レムリバウンドとは? 睡眠不足が引き起こす脳の緊急対応

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執筆者:メンタルコーチしもん
・メンタルと睡眠の専門家 / 作家 / 講師
YouTube登録者数1.4万達成
・5年以上の双極性障害とうつを克服
・29年間の睡眠障害を克服
・IQ上位0.1%『GIFTED EYES』メンバー
・上級睡眠健康指導士
著書
眠れない理由を知って眠れる方法を知れば安眠
脱・中途覚醒 “夜中に目覚める”悩みが消える
12歳になるまでに読みたい 「子どもの睡眠」

みなさんは「レムリバウンド(REM Rebound)」という現象を聞いたことがありますか?
これは、睡眠不足や特定の状況下でREM睡眠が増加する現象です。
特にストレスが多いときや不規則な生活が続くと、脳が「REM睡眠」を優先しようとするのです。
今回は、このレムリバウンドについて詳しく解説し、原因や症状、対策についてご紹介します。


レムリバウンドとは?

レムリバウンドとは、REM睡眠が減少した状態が続いた後に、REM睡眠が通常より多く現れる現象です。

通常、私たちの睡眠はノンレム睡眠(深い眠り)から始まり、睡眠サイクルの終わりにレム睡眠(浅い眠りで夢を見ることが多い)が現れます。REM睡眠は脳の休息や感情の整理に重要な役割を果たしています。
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しかし、以下のような状況でREM睡眠が一時的に抑制されると、次に睡眠を取ったときに脳はREM睡眠を「取り戻そう」とし、通常より長く、頻繁に現れるのです。
これがレムリバウンドです。


レムリバウンドが起こる原因

レムリバウンドは、以下のような要因によって引き起こされます。

1. 睡眠不足

睡眠時間が極端に短いと、REM睡眠が十分に確保できません。その結果、次に眠るときにREM睡眠が増加します。

2. ストレスや精神的負担

強いストレスを受けると、脳が感情の整理や記憶の再構築を急ぐため、REM睡眠が増えやすくなります。

3. アルコールや薬物の影響

  • アルコールは一時的にREM睡眠を抑制しますが、禁酒後にレムリバウンドが起こることがあります。
  • 抗うつ薬や睡眠薬の使用中断後にも、REM睡眠が急増することがあります。

4. レム睡眠行動障害(RBD)

REM睡眠行動障害を持つ人では、REM睡眠が不規則に現れることがあり、レムリバウンドが頻繁に確認されることがあります。


レムリバウンドの主な症状

レムリバウンドが起こると、次のような特徴が現れることがあります。

1. 鮮明でリアルな夢

レムリバウンド中は夢が非常に鮮明になり、目覚めた後も夢の内容をはっきり覚えていることが多いです。時には悪夢を伴うこともあります。

2. 断続的な目覚め

REM睡眠が増えることで睡眠の質が低下し、途中で目が覚めやすくなることがあります。

3. 日中の疲労感

レムリバウンドが起きている間は、睡眠の質が乱れるため、朝起きたときに疲労感が残ることがあります。

スリープ・オンセットREM期が起きやすくなる

通常、私たちの睡眠は以下の4段階を経て進行します。

  1. ノンレム睡眠(浅い眠り)
  2. ノンレム睡眠(中程度の眠り)
  3. ノンレム睡眠(深い眠り)
  4. レム睡眠(夢を見ることが多い浅い眠り)

このサイクルを90分程度で繰り返すのが健康な睡眠のリズムです。
しかし、「スリープ・オンセットREM期」では、眠りについた直後にREM睡眠が出現します。
スリープ・オンセットREM期とは?睡眠と夢の不思議なメカニズム


レムリバウンドの影響とリスク

レムリバウンドそのものは体の自然な防御反応ですが、長期間続くと日常生活に悪影響を及ぼす可能性があります。

  • 日中の眠気や集中力の低下
  • 感情の不安定さ(特に悪夢が続く場合)
  • 免疫力の低下

また、レムリバウンドが頻繁に起きる場合は、睡眠障害や精神的な健康問題が隠れている可能性があるため注意が必要です。


レムリバウンドを防ぐための対策

レムリバウンドを予防し、質の良い睡眠を確保するためには、以下のポイントを意識しましょう。

1. 規則正しい睡眠リズムを維持する

毎日同じ時間に就寝・起床することで、体内時計を整え、睡眠サイクルを安定させましょう。

2. 睡眠時間を十分に確保する

成人は1日7〜9時間の睡眠が推奨されています。忙しい日でも最低6時間は眠るよう心がけましょう。

3. アルコールや薬物の摂取を控える

特に寝る前のアルコールはREM睡眠を妨げるため、飲む場合は就寝の数時間前までにしましょう。

4. ストレスを減らす

リラクゼーション法(深呼吸、ヨガ、瞑想など)を取り入れ、ストレスをうまく発散しましょう。


まとめ

レムリバウンドとは、睡眠不足やストレスが原因でREM睡眠が通常より増える現象です。
脳の防御反応ではありますが、頻繁に起こる場合は睡眠の質を大きく損なう可能性があります。

規則正しい睡眠リズムと十分な休息を意識し、健やかな眠りを手に入れましょう!
もし悪夢や睡眠障害が続く場合は、早めに専門医に相談することをおすすめします。

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