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フロー状態に入る9つの条件とは?没頭感と充実感が得られる【最強の集中力】

フロー状態に入ると、行動そのものに没頭することができます。
それは時間を忘れるような集中感覚です。
行動が終わったあとに、深い満足感と充実感が得られて、とても心地いい体験が得られます。
フロー体験をして、自分だけのフロー状態に入る条件を見つけていくと、狙ってフローに入ることもできるようになっていきます。
このフロー理論は、心理学者ミハイ・チクセントミハイ(Mihaly Csikszentmihalyi)が提唱したものです。

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執筆者:メンタルコーチしもん
・メンタルと睡眠の専門家 / 作家 / 講師
YouTube登録者数1.4万達成
・5年以上の双極性障害とうつを克服
・29年間の睡眠障害を克服
・IQ上位0.1%『GIFTED EYES』メンバー
・上級睡眠健康指導士
著書
眠れない理由を知って眠れる方法を知れば安眠
脱・中途覚醒 “夜中に目覚める”悩みが消える
12歳になるまでに読みたい 「子どもの睡眠」

ミハイ・チクセントミハイのフロー状態の9つの条件

ミハイ・チクセントミハイは、フロー状態の9つの条件を伝えています。
以下の9つの条件をもとに、自分に合わせて条件を調整していくと、フロー状態に入りやすくなります。
たとえフロー状態に入らなかったとしても、強い集中状態に入りやすくなりますよ。

  1. 明確な目標
  2. チャレンジとスキルのバランス
  3. 即時かつ明確なフィードバック
  4. 現在の瞬間への強い集中
  5. 行動と意識の融合
  6. コントロール感(コントロールのパラドックス)
  7. 時間の変容
  8. 自意識の喪失
  9. 自己目的的経験

フローに入りやすくするため、9つの条件の言葉を変えています

この記事では、実際にフロー状態に入りやすいように、次の9つの条件を言い換えています。
元の9つの条件の言葉だと、直感的に使いにくいからです。
フローでは雑念がなければないほど、入りやすくなるので、直感的な理解は大切です。

  1. 具体的な行動目標
  2. 行動の難易度と自分のスキルのバランスが重要
  3. 結果がすぐに確認できる
  4. 強い集中状態だった感覚
  5. 行動と意識が一体化していた感覚
  6. コントロールせずにコントロールしていた感覚
  7. 実際の時間と思っていた時間のズレ
  8. 思考や感情への意識が消えていた
  9. 行動そのものが楽しかった

4~9については、「言葉が過去形になっていること」がポイントです。
フロー状態に入っているときは、4~9は気づくことができないからです。
あとから振り返って、気づくものとなります。
逆にいうと、行動に集中しているときに「楽しい気持ち」に気付いている場合、それはもうフロー状態ではなくなっています。

僕のフロー体験では、強い集中状態とフロー状態はゆらいでいる感覚です。
20分フロー状態に入っても、数回は解けかかっているタイミングがあります。
そのときに、4~9の思考がでてくることがあります。

では9つの条件をそれぞれ分かりやすくお伝えしていきますね。

フロー状態の9つの条件を分かりやすく解説

1.具体的な行動目標

フロー状態では「具体的な行動目標」が大切です。
どんな行動をすれば良いかが具体的に分かっている状態で、迷いが生まれないことが必要だからです。
同じ理由で、現実的にできる行動になっていることが大切です。
できない行動が含まれていると、迷いが生まれるためフロー状態が解けやすくなります。

2.行動の難易度と自分のスキルのバランスが重要

フロー条件における「行動の難易度と自分のスキルのバランス」は、自分のスキルの対して難易度が少し高めであることが重要です。
フロー状態に入るには、行動そのものに興味を持つことが大切だからです。

行動の難易度が少し高い場合の3つの効果
①チャレンジ精神が高まる
②成長や達成感への期待が高まる
③無意識に集中を必要とする
※集中を必要としないものは、興味が持てなくなる。

行動の難易度が低い場合の3つの逆効果
①退屈感が高まる。
②行動に対する魅力がなくなる。
③集中を必要としないため、集中できなくなる。

行動の難易度が高すぎる場合の問題
①できる感覚がなく、迷いが生まれる。
②行動への不安やストレスが集中を邪魔する。

なので、
行動の難易度と自分のスキルのバランスは重要です。
もしも、バランスが「少し難しい」になっていない場合は、具体的な目標を調整することが大事です。
「自分を過大評価・過小評価」をしていると、フロー条件を整えるのが難しくなります。

3.結果がすぐに確認できる

行動目標の進み具合の結果がすぐに確認できるのが大切です。
人は「進んでいる感覚」でモチベーションがあがります(プログレスの原則)。
そのため、行動そのものへの興味が強まっていき、フロー状態が長く続きやすくなります。
「進んでいる感覚」が得られるように仕組みを作るのが重要です。


以下の④~⑨の条件は、行動中には気づけないフロー状態の条件です。
ここにある気づいたということは、フロー状態に入っていたけど、解けてきているという証拠になります。

4.強い集中状態だった感覚

行動したあとに強い集中状態に入っていたかどうかの感覚です。
強い集中状態はある意味では、フロー状態なんですが、違う場合もあります。
そのため、1つの条件でしかありません。
この条件は強い集中状態とフロー状態の違いを認識するために使えます。
もしも、「強い集中状態=フロー状態」の考えている場合は、「集中状態だった感覚」ぐらいで良いと思います。
この「強い集中状態がフロー状態だったか?」は、以降の5~9の条件で明らかになるためです。

