うつ病のとき、衝動的に坊主頭にしたことが4回ほどあります。
イライラしやすく、行動がそれなりにできる。
そんなうつ病初期やうつ病がやや回復したときのことです。
今回は、うつ病のときに頭を坊主頭にした理由と、坊主頭にして「良かったこと」と「悪かったこと」をお伝えします。
本記事内容のYouTubeコメント
丸坊主…したくなりますよね。わかります。。(ちなみにオバサンです)
コメントにあるように女性の方も坊主にすることがあります。僕がカウンセリングした中でも2~3人の女性の方は坊主、または坊主にしていたというのがありました。
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野上しもん
・29年間の睡眠障害を克服
・5年以上の双極性障害とうつを克服
・上級睡眠健康指導士
・メンタル心理カウンセラー
・食生活アドバイザー
・YouTube「メンタルコーチしもん」登録数1.3万
著書
・眠れない理由を知って眠れる方法を知れば安眠
・脱・中途覚醒 “夜中に目覚める”悩みが消える
・12歳になるまでに読みたい 「子どもの睡眠」
僕が坊主頭にした理由は3つ
①自分への罰
僕にとって、坊主頭は自傷行為の1つになっていました。
僕は中学生ぐらいの頃から、どちらかというと髪を少し長めにして生きてきました。
なので、坊主頭に対しては「恥ずかしい」「嫌だ」「かっこわるい」って印象があったんです。
健康的な人や体格がいい人が坊主頭にすると、似合うこともありますが、当時の僕はかなりやせていたので「とらわれた宇宙人」みたいになっちゃうんです。
情けないのなんのって感じです。
でも、自分へ罰を与えることで、少しだけ気が楽になるんです。
坊主頭にして自分を恥ずかしめて、自己肯定感を壊す。
そうして自分をゴミと思えることで、すべてがどうにでもなる感覚が安心につながるからです。
②かゆくてイライラする
髪が少しでも目や首にふれると、かゆくてイライラします。
うつ病が少し良い時は感覚が鋭くて、ほんの少しのストレスが嫌になるからです。
うつ病が重いときは無気力でどうにでもよくなるので、髪のストレスはそれほどでもなかったです。
③お風呂が面倒
うつ病が少し良い時でも、だいたいお風呂に入ることはできなかったので、髪がかなり邪魔でした。
べたっとするし、かゆくなるし。寝ぐせも直りにくいです。
クシがひっかかるんですよね。ベッドでごろごろしているとたまに、ベッドの突起にひっかかって髪が何本も抜けることがありました。
でも、お風呂に入れず改善しないので、「髪は邪魔だ!」ってイライラしていました。
あと、自分が情けなさすぎて、自己否定が強くなる苦しさもありましたね。
坊主頭にして良かった3つのメリット
①お風呂に入りやすくなる
お風呂に入るのが面倒だったんですが、坊主頭にするとそれだけでお風呂回数が増えました。
顔を洗うぐらいの感覚で髪を洗えるので楽ですし、髪をかわかす必要もないです。
シャワーでシャンプーして、じゃーっと流して終わると、1~2分で終わります。
最大のメリットですね。
②髪が目の邪魔にならない
スマホや本を読むときに髪が邪魔になりません。
ただ、人の癖は不思議なもので、前髪がないのに前髪を払う癖はそのままでした。
この前髪を払う空振りは、自分でも少し笑えてしまうので、うつ病のときにはメンタル的に良い効果が生まれていたかもしれません。
③散髪に行かなくてすむ
当時は対人恐怖症があったので、散髪はものすごいストレスでした。
知らない人とのコミュニケーションはかなりのストレスです。
散髪屋さんって話かけてきますし。
うつ病が少しよくなると散髪に行きたくなるんですよね。
うつ病が重いときは、髪が長くてもどうでもいい感覚があったんですが、少し回復してくるとボサボサ頭は「恥ずかしい」という感覚があったからです。
坊主頭に一度すると、半年ぐらいは行かなくてもいいかなーとなるので、楽でした。
ただ、坊主頭の髪をそのまま伸ばすと、髪型がむっちゃ変です。
まりもみたいになります。
当時はその変さに気づかったのでセーフでした。
坊主頭にして後悔した5つのデメリット
①痛い
「坊主頭にすると楽になる!」って思いが強かったんですが、意外にストレスがあります。
手で頭にふれると手がちくちく痛い。
横になって寝がえりを打つと、頭もちくちくして気になるんですよね。
髪は思ったよりも固いので、頭を動かすときに、床に少しひっかかる感覚があるんです。
これは誤算でした。
②寝ぐせが直らない
坊主頭にしたときは、問題ありません。
でも、1か月もすれば、多少は伸びてきます。
この坊主頭より少しのびた状態は寝ぐせが本当に直らないです。
