早寝早起きではなく、早起き早寝の順番が大切。
起床を整えるのは意識的にできますが、就寝を意識的に整えるのは意識的にはできないからです。
早起きはアラームや人の手を借りるなどで意識的にコントロールできます。
でも、早寝は意識的にコントロールするのは難しいです。
睡眠リズムは、早く起きる→早く寝るの順番で睡眠リズムを整えていくことが王道です。
早起き早寝をするとどうなるのか?
- 生活と睡眠のリズムが整います
- 朝から気持ちよく目覚めやすくなります
- 深い睡眠がとれるようになり、肌や筋肉も回復しやすくなります
この記事を最後まで読めば『早起き早寝が良い理由とコツ』が分かります。
野上しもん
・29年間の睡眠障害を克服
・5年以上の双極性障害とうつを克服
・上級睡眠健康指導士
・メンタル心理カウンセラー
・食生活アドバイザー
・YouTube「メンタルコーチしもん」登録数1.3万
著書
・眠れない理由を知って眠れる方法を知れば安眠
・脱・中途覚醒 “夜中に目覚める”悩みが消える
・12歳になるまでに読みたい 「子どもの睡眠」
早起き早寝で生活と睡眠のリズムが整う
生活と睡眠リズムが狂ってしまう主な原因は寝る時刻と起きる時刻がズレてしまうことです。
体内時計が狂うという言いかたをすることがありますね。
生活と睡眠リズムが24時間のリズムとずれてしまうと、夜更かしや朝寝坊が増えたり、集中力やメンタルが落ち込んだりすることがあります。
生活と睡眠リズムが狂ってしまったときに、多くの人は「今日から早く寝る」「今日からもとの寝る時刻に戻す」と、寝るから改善しようとします。
しかし、今日から早く寝るを実際にできる人は少ないです。
理由は3つあります。
①睡眠リズムがズレているときは、夜更かし側にズレていることが多い
②人は寝ることを意識的にコントロールできない
③睡眠の禁止ゾーンの影響で早寝できない
睡眠リズムがズレている人の多くは夜更かし側にズレています。つまり、遅寝になるリズムになっているので、早寝の難易度はいつもより上がっています。
しかも、起きるときのようにアラームで目覚めるなど、寝ることをコントロールする方法が基本的にはありません。ベッドに入る、入眠テクニックを試すなどしても、すぐに睡眠に切り替えられる人は少ないです。むしろ、早く寝ようと意識するあまり寝つきが悪くなることもあります。
(睡眠薬という手はありますが)
また、いつもの就寝時刻の2~4時間前は睡眠禁止時間帯(forbidden zone)です。覚醒しやすい時間帯になっており、寝ようと思っても眠れない、寝たとしてもすぐに起きてしまいやすいです。
例えば、最近夜中1時に寝ている人が、早めに寝ようと22~23時に寝ようと思っても難しいということですね。
実は、私たちには「睡眠禁止時間帯(forbidden zone)」という時間帯があるのです。
東邦大学のWEBサイトより引用
個人差がありますが、成人の実験では午後8時から10時の間でした[1]。
いつもの就寝時刻の2時間から4時間前は、体内時計としてはまだ覚醒の時間なので、なかなか眠れなかったり、眠れたとしてもすぐに目が覚めてしまったりするのです。
睡眠の仕組みとして、早寝から始めるのは難しいんですね。
だから、まず早く起きる(起床時刻を固定する)から始めるのが大切です。
朝早く起きて活動することで、夜に自然と眠くなっていき、睡眠リズムが整ってきます。
ちなみに起床時刻は6時以降がおすすめです。
6時前だと太陽の光があまりでておらず、起きるリズムが作りにくいからです。季節によっても変わるので、6時30分以降ぐらいが1年通して固定しやすい時間だと思います。
睡眠リズムが整うと、日中の仕事、学校、プライベートの用事も元気にすごしやすくなり、生活リズムが整ってきます。
生活リズムが整うことで、日中にきちんとエネルギーを使うことでき、さらに睡眠リズムが整いやすくなります。
