夜中にふと目が覚めて、眠れなくなった経験はありませんか?「中途覚醒」とも呼ばれるこの現象は、ストレスや生活習慣、環境の影響などが原因で、誰にでも起こりうるものです。再び眠りにつきたいのに眠れないと、焦りや不安が高まってしまいます。そんなときに、安心感のある音楽を聴くことが、不安を和らげ、再びリラックスして眠りに戻るのに役立つかもしれません。
この記事では、夜中に目覚めたときに安心感のある音楽を聴くことが睡眠に与える効果や、選び方のポイント、そしておすすめのリラックスミュージックをご紹介します。
野上しもん
・29年間の睡眠障害を克服
・5年以上の双極性障害とうつを克服
・上級睡眠健康指導士
・メンタル心理カウンセラー
・食生活アドバイザー
・YouTube「メンタルコーチしもん」登録数1.3万
著書
・眠れない理由を知って眠れる方法を知れば安眠
・脱・中途覚醒 “夜中に目覚める”悩みが消える
・12歳になるまでに読みたい 「子どもの睡眠」
夜中に目覚めたときに音楽が効果的な理由
1. 音楽が心を落ち着ける効果
音楽には、心拍数や呼吸を落ち着け、リラックス状態を促す効果があります。特に夜中に目が覚めてしまったときには、ゆったりとしたテンポの音楽を聴くことで、神経をリラックスさせ、再び眠りにつきやすくなる効果が期待できます。音楽によるリラクゼーション効果は、多くの研究でも証明されており、心拍数を下げ、ストレスホルモンを減少させることがわかっています。
2. 不安感を軽減し、安心感を提供する
夜中に目が覚めると、孤独感や不安感が強まることがあります。特に真っ暗な中で起きていると、なんとなく不安な気持ちになることもあるでしょう。そのようなときに、落ち着いた音楽を流すと安心感が増し、心が穏やかになります。穏やかな音楽は、心の不安を和らげることで、眠りに戻るための準備を整えてくれます。
3. 環境音やノイズをブロックする
夜中の静寂の中では、ちょっとした物音や外の騒音が気になりやすくなります。安心感のある音楽を聴くことで、これらの音をブロックし、リラックスした環境を作り出せます。特に「ホワイトノイズ」や「ピンクノイズ」といった一定の音は、気になるノイズを打ち消し、心地よい眠りへと誘導してくれるため、夜中に覚醒したときの不安感を和らげてくれます。
夜中に聴くべき安心感のある音楽の選び方
1. ゆったりとしたテンポの音楽
夜中に目覚めたときは、速いリズムやテンポの速い曲は避けましょう。理想的なのは、テンポがゆっくりで、リズムが一定の音楽です。心拍数と同じリズムや、少しゆっくりとしたテンポの曲は、自然とリラックス効果を高め、眠りを誘導しやすくなります。
- おすすめのジャンル:クラシック音楽、アンビエントミュージック、スローなジャズなど
2. 自然音や環境音を取り入れた音楽
自然音(雨音、川の流れ、鳥のさえずりなど)や環境音を取り入れた音楽は、聴く人に安心感を与え、夜中に目覚めたときの不安感を和らげるのに効果的です。自然の音には、人間の体がリラックスするように調整される「自然の周波数」が含まれているため、心地よく眠りにつきやすくなります。
- 例:「雨の音」「森の中の環境音」「波の音」など
3. ボーカルが少ない、または無い音楽
夜中に目覚めたときには、ボーカルが少ないか、まったく無い音楽を選ぶのが良いです。歌詞のある曲は脳を刺激し、覚醒状態を引き起こしやすいため、再び眠りにつくのが難しくなる可能性があります。ボーカルがないインストゥルメンタル音楽や、自然音のみの曲を選ぶと、心を落ち着けて眠りに戻りやすくなります。
- おすすめのジャンル:ピアノソロ、ギターインストゥルメンタル、クラシック音楽のオーケストラ
4. ホワイトノイズやピンクノイズ
ホワイトノイズやピンクノイズなど、一定の周波数で流れる音は、不安感を和らげると同時に、周囲のノイズをブロックする効果があります。こうした音は、心拍数を穏やかにし、リラックス状態を促進するため、夜中に覚醒したときに効果的です。
- ホワイトノイズ例:風の音、エアコンの音、波音など
