タイムブロッキングとは、1日の時間をあらかじめ「何をする時間か」で区切って予定に入れる時間管理法です。
たとえば、
| 時間 | やること |
|---|---|
| 9:00–10:30 | 重要な仕事・集中作業 |
| 10:30–11:00 | メール・連絡 |
| 11:00–12:00 | 会議 |
| 13:00–14:30 | 資料作成 |
| 14:30–15:00 | 休憩・雑務 |
| 15:00–16:30 | 集中作業 |
| 16:30–17:00 | 明日の準備 |
というように、「空いている時間にタスクをやる」のではなく、「タスクをやる時間を先に確保する」のがポイントです。
ToDoリストとの違いは、ToDoリストが「何をするか」を決めるのに対して、タイムブロッキングは「何を、いつやるか」まで決めることです。
特に、仕事や勉強で「やることは分かっているのに、気づいたら一日が終わっている」という場合に使いやすい方法です。
タイムブロッキングのメリット
時間を「余ったら使うもの」ではなく、先に用途を決めて配分できるのが最大のメリットです。
①重要な仕事の時間を先に確保できる
急ぎではないけれど重要な仕事が、メールや雑務に押し流されにくくなります。
…僕の場合は、「これやりたい!」を突発的に優先することがあるので、タイムブロッキングをしないと、予定が崩れちゃいますね。
②「次に何をするか」で迷いにくい
予定表を見れば次の行動が決まっているため、判断の回数を減らせます。
この判断回数を減らすことがタイムブロッキングではポイントです。
タスクスイッチングによる認知コストを節約できるからです。
いわゆる意思決定疲労を軽減できるのは、大きなメリットですね。
③予定を詰め込みすぎていることに気づける
ToDoリストでは10個でも20個でも書けますが、時間に割り当てると「今日は物理的に無理」が見えます。
ToDoは書くだけ書いて終わらない大きな原因ですね。
④締め切り直前の追い込みを減らしやすい
大きな仕事を数日前から少しずつ予定に入れられます。
⑤仕事と休憩を分けやすい
休憩や終了時間もブロックしておけば、だらだら働き続けるのを防ぎやすくなります。
人は終了時間を決めないと、無意識にだらだらと作業をしてしまいがちです。
タイムブロッキングは作業にメリハリをつけ、素早くタスクを終わらし、しっかり休憩をとることができる考え方です。
タイムブロッキングのデメリット
①予定どおりに進まないと崩れやすい
突発対応や作業の長期化があると、その後のブロックまでずれます。
そのため、トラブルを見越して計画を立てることが大事です。
……僕の場合は、「予定通りにうまくいかないから、今までどおりでいいや」とタイムブロッキングを止めては再開するを繰り返している苦い体験がありますね。
特に人には「どうにでもなれ効果」なんていう自暴自棄的な心理もあるので要注意。
②計画そのものに時間がかかる
毎日・毎週、予定を組む手間が発生します。
ただ、「予定を組む」をタイムブロッキングできる分、先の見通しが立てやすいです。
そのため、手間が発生していますが、日々の気づかない手間を減らすことができます。
③時間の見積もりが難しい
「この作業は1時間」と見積もっても、実際には2時間かかることがあります。
完璧主義にならず、少しずつ時間の見積もりスキルを身に着けていくことが大事です。
人は何かを計画するときに、必要な時間・費用・労力を実際より少なく見積もってしまう傾向があるので、なかなかに厄介です。この傾向を計画錯誤と呼びます。
④予定を詰めすぎやすい
空き時間をすべて埋めると、休憩や突発対応の余地がなくなります。
常に「休める時間・空き時間」があることを大切に。
お金で言うと、「空き時間は、貯金」です。貯金無しでは火の車になるのは、時間もお金も同じです。
⑤柔軟性が下がることがある
予定を守ること自体が目的になると、その場で優先順位を変えにくくなります。
1日のスケジュールを優先順位順にしておくことがおすすめです。
そうすれば、あとのスケジュールは明日以降に後回しもしやすくなります。
「重要なタスクは重くても、先にやる!」……心に響く。
特に重要なのは、予定をぎっしり埋めないことです。例えば1日のうち6〜7割程度だけをブロックし、残りを予備時間にすると運用しやすくなります。
タイムブロッキングの具体的な方法
タイムブロッキングのコツは、「やること」ではなく「やる時間」を先にカレンダーへ確保する方法です。具体的には次の順番で行います。
①まず固定予定を入れる
動かせない予定を先に配置します。
会議、授業、通勤、食事、睡眠などですね。
僕であれば、ジムに行って運動する時間や、知識を深めるために勉強する時間などは、あらかじめ固定の予定として入れています。
仕事の予定だけではなくて、「これは自分がやりたい」「習慣として続けたい」と思っている行動も、先に予定として配置しておくんですね。
そうすることで、時間が余ったらやるのではなく、最初から自分にとって大切な時間として確保しやすくなります。