5.行動と意識が一体化していた感覚

行動と意識が一体化している感覚とは、無意識に動けている感覚に近いです。
無意識的に動けていると近いけど違うので、「感覚」と表現しています。
言葉にするのが難しいところなので、以下の言葉の中からピンと来るもので少しずつ理解していただければOKです。
フロー状態を体験すると、言っている意味がパッと分かると思います。

行動と意識が一体化している感覚
①考えずに、思い通りの行動が自然とできている
②考えていることが、そのまま行動につながっている
③自分が行動そのものの感覚。
※手が自然に動くのと同じように、行動も同じ感覚になる。

読んでいただける通り、①と②が矛盾して聞こえると思います。
実際には「行動=思考」なんですが、あとから振り返って言葉にしようとすると「①か②に分かれる」と思います。

例えば、ランニングしているときは①に近くて、まるで自動的に手足が動いているような感覚。
体が自然と動き、放っておくと止まらない感覚。
ただ、意識を入れると、体が自然と反応してくれる感覚。
※この「意識を入れるとき」はフロー状態が解けていると思います。

ブログを書いているときであれば②に近くて、考えながら書いているんだけど、「タイピングがつながっている、またはタイピングが考えの先を行っている感覚」です。

6.コントロールせずにコントロールしていた感覚

行動をコントロールしているつもりがないのに、完全にコントロールできていた感覚です。
先ほどの「行動と意識が一体化していた感覚」の説明が、この「コントロールせずにコントロールしていた感覚」です。
さらに追加してお伝えをすると。

行動をコントロールしているはずなのに、コントロールしている感覚がない。
※そのため、コントロールのパラドックスと言われます。
他にも次のような感覚があります。

コントロールせずにコントロールしていた感覚
・がんばっている感覚がない。
・少し難しいことをしているのに、簡単にできている感覚。
・行動を支配できるぐらいの万能的なコントロール感。

7.実際の時間と思っていた時間のズレ

フロー状態に入ると、自分が思っていた時間と、実際の時間にズレが生まれます。
行動が終わったときに、「思ったより時間が経っていたこと」もあれば、「思ったより時間が経っていなかったこと」もあります。

思ったより時間が経っていた場合
「ふと時計を見ると30分経っているが、あっという間に感じた」

思ったよりも時間が経っていない場合
「たくさんことができたから30分経っていると思ったら、10分しか立っていない」

こんな感じで時間感覚がズレてしまいます。
おそらくは誰しもが体験したことがあるのはないでしょうか?
実は、フロー状態はほぼすべての人が無意識に体験していることです。
なので、「フロー状態に入る」とは、フロー状態を認識して、ある程度意識的にも入れるようにするという意味になります。

ちなみに、フロー状態に慣れていないうちは、フロー状態に入れる回数や時間が増えると、時間感覚が不安定になっている感じがして、ちょっと不安や恐怖がでることがあります(体験談)。
なので、「時間の長さが重要」なのではなく、「時間の密度が重要」と捉え方を変えるのが大切です。

8.思考や感情への意識が消えていた

思考や感情はもちろんあるんですが、フロー状態は意識ができていない状態です。
楽しく感じるや悲しく感じるなどもなく、終わった後で「あー、楽しかった」となる感じです。
他にも、行動に対する評価や、他人の評価が気にならなくなる状態です。
評価がある場合も、評価としてではなく「行動する上での情報」として捉えるイメージです。

実際には、思考や感情に意識を向ける行動であれば、意識はできていると思います。
例えば、認知行動療法や思考整理などですね。
ただ、このときも思考や感情は、単なる情報としてのヒントになっている感覚です。
個人的な体験だと、あまり役立つ思考整理になっていない印象です。

この「思考や感情への意識が消えていた」という「自意識の喪失」も、言葉にしにくいですね。

9.行動そのものが楽しかった

結果ではなく、行動そのものが楽しかった状態です。
行動そのものに満足感があります。
言い換えると、行動そのものが目的になっています。
そのため、フローに入るには、あらかじめ「結果に結びつく行動の計画」にしておかないと、単に楽しんで終わる可能性もあります。
もちろん、楽しめることは良いんですが、仕事などの場合だと困ったことにもなるので注意。

行動中に感じる楽しさは「楽しい」という言葉で表現しやすいんですが、
フロー状態での「楽しかった」は「充実感」に近く、どんな感情かと言われると、答えにくい感情でもあるんですよね。

まとめ

以下の9つの条件を自分にあわせて整えていくと、フロー状態に入りやすくなります。

  1. 具体的な行動目標
  2. 行動の難易度と自分のスキルのバランスが重要
  3. 結果がすぐに確認できる
    ここまでが準備。以降はフロー状態に入ったかのチェック
  4. 強い集中状態だった感覚
  5. 行動と意識が一体化していた感覚
  6. コントロールせずにコントロールしていた感覚
  7. 実際の時間と思っていた時間のズレ
  8. 思考や感情への意識が消えていた
  9. 行動そのものが楽しかった

フロー状態に入るときは、「フロー状態の条件をそろえるだけでOK」と考えるのが大事です。
フロー状態に入ろうと思うと雑念になるので、入れない確率があがるためです。
ただ、個人的な感想としては、条件をそろえておくと、「フロー状態に入ろう」と思っても、「フロー状態に入ろうという雑念」が消えて、フロー状態になることも多いです。
そのため、あまり考えすぎず、「準備できた。あとはフローに入れるかどうかは考えずに、行動しよう」ぐらいがおすすめです。

この記事では、実際にフローに入る具体的な方法まで伝えることができなかったので、また別記事で伝えますね。

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