ベンジャミン・フランクリン(Benjamin Franklin, 1706–1790)は、アメリカ建国期を代表する人物の一人です。政治家だけでなく、科学者・発明家・外交官・著述家・出版人としても活躍したことで知られています。
特に有名なのは、雷と電気の関係を研究し、避雷針の普及に貢献したことです。
また、遠近両用眼鏡やフランクリン・ストーブなど、実生活に役立つ発明にも関わりました。
政治面では、アメリカ独立に深く関わり、アメリカ独立宣言の起草委員の一人となりました。
独立戦争中にはフランスに派遣され、フランスからの支援を取り付ける外交でも大きな役割を果たしています。その後、アメリカ合衆国憲法制定会議にも参加しました。
フランクリンの特徴は、単なる政治家ではなく、「どうすれば人間や社会をより良くできるか」を実践的に考え続けた人物だったことです。先ほどの「13の徳」も、その姿勢から生まれました。
彼の人生を一言で表すなら、学問・仕事・人格形成・社会貢献をすべて実践によって改善しようとした人といえます。
| 徳 | 意味・フランクリンの指針 |
|---|---|
| 節制(Temperance) | 鈍くなるほど食べず、酔うほど飲まない。 |
| 沈黙(Silence) | 自分や他人のためにならないことは話さない。くだらない会話を避ける。 |
| 規律・秩序(Order) | 物には置き場所を決め、仕事には時間を決める。 |
| 決断(Resolution) | やるべきことを決意し、決意したことは必ず実行する。 |
| 節約(Frugality) | 自分や他人のためにならないことに金を使わない。浪費しない。 |
| 勤勉(Industry) | 時間を無駄にせず、常に有益なことに取り組む。不必要な行動をやめる。 |
| 誠実(Sincerity) | 人を傷つけるような欺きを使わない。公正に考え、考えた通りに話す。 |
| 正義(Justice) | 人を傷つけず、果たすべき義務や善行を怠らない。 |
| 中庸(Moderation) | 極端を避ける。受けた害に対して必要以上に怒ったり報復したりしない。 |
| 清潔(Cleanliness) | 身体、衣服、住居を不潔なままにしない。 |
| 平静(Tranquillity) | 些細なことや、避けられない出来事に心を乱されない。 |
| 純潔(Chastity) | 性的欲望に溺れ、自分や他人の健康・平穏・評判を損なわない。 |
| 謙譲(Humility) | 「イエスとソクラテスに倣え」。 |
フランクリンの実践方法
彼は13の徳を単なる標語にせず、毎週1つの徳に重点を置いて生活をチェックしました。
13週間で一巡するため、
13徳 × 年4巡 ≒ 52週間
となり、ほぼ一年を通して繰り返せる仕組みです。
毎日、自分がその徳に反したと感じたときには表に印をつけ、「完全な人間になる」というよりも、自分の行動を可視化して少しずつ改善する方法として使っていました。

