トレッドミルの傾斜を1%にすると、屋外ランニングのエネルギーコストに最も近くなりました。
研究では、約5分間のランニング、速度2.92〜5.0 m/sの範囲で、1%傾斜のトレッドミル走と屋外走のエネルギーコストが同等になることが示されました。
参考:トレッドミルの傾斜1%は、屋外ランニングのエネルギー消費量を最も正確に反映している【1996年】
【研究や論文は、chatGPTに著作権に配慮して、要点をまとめてもらっています。[ ]のメモは僕の意見・感想です】
内容の信頼性:7/10
この研究では、同じ条件を繰り返して測定し、測定方法の再現性について相関係数 r=0.99が確認されています。また、それぞれの傾斜条件で、走行速度と酸素摂取量の関係はr>0.99と非常に高い直線関係を示しました。
その一方で、研究対象はトレッドミル走に十分慣れた男性ランナー9人です。研究対象の人数と条件が限定されていることを踏まえ、10点満点中7点と評価しました。
※「7/10」は論文そのものが示した評価ではなく、論文に記載された研究人数・実験方法・再現性の結果をもとにした評価です。
何の研究か?
屋外ランニングと同じエネルギーコストにするためには、トレッドミルを何%の傾斜にすればよいのかを調べた比較研究です。
対象は、トレッドミル走に十分慣れているトレーニングされた男性ランナー9人でした。
参加者は1回につき6分間、次の6種類の速度で走りました。
2.92、3.33、3.75、4.17、4.58、5.0 m/s
各ランニングの間には6分間の休息を入れています。
この一連の測定を合計6回行い、トレッドミルでは**0%、0%、1%、2%、3%**の5条件、さらに屋外の平坦な道路で1条件を測定しました。
それぞれの走行の最後の2分間に呼気を2回採取し、酸素摂取量を測定しました。
研究した理由は?
屋内のトレッドミルでは、屋外ランニングにある空気抵抗がありません。
そのため、同じ速度で走った場合、トレッドミルのほうが屋外よりエネルギーコストが低くなります。
そこで研究者たちは、トレッドミルにわずかな傾斜をつけることでこの差を補い、屋外ランニングのエネルギーコストを最も正確に再現できる傾斜を調べました。
結果はどうだったか?
| 時速 | キロペース | 屋外走と比較したトレッドミル条件 |
|---|---|---|
| 約10.5 km/h | 約5分42秒/km | 0%・1%とは有意差なし。2%・3%より屋外走のVO₂が有意に低い |
| 約12.0 km/h | 約5分00秒/km | 0%・1%とは有意差なし。2%・3%より屋外走のVO₂が有意に低い |
| 13.5 km/h | 約4分27秒/km | 1%とは有意差なし。0%・2%・3%とは有意差あり |
| 約15.0 km/h | 約4分00秒/km | 1%・2%とは有意差なし。0%より屋外走のVO₂が有意に高く、3%より有意に低い |
| 約16.5 km/h | 約3分38秒/km | 1%・2%とは有意差なし。0%より屋外走のVO₂が有意に高く、3%より有意に低い |
| 18.0 km/h | 約3分20秒/km | 屋外走のVO₂は1%と2%の間。いずれの傾斜条件とも有意差なし |
| 総合結果 | 約5分42秒〜3分20秒/km | 約5分、時速10.5〜18.0 kmでは、1%傾斜が屋外走のエネルギーコストを最もよく再現 |
最も重要な結果は、全体として1%傾斜が屋外走に最も近かったことです。
速度が最も遅い2条件では、屋外走の酸素摂取量は0%と1%のトレッドミル走とは有意差がなく、2%と3%より有意に低い結果でした。
3.75 m/sでは、屋外走は0%、2%、3%とは有意差があり、1%とは有意差がありませんでした。
4.17 m/sと4.58 m/sでは、屋外走は1%と2%とは有意差がなく、0%より有意に高く、3%より有意に低い結果でした。
最も速い5.0 m/sでは、屋外走の酸素摂取量は1%と2%の間に位置しましたが、どのトレッドミル傾斜条件とも統計的な有意差はありませんでした。
これらの結果から研究者らは、約5分間、2.92〜5.0 m/sの速度範囲では、1%傾斜のトレッドミル走が屋外走のエネルギーコストと同等になると結論づけています。
発表者・所属機関
結果まとめ
発表者:
A・M・ジョーンズ
J・H・ダウスト
所属機関:
チェルシー・スクール・リサーチ・センター、ブライトン大学
(英国イーストボーン)
PubMed掲載論文・抄録(PMID: 8887211)
1996年8月、Journal of Sports Sciences、14巻4号、321–327ページ。
Jones AM et al. (1996). A 1% treadmill grade most accurately reflects the energetic cost of outdoor running. J Sports Sci, 14(4), 321–327.

