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自己理解の3つのメリットと危険なデメリット|自己理解の罠とは?
野上しもん
・29年間の睡眠障害を克服
・5年以上の双極性障害とうつを克服
・上級睡眠健康指導士
・メンタル心理カウンセラー
・食生活アドバイザー
・YouTube登録1.2万人以上
著書
・眠れない理由を知って眠れる方法を知れば安眠
・脱・中途覚醒 “夜中に目覚める”悩みが消える
・12歳になるまでに読みたい 「子どもの睡眠」
自己理解にもメリットとデメリットがある
自己理解にもメリットとデメリットがあります。
デメリットでよくある例が「自分探し」にはまってしまう場合です。
もちろん、「自分探し」そのものが目的で楽しめている場合は問題はないですが、もともとの自己理解の目的とズレていることが多いです。
自己理解の目的がズレてしまうと、自己理解がデメリットになります。
いつまでも悩んだまま自分探しをする人生になってしまう可能性があるからです。
多くの人は自己理解をして、より良い人生を歩むことを目的としています。
仕事、人間関係、勉強、恋愛など、自己理解を通して成長したり、自分を知ることでより良い人間関係を作る。
自己理解そのものが目的になってしまうとは、大学受験の時に勉強そのものにハマってしまい、試験対策をまったくせず、勉強ばかりする状態に似ています。大学に受かりたいという目的があるなら、勉強は受験のためにあるんです。
目的から外れてしまうと、それこそ「自分は何をしているんだろう?」という自分理解から離れた状態になります。
自己理解は目的のために使うと、目的を達成しやすくなります。
人から与えられた目的ではなく、自分が成し遂げたい目的のために前に進むようになります。
価値観と強み弱みを知り、人生を歩くことでより充実した人生を送れるようになることは計り知れないメリットです。
自己理解の3つのメリットとは?
自己理解で得られるメリットはたくさんありますが、特に大きなメリットは次の3つです。
①自分軸で生きることで自己肯定感が高まる
②やりがいのある仕事を探せるようになる
③自分にあった人間関係が作れる
①自分軸で生きることで自己肯定感が高まる
自分軸で生きることで、人生がよりよくなっていくことは分かりやすいと思います。
自分軸で生きるとは、自分の価値観通りに生きることです。
自分の価値観を大事に生きることができれば、自分の人生に喜びがあふれるのも自然な流れです。
自分軸で生きることができれば、自己肯定感も自然と高まります。
自分や自分の大切なものを大事に生きていれば、自信や自己肯定感はあがってしまうものです。
逆にいうと、自分を責めて、大切なものを雑にあつかえば、自信や自己肯定感はさがってしまいます。
自己理解をすることで、自分が見えてきます。自分の価値観、自分の強み弱みなどですね。
自分が見えることで、ようやく人生を歩くことができるんです。
例えば、北海道を目指すのに、今自分がどこにいるか分からなければ、北海道には行けません。
自分の居場所が分からないのは迷子や遭難と同じで、目的を目指す以前の問題になります。
自己理解で自分の居場所を知ることで、人生を歩むことができるようになります。
②やりがいのある仕事を探せるようになる
人生で仕事はとても重要なものです。
仕事をしなくても楽しく生きられる人はいますが、現状ではとても少ないです。
多くの人は1日8時間の仕事をする生活をしています。休みを考えても、1年の1/4は仕事です。
仕事が自分に向いているか向いていないかは、とても重要であることが分かると思います。
充実したやりがいのある仕事を見つけるには、自己理解が大切です。
価値観を大切にし、強みを活かせば、自分にとって最適な仕事ができるようになるからです。
自分のことが分からなければ、自分にあった仕事を見つけるのは偶然に頼るしかありません。
実は仕事そのものが自分が求めていたものでなくても、自己理解によってやりがいに変わります。
例えば、仕事であまり成果がでなくても「自分は子どもが大事で、子どものために稼いでいるんだ!」と思えば、仕事がやりがいになります。なぜなら、子どもを幸せにするための行動で、意味と価値がでてくるからです。
逆に成果もでない、面白くもない、何のために仕事をしているか分からないとなると、仕事のやりがいは失われます。
自己理解をすることで、仕事理解も深まります。
自分の活かし方が分かれば、今までうまくいかなかった仕事をどのようにすればうまくいくようにできるのかが見えてくるからです。今まで仕事をなんとなくしていた場合と比べ、仕事への理解はまったく違うものになっていきます。
③自分にあった人間関係が作れる
アドラー心理学のアルフレッド・アドラーは「人の悩みの9割は人間関係」と言いました。
人は人間関係の中で多くの悩みを抱えるものです。
ただ自己理解をすれば、人間関係の悩みは減っていきます。
自分の価値観と合う人と仲良くすれば、小さなズレはあっても、大きく人間関係でズレることはありません。
喧嘩があっても、本質の価値観が一緒なので仲よくいられます。
本質の価値観が一緒であれば、小さなことで悩まなくなり、人間関係はあなたに安心感を与えてくれます。
自分と価値観が合わない人と仲良くする場合も、自分の価値観を知ることは大事です。
お互いの価値観がずれていることを知らずに喧嘩すると、どんどん関係がこじれていくからです。
「とりあえず謝罪して終わり」になって、心の中でもやもやが残ってしまいます。
価値観がずれていることが分かれば、喧嘩もエスカレートしにくいです。
そもそも分かり合えない部分があると分かっているので、意味もなく喧嘩をすることがなくなるからです。
そして、価値観がずれていると分かるからこそ、相手の価値観も尊重しようという意識が生まれます。
自分らしく生きる・仕事・人間関係以外にも、自己理解をすることで、多くのメリットが得られます。
僕は自己理解をすることで、無理なく自分の人生を大きくより良くすることができました。
苦手なものでも、どうやって強みを活かすか?と考えるだけでもまったく違うものです。
自己理解に重要な2つの項目とは?
自己理解で重要な項目は「価値観」と「強み弱み」です。
ほかにも自己理解で大切な項目はありますが「価値観」と「強み弱み」をまず知ることが大切です。
価値観を知らなければ、自分がどんな人生を歩んでいけばいいか分かりません。
強み弱みを知らなければ、価値観通りの人生をどうやって歩いていけばいいかが分かりません。
まずは「価値観」と「強み弱み」を知り、他の部分についてはあとから理解していけば大丈夫です。
大切なのは自己理解をした上で、行動することです。
自己理解に最初から時間を使いすぎず、あとは行動の中で自己理解を深めていけばいいんです。
行動のために自己理解がある
自己理解は自己理解そのものが目的ではありません。
人生を歩くこと。つまり、行動のために自己理解があるんです。
自己理解のメリットを活かすためにも、行動するための自己理解が大切です。
ただ自己理解そのものが楽しくなってしまうこともあります。
自己理解そのものを楽しむのも悪いことではありません。
大切なのは「何のために自己理解をしているのか?」という目的のための自己理解と、「自己理解を深めていくことそのものが楽しい」という娯楽の部分を分けて考えることが大切です。
僕は行動のために自己理解があるといいますが、娯楽のための自己理解も良いと考えています。
理由は、娯楽のための自己理解が、行動のための自己理解にもつながるからです。
気を付けてほしいのは、目的を見失い、自己理解そのものが目的になり、行動せずに悩みばかりが増えることです。