このメタ分析では、健康な人のカフェイン摂取は、不安の増加と関連していたと報告されています。
8件の論文、合計546人を分析したところ、カフェイン摂取群では対照群と比べて不安が有意に高く、全体の効果量はSMD=0.94、95%信頼区間=0.28~1.60、p<0.05でした。
論文では、この値を「大きな効果」と評価しています。
さらに摂取量で分けると、
- 400mg未満:SMD=0.61、95%信頼区間=0.42~0.79、p<0.05
- 400mg以上:SMD=2.86、95%信頼区間=2.50~3.22、p<0.05
となり、高用量のほうが不安の増加が大きい結果でした。
研究者らは、健康な人のカフェイン摂取量を1日400mg以下にすることを推奨しています。
参考:Caffeine intake and anxiety: a meta-analysis【2024年】
【研究や論文は、chatGPTに著作権に配慮して、要点をまとめてもらっています。[ ]のメモは僕の意見・感想です】
内容の信頼性:7/10
この研究は、複数の研究結果をまとめるメタ分析です。最終的に8件の研究、546人が対象となり、その内訳はランダム化比較試験7件、横断研究1件でした。
7件のランダム化比較試験は「中程度のバイアスリスク」、横断研究1件は研究内の評価で「高品質」とされています。
また、PRISMAに沿って研究を検索し、複数の研究者による文献選定や、CochraneおよびJBIの評価方法を使って研究の質を確認しています。
信頼性を下げる要因もあります。
全体分析では研究間のばらつきが非常に大きく、I²=94.7%でした。また、対象となった研究数が少ないこと、性別などの交絡因子を十分に調整できていないこと、調べられたカフェイン量が0~460mgに限られていたため、細かな用量反応関係を分析できなかったことなどを、研究者自身が限界として挙げています。
何の研究か?
カフェインを摂取すると、健康な人の不安がどの程度増えるのかを調べたメタ分析です。
PubMed、Web of Science、Cochrane Library、Embase、中国の複数の文献データベースなどを使い、2022年12月1日より前に発表された研究を検索しました。
最初に5,365件の文献が見つかり、重複や条件に合わない研究などを除外した結果、最終的に8件の研究、546人が分析対象となりました。
対象は精神疾患のない健康な人で、カフェインを摂取した場合と、プラセボやカフェインレス飲料などを摂取した場合の不安スコアを比較しています。
研究した理由は?
これまでにもカフェインと不安の関係は研究されてきましたが、結果が一致していなかったためです。
コーヒー摂取が多い人ほど不安症状が少ないとした研究がある一方で、カフェイン摂取と不安の増加を示した研究もありました。
そこで研究者らは、健康な人を対象とした複数の研究をまとめて分析し、カフェイン摂取と不安の関係をより明確にすることを目的としました。
結果はどうだったか?
8件、546人をまとめた分析では、カフェイン摂取によって不安が有意に増加しました。
全体
SMD=0.94
95%信頼区間=0.28~1.60
p<0.05
論文で採用した基準では、SMDが0.8を超えると「大きな効果」に分類されるため、全体では大きな効果と評価されました。
400mg未満
SMD=0.61
95%信頼区間=0.42~0.79
p<0.05
I²=0%
不安スコアは中程度に増加しました。
400mg以上
SMD=2.86
95%信頼区間=2.50~3.22
p<0.05
I²=45.9%
400mg未満のグループよりも、不安スコアの増加が大きい結果となりました。
研究者らは最終的に、カフェイン摂取は不安に悪影響を及ぼす可能性があり、その関連は400mg以上でより顕著だったと結論づけています。
一方、この研究で扱われたカフェイン量は0~460mgに限られているため、「摂取量が増えるほど、どの程度不安が増えるのか」という詳細な用量反応関係までは明らかにできていません。
発表者・所属機関
発表者
チェン・リウ、リーチェン・ワン、チー・ジャン、ズーイー・フー、ジアイー・タン、ジュンシエン・シュエ、ウェンチュン・ルー
本文で確認できる所属機関
・徐州医科大学 国際教育学院(中国・徐州)
・徐州医科大学 公衆衛生学院(中国・徐州)
チェン・リウは国際教育学院、リーチェン・ワン、チー・ジャン、ズーイー・フー、ジアイー・タン、ジュンシエン・シュエは公衆衛生学院所属と記載されています。
Liu et al. (2024). Caffeine intake and anxiety: a meta-analysis. Front. Psychol., 15, 1270246.


