野上しもん
・29年間の睡眠障害を克服
・5年以上の双極性障害とうつを克服
・上級睡眠健康指導士
・メンタル心理カウンセラー
・食生活アドバイザー
・YouTube「メンタルコーチしもん」登録数1.3万
著書
・眠れない理由を知って眠れる方法を知れば安眠
・脱・中途覚醒 “夜中に目覚める”悩みが消える
・12歳になるまでに読みたい 「子どもの睡眠」
自己理解は自分探しが目的ではない
自己理解の目的は自分探しではありません。
あるがままの自分を理解していくことが自己理解です。
自分探しを考える時によくあるのが「本当の自分を探すこと」です。
でも、あなたが探している本当の自分なんてものは存在しません。
自分に素直な自分。
自分に嘘をつく自分。
価値観を大切にする自分。
まわりに流されてしまう自分。
自分探しをしている自分。
すべての自分が、そっくりそのまま「本当の自分」だからです。
僕たちは望むにしろ望まないにしろ、自分の意思と行動で時間を進めています。
偽物の自分が偽物の時間を進めてはいません。
良いも悪いも、強いも弱いも、成功も失敗も、全部がひっくるめて本当の自分です。
本当の自分を探すために自分探しをする場合は、自分そのものを否定してしまうことになります。
本当の自分を探すために自分探しをする時に、本当の自分が見つけて手に取っツボにはまってしまうのは仕方ありません。
自分を否定すればするほど、本当の自分が見えなくなってくるからです。
自己理解の目的とは、自分探しではなく、既に存在する自分を知ることです。
探すことではなく、知ることです。自分とコミュニケーションをとることです。
そして、自分を知った上で時間を進めていくことが、自己理解の目的になります。
自己理解で気をつけること①「行動すること」
行動につながらない自己理解に意味はありません。
自分を知った上で時間を進めていくというのは、実際に行動していくということです。
もちろん知ることも行動の一つですが、知るだけではより良い人生を歩むことはできません。
より良い人生を歩むとは、道を知ることではなく、道を歩くことだからです。
例えば恋人を作りたい時に、相手のことを知ることはとても大切です。
でも実際に恋人になるには、会話をしたり、デートしたり、遊んだり、笑ったり泣いたりと行動していくことが必要になりますよね。
決して、相手のことを知るだけで、恋人になることはできません。
自己理解をして行動につなげていくことが大切。
自己理解で気をつけることは、自己理解で満足しないことです。
行動につなげることさえできれば、自己理解はあなたに大きな意味を与えてくれます。
いや、大きな意味をあなた自身が生み出してくれます。
自己理解で気をつけること②「価値観を見失わないこと」
自己理解で気をつけることの中でも「価値観を見失わないこと」はとても大切です。
とても当たり前のことを言ってるように聞こえるかもしれませんが、人は簡単に価値観を見失います。
自分のことをよく知っていて、自分らしく生きていると思っていても、ふと気付けば自分の価値観を見失っていることがあります。
僕も油断をすると、自分の価値観を見失うことがあるので定期的にチェックしています。
なぜ価値観を見失ってしまうのか?
