VIA-IS(Values in Action Inventory of Strengths)では、人の人格的な強みを6つの徳(virtues)・24の強み(character strengths)に分類します。24の強みは「誰もがすべて持っているが、その程度や現れ方が人によって異なる」という考え方です。
| 6つの徳 | 24の強み | 意味 |
|---|---|---|
| 知恵・知識 Wisdom | 1. 創造性 Creativity | 新しく有用な考え方や方法を生み出す |
| 2. 好奇心 Curiosity | 新しい経験・知識に関心を持ち探究する | |
| 3. 判断力 Judgment | 多面的に考え、根拠に基づいて判断する | |
| 4. 向学心 Love of Learning | 新しい知識や技能を学ぶことを好む | |
| 5. 大局観 Perspective | 広い視点から物事を捉え、賢明な助言ができる | |
| 勇気 Courage | 6. 勇敢さ Bravery | 恐怖や困難があっても必要な行動をとる |
| 7. 忍耐力 Perseverance | 始めたことを最後までやり抜く | |
| 8. 誠実さ Honesty | 偽らず、自分の言動に責任を持つ | |
| 9. 熱意 Zest | 活力とエネルギーをもって物事に取り組む | |
| 人間性 Humanity | 10. 愛情 Love | 親密で相互的な人間関係を大切にする |
| 11. 親切心 Kindness | 他者を助け、思いやりをもって接する | |
| 12. 社会的知性 Social Intelligence | 自他の感情・動機や社会状況を理解する | |
| 正義 Justice | 13. チームワーク Teamwork | 集団の一員として協力し責任を果たす |
| 14. 公平さ Fairness | 偏見なく、公平に人を扱う | |
| 15. リーダーシップ Leadership | 集団をまとめ、目標達成へ導く | |
| 節制 Temperance | 16. 寛容さ Forgiveness | 他者の過ちを許し、やり直す機会を認める |
| 17. 謙虚さ Humility | 必要以上に自分を誇示しない | |
| 18. 慎重さ Prudence | 将来を考えて不用意な行動を避ける | |
| 19. 自制心 Self-Regulation | 感情・衝動・行動を適切にコントロールする | |
| 超越性 Transcendence | 20. 美と卓越性への鑑賞 Appreciation of Beauty & Excellence | 美しさや優れたものに気づき、価値を感じる |
| 21. 感謝 Gratitude | 良いことに気づき、ありがたさを感じる | |
| 22. 希望 Hope | 良い未来を期待し、その実現に向けて行動する | |
| 23. ユーモア Humor | 笑いや明るさを生み出し、物事の軽やかな面を見る | |
| 24. 精神性 Spirituality | 人生の意味・目的や、自分を超えたものとのつながりを感じる |
ポジティブ心理学から生まれた24の強み
VIA-ISを中心となって考案したのは、心理学者の クリストファー・ピーターソン(Christopher Peterson) と マーティン・セリグマン(Martin E. P. Seligman) です。
2000年代初頭、ポジティブ心理学で「人間の良い性格を科学的に研究するための共通分類を作ろう」というプロジェクトが始まりました。ピーターソンとセリグマンを中心に、55人の社会科学者が参加し、哲学・心理学だけでなく、儒教、道教、仏教、ヒンドゥー教、イスラム教、ユダヤ・キリスト教、古代ギリシャ思想などの文献を調べました。
その結果、文化を超えて比較的共通して重視されるものとして、
6つの徳
→ 知恵、勇気、人間性、正義、節制、超越性
を設定し、それを具体的な心理的特性に分解したものが、
24のCharacter Strengths(人格的強み)
です。
精神医学が「何が人間の問題・障害なのか」を分類してきたのに対し、彼らは、
「では、人間の優れた性格とは何なのか?」
を分類しようとしたわけです。
感想と考察
20代の頃は、弱みを改善するのではなくて、強みをいかに伸ばすかが重要だと考えていました。
5年前(38歳)ぐらいまでは、そのあたりで少し考えが揺らいでいたところもあります。
ただ、今は、強みを伸ばしていくことはもちろん重要ではあるんですが、弱み自体も土台としてある程度伸ばしておくことが重要だと考えています。
伸ばしきれないものについては、誰かにサポートしてもらうとか、アプリにサポートしてもらうとか、誰か・何かの力を借りることが重要なのかなと思っています。
なぜかというと、
結局、自分の強みを使っていくときに、弱みが足を引っ張って、強みを十分に発揮できないことが世の中にはたくさんあるからですね。
例えば、どれだけ問題解決能力が優れていたとしても、チームで動いていくときには、リーダーシップやチームワークも重要でしょうし、誠実性も重要ですよね。
知識が必要なものであれば、探求心も必要になってきますよね。
24の強みでいうと、好奇心や向学心ですね。
なので、何かの強みを生かすために、ほかの弱みが足を引っ張っている状態というのは、非常にもったいないんですね。
もちろん、弱みを強みと同じぐらいまで鍛えなくてはいけない、というわけではありません。
強みを発揮できるレベル、あるいは強みを柔軟に使える程度まで、弱みを底上げしていくことが重要なんだなと、最近はすごく感じるようになりました。
人生のテーマとして、この24の強みをそれぞれ少しずつ底上げしていくというのも、いいかもしれないですね。ちなみに、この考え方の着想はベンジャミン・フランクリンの13の徳です。
特に、これからAI時代になっていくので、こうした人間的な強みは、より生かされてくるんじゃないかというところもあるからです。