② 今日やることを3〜5個に絞る
優先度の高い仕事だけ選びます。
最初にタイムブロッキングをするときは、予定に入れるToDoは1〜2個くらいでも大丈夫です。
というのも、最初のうちは、それぞれの作業にどれくらい時間がかかるのか、まだ正確には分からないことが多いからですね。
そこで最初から予定をたくさん詰め込んでしまうと、時間どおりに終わらなくなって、スケジュール全体が破綻しやすくなります。そして一度予定が崩れると、すごく嫌な気持ちになって、モチベーションも下がってしまうんですよね。
そうなると、「タイムブロッキングなんて面倒くさい」「結局やってもうまくいかない」と投げやりになって、やめてしまう。これは、過去に僕自身が何度も繰り返してきた失敗です。
それでも最終的には、「やっぱりタイムブロッキングはいいな」というところに戻ってきて、今は無理なく続けられる形で、きちんと取り組んでいるところですね。
③各タスクに必要時間を決める
「資料作成」ではなく、「9:00〜10:30 資料作成」のように時間枠を与えます。
最初は30〜90分単位が扱いやすいです。
時間管理がしやすい形にしておくことも大切ですね。
たとえば、25分作業して5分休憩する、あるいは45分作業して15分休憩するといったように、少しマージンを作っておくのがおすすめです。
目安としては、5分から15分程度の余裕を持たせておくと、予定が少しずれたときにも対応しやすくなって、タスクを柔軟に管理できるようになります。
15分程度のマージンを取るのであれば、60分や90分単位で時間を区切ると使いやすいですね。
④集中作業を先に確保する
頭を使う仕事は、自分が集中しやすい時間帯に置きます。
たとえば、
| 時間 | ブロック |
|---|---|
| 8:30〜9:00 | 今日の確認・準備 |
| 9:00〜10:30 | 集中作業:企画書 |
| 10:30〜11:00 | メール・連絡 |
| 11:00〜12:00 | 会議 |
| 13:00〜14:30 | 集中作業:資料作成 |
| 14:30〜15:00 | 休憩・雑務 |
| 15:00〜16:00 | 打ち合わせ |
| 16:00〜17:00 | 軽い仕事・メール |
| 17:00〜17:15 | 振り返り・翌日の計画 |
という形です。
⑤「雑務ブロック」を作る
メールやSlackが来るたびに対応すると、集中時間が崩れます。
そのため、10:30〜11:00:雑務のようにまとめます。
集中力を保つうえで大切なのは、やることをあちこち切り替えないことなんですね。
つまり、マルチタスクではなく、できるだけシングルタスクにするということです。
そして、このシングルタスクを崩しやすいのが、細かな雑務です。
「あ、メールを返さなくちゃ」「Slackを確認しなくちゃ」「LINEが来ている」「コミュニティも覗いておこう」といったことが何度も入ってくると、そのたびに集中力が途切れてしまいます。
それだけではなく、「今これをやるべきか」「後に回すべきか」といった小さな判断も増えるので、意思決定による疲労も溜まりやすくなります。
その結果、夜まで高いパフォーマンスを維持しにくくなってくるんですね。
なので、こういった細かな雑務は、その都度処理するのではなく、ある程度まとめて一気に片づけることが重要です。こうしたメール対応や連絡、細かな事務作業などは、「シャローワーク」と呼ばれることもありますね。
⑥予定を詰めすぎない
8時間働くからといって、8時間分ブロックしない方が運用しやすいです。
急な仕事や予定のズレに備えて、1日の20〜30%程度を空白にしておきます。
完璧主義だったり、すごく努力家だったりする人は、こういった「空白の時間」を作らずに、予定をぎっしり詰め込んでしまいやすいので、特に気をつけてたほうがいいです。
全部の時間を埋めようとするのではなく、あえて余白を残しておく。そのくらいの余裕があったほうが、予定が少しずれても対応しやすくなりますし、タイムブロッキング自体も続けやすくなります。
⑦終わらなかったら「延長」ではなく再配置する
予定時間を過ぎても終わらない場合、「終わるまで続ける」ではなく、「残りは明日14:00〜14:30」のように別のブロックへ移します。これがタイムブロッキングを崩れにくくするポイントです。
最初は、「集中作業」「連絡」「雑務」「休憩」の4種類だけで1日を区切るくらいから始めると運用しやすいです。
再配置を考えるのであれば、タイムブロッキングするタスクの時間は、ある程度固定しておいた方がいいですね。
タスクごとに時間の長さがバラバラになっているよりも、ある程度決まった単位で組んでおいた方が、予定が崩れたときにも別の時間帯へ移動させやすくなります。
たとえば、60分、90分、2時間といったように、あらかじめ使う時間の単位を決めておくんですね。
後から再配置することも考えて、時間の単位をある程度そろえておくのがおすすめです。


