睡眠改善をする場合、まず大切なのが「今の自分の睡眠を知ること」です。
睡眠のどこに問題があるのか?
睡眠に本当に問題はあるのか?
実は疲れや眠気は睡眠以外に原因があるのではないか?
というところを知ることが大切。
睡眠診断の4ステップ(全部リンク先で調べられます)
1.エップワース眠気尺度テストをチェック
2.睡眠効率をチェック
3.不眠症につながる睡眠の認知16パターンをチェック
4.生活リズム健康法をチェック
睡眠の課題を知ったうえで、睡眠を改善していきましょう。
野上しもん
・29年間の睡眠障害を克服
・5年以上の双極性障害とうつを克服
・上級睡眠健康指導士
・メンタル心理カウンセラー
・食生活アドバイザー
・YouTube「メンタルコーチしもん」登録数1.3万
著書
・眠れない理由を知って眠れる方法を知れば安眠
・脱・中途覚醒 “夜中に目覚める”悩みが消える
・12歳になるまでに読みたい 「子どもの睡眠」
エップワース眠気尺度テスト
睡眠が不足しているかどうかの判断ポイントの1つは「日中に眠気があるか」です。
眠気を眠気の強さを簡単方法としておすすめなのが「エップワース眠気尺度(ESS)」です。
エップワース眠気尺度は、オーストラリアのメルボルンにあるエプワース病院の睡眠障害クリニックの責任者であったマレー・ジョンズ博士によって1991年に開発されました。
エップワース眠気尺度は、日中の眠気の程度を評価するために設計されており、簡単にできる眠気の評価方法として、医療系でも使われる眠気診断のテストです。
エップワース眠気尺度テストはこちら(京谷クリニックさんのサイト)
http://www.kyotani.net/ess-test.html
エップワース眠気尺度の点数
・5点未満:眠気が少ない
・5~10点:軽い眠気がある
・11点以上:強い眠気がある
※家族など身近な人と一緒に診断するのがおすすめ
客観的に診断できるため。
睡眠の推奨時間と許容時間
・18~25歳:推奨7~9時間 許容6~11時間
・26~64歳:推奨7~9時間 許容6~10時間
・65歳以上:推奨7~8時間 許容5~9時間
5点以上の場合は、睡眠改善を行っていきましょう。
11点以上の場合は、一度病院で睡眠相談をするのがおすすめです。
深睡眠や睡眠の質を高める「睡眠効率」
睡眠効率は、睡眠の質を考える上でおすすめの指標です。
基本的に85%以上で、推奨の睡眠時間がとれていれば問題はないです。
激しい運動をする方は睡眠時間が8時間以上・睡眠効率85%以上を目指すのが好ましいです。
> 睡眠効率をWEBで自動計算する
睡眠効率
・90%以上:睡眠不足の可能性あり。エップワース眠気尺度が5点未満の場合は気にしない。
・85~90%:最適
・85%未満:睡眠の質が悪い可能性あり。
睡眠の推奨時間と許容時間
・18~25歳:推奨7~9時間 許容6~11時間
・26~64歳:推奨7~9時間 許容6~10時間
・65歳以上:推奨7~8時間 許容5~9時間
睡眠効率が90%を超えると「睡眠効率が高すぎる=睡眠不足の可能性」
「1.眠気尺度」の診断が5点以上だった人は睡眠時間を15分伸ばしてみましょう。
眠気尺度の点数が低い場合は、現在のまま様子を見て大丈夫です。
睡眠効率が85~90%になれば、最適な睡眠をとれてきます。
さらに「1.眠気尺度」の診断が5点未満だった場合、睡眠は最適な状態です。
ただし、許容される睡眠時間に入っているか確認をしてください。
眠気が5点以上だった場合、睡眠時間15分伸ばしてみましょう。
睡眠効率が85%を下回ると「睡眠効率が低い=睡眠の質が悪い可能性」
睡眠時間が長すぎて睡眠の質が悪くなっているか。
ベッドで睡眠以外の行動をしすぎていて睡眠の質が悪くなっているか。
の、どちらかであると思います。
睡眠効率を高めたい場合は、「刺激制御療法」と「睡眠効率療法」を抑えておきましょう。
睡眠が充分にとれ始めたときの注意点
「睡眠が満足にとれる」と、夜中に目が覚める可能性がややあがります。
単に夜中に目が覚めるだけであれば気にしないこと大事。
不眠症につながる睡眠の認知16パターン
睡眠に対して特定の考え方を持っていると
・睡眠改善が難しい
・不眠症になりやすい
・不眠症が治らない
という落とし穴があります。
> 不眠症につながる睡眠の認知16パターン(DBAS-16)
認知はとても重要にもかかわらず軽くみられがちです。
あなたの睡眠への考え方が、不眠につながっていないか確認しましょう。
睡眠は認知が重要
日本では不眠症治療の第一選択は睡眠薬であることが多いです。
しかし、世界ではCBT-I(不眠症に対する認知行動療法)が第一選択であることが多いです(アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリア、韓国)
不眠症の治療:睡眠薬の代わりに認知行動療法を
引用:メイヨークリニック(全米で最も優れた病院の1つ言われている)
CBTとも呼ばれる認知行動療法は、不眠症などの長期にわたる睡眠の問題を効果的に治療できます。一般的には、最初に推奨される治療法です
> 不眠症につながる睡眠の認知16パターン(DBAS-16)
4.生活リズム健康法をチェックしよう
睡眠改善をする場合は、まず生活リズムから整えていくことが大事です。
生活リズム健康法のチェックでは、健康的にすごすのに基本的な生活習慣ができているかがわかります。
生活習慣に課題があれば、生活習慣を改善することで睡眠改善していく可能性が高まります。
現在の生活リズムをチェックし、WEBで自動計算できます。
> 生活リズム健康法チェックをWEBで自動計算する
<生活リズム健康法の4ステップ>
1.生活リズム健康法チェックをする
2.「0」を選んだの選択肢のうち「改善できそうなもの」を3つ選ぶ
3.1週間「改善できそうなもの3つ」を改善するように行動する。
4.1週間後、生活リズム健康法チェックを行い点数をチェックする
以上を繰り返していき、生活リズムを整えていきましょう。
※以前の自分とどのように変化があるかをチェックしていくことが大切。
補足:睡眠薬を飲んでいる場合は診断結果にズレが生じる可能性があります
睡眠薬を飲んでいると、睡眠の診断がやや難しくなります。
例えば、よく眠れていても睡眠薬の影響で「眠気」がでることがあるからです。
これは睡眠不足なのではなく、ある意味では薬の副作用ともいえます。
薬を処方くださっている病院にきちんと聞くことが大切です。
眠気診断と睡眠効率は、睡眠薬の影響によってズレが生じやすいかもしれません。
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