敏感な人は特に重要です。
      遮光カーテン、耳栓、アイマスク、静かな寝室づくりを意識しましょう。室温は20~22度を目安に自分に合うように調整していき、音と光は耳栓とアイマスクが効果が高いです。寝具(マットレスや枕)を見直し、快適にしましょう。

      2. 規則正しい生活リズムの維持

      就寝・起床時間を一定にすることは重要です。
      体内時計が整うことで、睡眠・覚醒のリズムも整います。
      睡眠・覚醒のリズムが整うことで、マイクロアラウザルを減らすことができます。

      3. カフェイン・アルコール・ニコチンの制限

      カフェインは摂取後4〜6時間は効果が持続するとされるため、午後以降は控えることが大切です。
      また、アルコールは寝つきは良くなるが、後半の睡眠を浅くし、マイクロアラウザルが増える原因になります。これはアルコール分解の際に生まれるアセトアルデヒドが体に刺激を与えるからです。
      また、血管拡張により、いびきにもつながります。喫煙も覚醒作用があり、睡眠の質が低下します。

      4. ストレスマネジメント

      ストレスや不安があると脳が過敏になり、マイクロアラウザルが起こりやすくなります。
      瞑想、呼吸法、マインドフルネスなどで自律神経のバランスを整えていきましょう。
      リラックスをする上ではマインドフルネスの8つの態度を押さえておくと、心身共にリラックス方法が見えてきます。

      5.夜のスマホデトックス

      光や情報刺激により、脳が興奮しやすくなり、マイクロアラウザルを起こしやすくなります。
      特に寝る前のスマホで感情を刺激したり、注意を強くひいたりするSNSは睡眠の質を2.92倍悪化させるという研究もでています。寝る前のナイトルーティンを作ることで、睡眠準備ができ、マイクロアラウザルを減らすことができます。

      光や情報の刺激によって脳が興奮しやすくなり、マイクロアラウザルが起こりやすくなります。
      特に、寝る前にスマホでSNSを見ることは、感情を刺激したり注意を強く引いたりするため、睡眠の質を約2.92倍悪化させるという研究結果もあります。
      そのため、寝る前にスマホを手放しリラックスできるナイトルーティンを整えることが、脳を睡眠モードに切り替える助けとなり、マイクロアラウザルの頻度を減らすことにつながります。

      5. 睡眠障害の検査と治療(必要な場合)

      睡眠時無呼吸症候群などがあると、マイクロアラウザルが頻発するため、医療機関での検査(ポリソムノグラフィー)がおすすめです。

      マイクロアラウザルは、もしかしたら逆説性不眠症の原因の1つかも?

      「逆説性不眠症」は、本人が「まったく眠れていない」と感じているにもかかわらず、実際には睡眠検査(ポリソムノグラフィーなど)である程度の睡眠が確認される不眠症です。
      逆説性不眠症は「睡眠時間や質の誤認」もありますが、実際に「脳が覚醒しているのが起きている錯覚を生む原因じゃない?」とも言われています。つまり、逆説性不眠症はマイクロアラウザルと関係があるかもしれないんですね。
      【逆説性不眠症】66%の人は自分の睡眠を誤解している?―主観的な睡眠と客観的な睡眠にはズレがある―

      まとめ:マイクロアラウザルを知って、あなたの「本当の眠り」を取り戻そう

      マイクロアラウザルは、私たちが意識しないうちに起きている短時間の覚醒反応ですが、これが頻繁に起こると、睡眠の質が大きく低下し、疲労や集中力低下の原因になってしまいます。

      その原因は、睡眠時無呼吸やストレス、カフェイン、さらには寝る前のスマホなど、日常生活の中に潜んでいることがほとんどです。

      しかし、逆に言えば、生活習慣を見直すことでマイクロアラウザルを減らし、睡眠の質を劇的に改善することも可能です。

      特に大切なのは:

      • 静かで暗い快適な睡眠環境
      • 規則正しい生活リズム
      • 夜のスマホ・カフェイン・アルコールの見直し
      • 心身を整えるナイトルーティン

      こうした対策を日常に取り入れることで、あなたの脳は安心して深い眠りに入れるようになります。

      「眠っているのに眠れた気がしない」そんな違和感がある方は、ぜひ一度ご自身の睡眠を振り返ってみてください。
      そして必要であれば、医療機関での検査や、専門的なアドバイスを受けるのも一つの選択肢です。

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