帽子は必須ですね。
③坊主頭にするときの散髪屋がしんどい
散髪前は6か月以上は髪を放置しているので、髪がかなり伸びた状態で坊主頭にします。
そうすると、店員さんに「本当に良いんですか?」と聞かれることが多かったです。
髪を切るときに、店員さんにやんわり止められる経験がそれまでなかったので、驚きました。
2回目以降は「たまにリフレッシュのために坊主頭しているんですよ」とウソともホントともいえないことを言って、坊主頭にしてもらっていました。
どもって伝えていたので、相手はいろいろと察していたことでしょう。
「散髪に行かなくても、バリカンでいいんじゃない?」と思う人もいると思います。
でも、これも思ったより難しい。
そもそも、うまくバリカンで髪を坊主頭にできない。
僕の場合は安いバリカンだったので、髪が引っ掛かって抜けて痛かったです。
もしもやるなら、良いバリカンを用意しましょう。
④バリカンで坊主頭にするのもしんどい
バリカンは思った以上に面倒でしんどいです。
お風呂に入るのも面倒だった僕にとって、バリカンは面倒で面倒で仕方なかったです。
バリカンをすると当然ですが、髪が落ちるので新聞をしいて、後始末をする必要があります。
しかも、バリカンをしている間、刈られた髪が肌につくので、かゆくてストレスです。
かなりキツくて自分では結局一度しかやっていないです。
もしも、自分で坊主頭するためにバリカンを使うなら、顔を洗うぐらいの感覚で毎日やるか、長くても1週間以内に行うぐらいが良いと思います。
当時の僕は継続力がなさすぎたので、これもまた難しかったです。
結局、散髪屋さんだよりでした。
⑤うつ病が悪化する
僕の場合は「坊主頭にする」理由に「自分への罰」という想いがあったからです。
でも、罰を与えたときの安心感は1日ぐらいしか持ちません。
そのあとは、単に恥ずかしいと思っていました。
人に会うのも嫌だし、坊主頭にした理由を聞かれるのも嫌だし、坊主頭に触れたくなくなります。
自己否定をし続けることで、体も心もしんどくなります。
「自分なんてどうでもいい。むしろ、苦しんで欲しい」と自分を軽んじる価値観があるからです。
思考や言葉のような自己否定よりも、坊主頭は長い間自己否定が続くので、どんどん自虐的になっていきましたね。
>うつ病の悪化を防ぐ4つの方法
うつ病で坊主頭にする前に!3つのアドバイス
①坊主頭を良いものと思えば、しても良し!
実を言うと、うつ病改善後も1回坊主頭にしています。
そのときは仕事が忙しくて、髪を洗う時間や、髪によって作業が邪魔されるのが嫌だったからです。
自己否定的な意味はなく坊主頭にしたので、このときは単にメリットが大きかったです。
実は今でも、「たまに坊主頭にしようかな?」と思うんですが、現在は前よりも人間関係があるので「坊主頭にした理由」を話すのが面倒なのがあります。
あと、うつ病のときに坊主頭にしたりしていたので、身近な人にはきちんと話さないと、心配します。
そう考えると、今はメリットがそれほどないなーと思って、現在はする予定がないです。
②自己否定につながるならやめよう
自己否定や自傷行為につながる坊主頭はやめておきましょう。
自己否定や自傷行為で得られる安心感の時間はかなり短いです。下手をしたら一瞬です。
そのあと嫌な思いをします。しかも自己否定や自傷行為は癖になります。
うつ病改善から遠のくで、おすすめはできません。
〉自己否定癖を治すセルフコンパッション
③坊主頭にしようと思って、3日は待ってみよう
うつ病で坊主頭にして後悔したのは、「髪がうざったい!坊主頭にしてやる!」と衝動的な行動だったからです。
あとのことを何も考えずに、坊主頭にしました。しかも4回も。
うつ病のときの衝動的な行動はネガティブにひもづいていることが多く、後悔が生まれやすいです。
後悔は自己否定につながりやすくもなり、うつ病の改善にはマイナスに働きやすいです。
坊主頭にしようと思っても、いったん3日ほど時間を置くのがおすすめです。
「うつ病と坊主頭」のまとめ
僕が坊主頭にした理由
・自分へ罰
・かゆさを減らす
・お風呂の手間を減らす
坊主頭のメリット
・お風呂に入りやすくなる
・髪が邪魔にならない
・散髪の頻度を減らすことができる
坊主頭のデメリット
・手や頭がちくちく痛む
・寝ぐせが治らない
・散髪屋でのコミュニケーションストレス
・バリカンでのセルフカットの難しさ
・自己否定感が強まるリスク
衝動的に坊主頭にせず、3日待ってから判断しましょう。
自己否定癖が強い人は「自己否定を治す日記」をどうぞ
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