このシステマティックレビューでは、カフェインと不安症状には用量依存的な関係がある可能性が示されました。
論文では、200mg以上のカフェイン摂取は、不安症状の有意な増加と一貫して関連していたと報告されています。また、その影響は普段カフェインをあまり摂取しない人で、より強くみられました。
さらに、不安症状はカフェイン量の増加とともに強くなるものの、400mgを超えると増加が頭打ちになる傾向も報告されています。
研究者らは最終的に、カフェインによって引き起こされる不安には、摂取量に応じた関係が存在する可能性があると結論づけています。
【研究や論文は、chatGPTに著作権に配慮して、要点をまとめてもらっています。[ ]のメモは僕の意見・感想です】
内容の信頼性:7/10
この研究は、1つの実験だけを見るのではなく、過去の研究を体系的に集めて評価するシステマティックレビューです。
9つのデータベースから研究を検索し、6,999件を抽出。そのうち重複した2,726件を除き、4,273件のタイトルと要約を確認しました。さらに91件の全文を調べ、最終的に27件のランダム化比較試験が採用されています。対象者は合計7,015人でした。
また、2人の研究者が独立して研究のバイアスリスクを評価し、Cochraneの「RoB 2」が使用されています。
信頼性を下げる要因として、著者ら自身が、採用された研究の方法に大きなばらつきがあったことを挙げています。そのため、研究結果を統計的にまとめる定量的統合ができませんでした。また、結果を参加者自身が評価する研究では、どの介入を受けたかを推測することが結果に影響する可能性があり、全体的なバイアスリスクが「低い」と判断された研究はありませんでした。
以上を踏まえ、論文の方法と限界だけを材料に7/10と評価します。
何の研究か?
健康な人がカフェインを摂取したとき、不安症状が強くなるのかを調べた研究です。
新しく被験者を集めて実験した研究ではなく、これまでに行われたランダム化比較試験を集めて評価したシステマティックレビューです。
対象となった研究は、カフェインをカプセルやカフェイン入り飲料として摂取し、その後の不安や不安症状を評価したものです。
最終的に27件のランダム化比較試験、合計7,015人のデータが検討されました。採用された研究の発表年は1984年から2021年でした。
研究した理由は?
カフェインが身体や心理状態に与える影響については多くの研究がありますが、健康な人の不安を本当に強めるのかについては、過去の研究結果が一致していませんでした。
研究によって、
・使用するカフェインの量
・研究方法
・参加者が普段どれくらいカフェインを摂っているか
などが異なっていたためです。
そこで研究者らは、健康な人を対象とした研究をまとめて評価し、カフェインと不安の関係や、摂取量による違いを整理することを目的としました。
結果はどうだったか?
全体として、カフェイン摂取後に不安症状が増える方向の結果が多くみられました。
論文では、200mg以上のカフェインが不安症状の有意な増加と一貫して関連していたと報告しています。
また、普段カフェインを摂らない人や摂取量が少ない人は、もともとの不安レベルは中程度・高摂取者より低かったものの、カフェインを摂取した後には不安症状が大きく上昇する傾向がみられました。
摂取量については、400mgのカフェインは200mgよりも気分を大きく変化させる可能性が示され、高用量では不安だけでなく、緊張、神経質な感覚、覚醒度の上昇、落ち着きの低下なども報告されています。
一方、不安症状の増加は400mgを超えると頭打ちになる傾向が示されました。
さらに研究者らは、カフェインによって起きた不眠が、不安の増加に関係した可能性も指摘しています。
以上から、このレビューでは、健康な人でもカフェインによって不安症状が強くなる可能性があり、その程度には摂取量と普段のカフェイン摂取習慣が関係するとまとめられています。
発表者・所属機関
アレフ・オリベイラ・ド・ナシメント
パラー州立大学
カルロス・エマノエル・シャヴェス・ダ・シウヴァ
パラー州立大学
マリアンネ・ルセナ・ダ・シウヴァ
ブラジリア大学
カチアネ・ダ・コスタ・クーニャ
パラー州立大学
Nascimento et al. (2026). The Effects of Caffeine on Anxiety Behavior in Healthy Individuals: A Systematic Review of the Literature. Stress Health, 42(1), e70139.