- ピンクノイズ例:穏やかな雨音や自然環境の音
夜中に聴くのにおすすめのリラックスミュージック
1. ピアノソロ曲
ピアノの柔らかい音色は、心に安らぎをもたらします。特に、バラード調やクラシックのピアノソロは、夜の静かな時間に最適です。ゆっくりとしたメロディーが、眠りに戻りやすい環境を作り出してくれます。
- おすすめのピアノ曲:エリック・サティの「ジムノペディ」、ショパンの「夜想曲(ノクターン)」
2. 自然音ミックス
自然音とアンビエント音楽を組み合わせたリラクゼーションミュージックは、夜中に目覚めたときに心地よく聴ける音楽です。雨音や波の音、鳥のさえずりなどをミックスした音楽は、自然の中にいるような安心感を与え、リラックス効果を高めてくれます。
- おすすめの自然音:「雨音とピアノ」「森の中の環境音」「海の波音」
3. アンビエントミュージック
アンビエントミュージックは、低音が心地よく響き、感情を落ち着かせる音楽として知られています。環境音や電子音を使ってゆったりとした空間を作り出すため、夜中に目が覚めたときでも不安を感じにくくなります。
- おすすめのアーティスト:ブライアン・イーノ、マックス・リヒター、Ludovico Einaudi
4. クラシック音楽の中でもスローな曲
クラシック音楽には、ゆったりとしたテンポで眠りを誘う曲が多くあります。特に、バロック音楽は心拍数や呼吸を整える効果があり、夜中に目覚めたときにも適しています。
- おすすめのクラシック曲:バッハの「ゴールドベルク変奏曲」、モーツァルトの「ピアノソナタ K. 545」
5. ホワイトノイズ・ピンクノイズ
夜中に目が覚めた際に音楽ではなく、ホワイトノイズやピンクノイズもおすすめです。これらの音は一定のリズムで流れるため、周囲のノイズをブロックし、再び眠りに戻りやすい効果があります。
- ホワイトノイズの例:風の音や川のせせらぎ
- ピンクノイズの例:穏やかな雨音
夜中の音楽リスニングのポイント
1. 音量を控えめにする
音楽を聴くときは、音量を小さめに設定しましょう。音量が大きすぎると、逆に耳や脳が刺激されてしまい、覚醒を促してしまいます。音量は、背景音として心地よく感じる程度に調整することが大切です。
2. タイマー機能を活用する
音楽を聴きながら眠る場合は、再生時間にタイマーをセットすると便利です。眠りに戻るときに音が止まることで、睡眠が深まりやすくなります。スマートフォンや音楽アプリにはタイマー機能があるので、30分程度に設定して自動で音楽が止まるようにしましょう。
3. イヤホンやヘッドホンを避ける
夜中に目が覚めたときの音楽は、できるだけスピーカーから流すようにしましょう。イヤホンやヘッドホンを長時間つけたままだと、耳が疲れるだけでなく、耳への圧迫感で不快感を覚えることがあります。寝室に小型のスピーカーを置き、優しい音で流すのが理想です。
まとめ:夜中に安心感のある音楽を聴いて再びリラックスしよう
夜中に目覚めたときに、安心感のある音楽を聴くことは、不安を和らげ、再びリラックスした状態に戻るために効果的な方法です。ゆったりとしたテンポのピアノ曲や自然音を取り入れた音楽、アンビエントミュージックなど、心を落ち着かせる音楽を選びましょう。
夜中の中途覚醒に対して焦らずに、心地よい音楽を楽しみながら再び眠りに戻れる環境を整え、より良い睡眠をサポートしましょう。
【中途覚醒】再入眠しやすくなる5つの深夜の過ごし方
脱・中途覚醒: “夜中に目覚める”悩みが消える
>Amazonにて発売中
Kindle Unlimited:読み放題の対象(無料期間あり)
中途覚醒の悩みから早く抜け出すには?
1.中途覚醒を解決する6つのルール
2.夜中に目が覚めても気にしない方法5選
3.夜中に目が覚めて眠れないときの再入眠法8選
4.睡眠環境の3大要素と匂いの注意点
5.快適な心と体を手に入れる4つの生活習慣
6.夜間頻尿の科学的な解決策6選
7.悪夢を解決する6つの方法
8.中途覚醒を解決する6つのマインド