実は大切だと感じる価値観っていうのはたくさんあるんです。
家族が大事、恋人が大事、友達が大事、お金が大事、仕事が大事、趣味が大事、運動するのが大事、食事をするのが大事など考えればキリがありません。
大事なものがあふれているからこそ、価値観を見失いやすいです。
見失ってしまう価値観とは、価値観の中でもより大切な価値観という意味です。
大事なものはたくさんあるけれども、その中で最も大事な価値観は何かを意識しておくことが大切です。
よくある話としては、家族のために仕事を頑張っていたのに、仕事に集中しすぎてしまい、家族との時間を失ってしまう。でも仕事がうまくいっていると、仕事を緩めるのもなかなかできないんです。うまくいっているときはモチベーションも上がってしまうし楽しいので、思わず没頭してしまいます。結果的に、最も大事にしたかった家族を失ってしまうんです。
人間には天から与えられたものがたくさんありますが、時間だけは平等に24時間です。
24時間という時間は増えることはなく、限りがあります。
時間に限りがある以上、すべてを大切にすることはできません。
すべてを大切にすることは、結果的にすべてを大切にしない人生につながります。
だからこそ、常に自分は価値観の中でも何が大切なのか?を見ていないと、自分の価値観を失ってしまいます。
例えば、プラスのものとマイナスのものであれば、人はプラスのものを選ぶのに迷いません。でも、価値観の多くはプラスとプラスのものの比較になります。
プラスになれば良いと考えていると、より大きなプラスのものを失ってしまうのです。
自己理解で気をつけること③「弱みばかりにとらわれない」
自己理解で気をつけることは、弱みばかりにとらわれないことです。
僕は自己理解では強みと弱みの両方を知ることが大事だと話しています。
でも、強みと弱みをした時、多くの人は弱みにとらわれてしまうことが多いです。
弱みにとらわれてしまうと、 弱みばかりに意識が向きます。結果、強みを伸ばそうではなく、弱みを直さなくちゃという意識が働いてしまいます。
でも、弱みに意識が向くことは仕方のないことです。
人には損失回避という心理があり、悪いほうに意識が向きやすいからです。
なぜ悪い方に意識が向きやすいかと言うと、人は生きていくためには楽しいものよりも、危険なものを意識した方が生きていけるからです。
生きていけるというのは楽しく生きていけるという意味ではなく、単に命を失わないという意味です。生存欲求を満たすためだけのものです。
しかし、僕たちの人生のうるおいは、生きることのみにはありません。
生きて何をするか、生きて何を感じるか、生きて何を思うかなど、生きる上で得られるものが人生にうるおいを持たせます。
人生に楽しみを見出すには、強みを生かし、弱みをあまり使わないことが大切になります。
本能に逆らう部分がでてきます。7割自然に生き、3割不自然に生きるが大切と考えています。
弱みではなく強みに意識を向ける理由は、現代は平和な社会で、しかも多くの価値観や仕事や趣味がたくさんあるからです。
強みに意識を向けたほうが楽しく生きられるからです。
命の危機に接することはほとんどありません。弱みを必死に改善しなくてもいいんです。
※弱みを簡単に伸ばせるところまでは伸ばしたほうがいいです
弱みにあまりとらわれないようにするには、セルフコンパッション(自分を思いやる考え方)が大切です。
弱みを嫌だな嫌だなと思っているうちは、弱みにとらわれてしまいます。
弱いにとらわれないためには、弱みをきちんと見つめ、受け入れてることです。
弱みをきちんと見つめて受け入れるには、自分を責めるのではなく、自分を思いやる考え化が必要になってきます。
自己理解では自分の感情に気づき、思考で導くことが大事
自己理解では自分の感情に気づき、思考で導くことが大事
今の自分がどのような感情を抱いているのかどうかがわからないと、より良い人生送っているのかどうかの判断がつきにくいです。
人は感情も大切にする生き物なので、感情を無視してはより良い人生を送れないからです。
でも、感情のみを考えるとより良い人生を送れません。
感情は今しか見てくれません。未来の感情がどのようになるかなということは、感情は考えません。今楽しいか、今悲しいか、今嬉しいか、今しんどいか、などの今しか見てくれないからです。
今のみに没頭するマインドフルネスは確かに大事ですが、僕たちは今後も生きていく以上は未来の感情も大切にする方がいいです。今に7割、未来に3割が個人的にはおすすめです。
未来の感情をより良いものに導くのが思考です。
感情を導く時に大切なのが、思考だけで考えないことです。誰かを導く時は独りよがりにならず、相手のことを考えることが大切です。つまり、感情のことを考えるんです。
どのような行動をしていけば、感情が喜ぶかな?と考えながら、思考で感情を導くのが大事です。
思考で感情を導くことが自分らしく生きることであり、一瞬も一生も楽しく生きるための、充実した人生を送る秘訣でもあります。
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