今回は、不安解決法についてお話しします。
不安にコントロールされるのではなく、不安をコントロールして、悩まされない人生を送りましょう。
野上しもん
・29年間の睡眠障害を克服
・5年以上の双極性障害とうつを克服
・上級睡眠健康指導士
・メンタル心理カウンセラー
・食生活アドバイザー
・YouTube「メンタルコーチしもん」登録数1.3万
著書
・眠れない理由を知って眠れる方法を知れば安眠
・脱・中途覚醒 “夜中に目覚める”悩みが消える
・12歳になるまでに読みたい 「子どもの睡眠」
コーピング理論とは?
コーピング理論は、心理学で広く認知されている理論で、ストレスやネガティブな感情を対処するための方法を指します。今回のテーマである不安を軽減するためのコーピングには、大きく分けて2つのアプローチがあります。
- 問題フォーカス型: ストレス源そのものを解決しようとするアプローチです。
- 感情フォーカス型: ストレス源が解決できない場合に、その影響を受ける自分の感情を調整しようとするアプローチです。
それぞれのアプローチにはメリットとデメリットがありますので、具体的な方法とともにお話ししていきます。
1. 不安の正体を見極める
不安そのものを解決できるかどうかを判断するために、不安と向き合う必要があります。不安は放っておくと大きくなり、無意識に何度も考えてしまいます。以下の方法で不安を具体的に見ていきましょう。
- 何が不安かを箇条書きにする: 具体的に何が不安かを書き出すことで、不安の正体が見えてきます。
- 不安の大きさを5点満点で点数付けする: 不安の大きさを点数化することで、軽い不安についてはあまり考えなくてもいいと気づくことができます。
- 不安の解決しやすさを5点満点で点数付けする: 解決が簡単なものは5点、難しいものは1点、今は不可能なものは0点と点数付けしてください。
これらの点数を掛け算し、高い点数のものから順に解決していきましょう。解決が難しいものについては、感情フォーカス型に切り替えて対応します。
2. 誰かにサポートしてもらう
問題解決フォーカス型の方法の一つに、社会支援探索という考え方があります。周りにサポート・助けてもらうことで問題解決を図り、不安を軽減しましょう。
家族、友達、恋人、知り合いなど、信頼できる人に相談してみてください。身近な存在でなくても、信頼できる人であれば問題ありません。
3. リフレーミング
リフレーミングとは、捉え方を変えることです。例えば、コップに半分の水があるとき、「半分しかない」と考えるのではなく、「半分もある」と捉えることで、ポジティブな視点を持つことができます。ネガティブなものをポジティブに捉え直すことで、不安が軽減されることがあります。自分が思いやりを持てる人が同じ立場だったらどうするかを考えてみましょう。
4. 不安をユーモアに考える
不安をキャラクター化し、ユーモアに捉え直すことで、不安そのものが軽減されます。例えば、初対面の人と会うことが不安な場合、その不安を「ネギくん」と名付け、キャラクター化します。ネギくんに対して「今日は初対面の人と会うけど、大丈夫だよ」と声をかけることで、不安が軽くなり、視点を変えることができます。
5. リラックスする方法を知っておく
不安を感じた時にリラックスできる方法を知っておくことは重要です。呼吸法、漸進的筋弛緩法、ヨガ、お風呂、サウナなど、自分に合ったリラックス方法を見つけましょう。リラックスリストを作成し、どの方法でどのくらいリラックスできたかを点数化しておくと便利です。
まとめ
コーピング理論には、問題フォーカス型と感情フォーカス型の2つがあります。問題を解決することで自己コントロール感が高まりますが、感情をコントロールすることも重要です。不安にコントロールされず、リラックスして行動できるようになりましょう。