好循環が生まれるんですね。好循環に入るととても楽になります。
生活と睡眠リズムを整えるには「土日祝日も含めて、起床時刻を固定すること」が大切です。社会的なリズムで睡眠リズムが狂ってしまう、社会的時差ボケ(ソーシャル・ジェットラグ)をなくすことができるからです。
仕事がある平日5日間と休日2日間の、就寝から起床までの時間の中央値を見てみると約3時間のズレが生じています。
大塚製薬 睡眠リズムラボより引用
この差を「ソーシャル・ジェットラグ時間」と呼びます。平日の朝はで決まった時刻に起きるけれど、休日は遅寝遅起き。このような就寝・起床時刻のズレが大きいほど体内リズムは乱れやすくなります。
早起早寝で朝から気持ちよく目覚めることができる
早起き早寝をし、起床時刻を固定することで、体が「何時に起きればいいか?」と覚えてくれます。
睡眠リズムは、睡眠と覚醒のリズムです。起きるが整う(覚醒のリズムが整う)ことで自然と予定した起床時刻に体が起きるようになるからです。
自然に目が覚めるため、寝起きのけだるさ、寝ぼけがなくなってきます。
僕が朝弱かった話
僕は小学生のころから35歳まで朝がとても弱かったです。
不眠症を抱えていて睡眠不足というのもありましたが、まともに朝すっきり目覚めることがありませんでした。むしろ、朝になると眠くなるリズムでした汗
例えば、朝7時50分に学校に行かないと遅刻するのに、ベッドでぐずぐずしているうちに7時30分ぐらいに起きて、慌てるということが多かったです
社会人になってもぎりぎりまで寝るのは変わらず、よく寝ぐせをつけて会社にもいっていました。
現在は運動の疲れがなければ、朝パッと目が覚めます。調子が良い時は目が覚めて30秒で行動ができるくらいです。
これは睡眠リズムが整うことで体が自然に目を覚ましてくれるからです。
早起き早寝で深い睡眠がとれ、アンチエイジングになる
早起き早寝で睡眠リズムが整うと、深い睡眠がとりやすくなります。
体がいつ寝ればいいのか、いつ起きればいいのかが分かり始めてくるからです。メリハリのきいた睡眠になるんですね。睡眠効率が高まります。
「起きるときは起きる・寝るときは寝る」となり、寝るときの深い睡眠が増えやすくなります。
> 睡眠効率とは?
深い睡眠が増えることで睡眠の効果があがります。
成長ホルモンが睡眠中にきちんと分泌されて、肌や筋肉が回復。
脳もしっかりと回復。
脳と体がきちんと回復することは、アンチエイジングにつながります。
すこやかな肌を保つためのターンオーバー(肌代謝)は睡眠中に活発化(略)
ハイチオールのWEBサイトより引用
肌のターンオーバーを促しているのは脳下垂体から分泌される「成長ホルモン」です。この成長ホルモンが多量に分泌されるのは睡眠中。寝不足が続くと成長ホルモンの分泌量が低下して、ターンオーバーのサイクルが乱れてしまうのです。
より深い睡眠をするにはアイマスクがおすすめです。
光を抑えることで寝ているときの覚醒をおさえることで、深い眠りが増えるからです。
僕は現在、しめつけ感のなく・寝ていても外れないアイマスクを使っています。
早起きを楽にするにはどうしていけばいいか?
早起きを癖づけるには、起きるリズム(覚醒のリズム)を脳でつくることです。
脳でつくるとは、目覚まし時計やアラームなどに頼らなくても、脳の睡眠リズムだけで起きるリズムを作るということです。
代表的な方法を箇条書きします。
- 起床時刻の固定する
- カーテンを開けて寝る
- 光目覚まし時計を使う
- 朝起きてすぐに光を浴びる
- 朝起きて冷水シャワーをあびる・運動をする
- 朝食をしっかり食べる
- 朝起きたら水をしっかり飲む
カーテンを開けて寝る、光目覚まし時計については、体が自然と起きやすくなるからです。
僕たちの体は目が覚めてから覚醒するのではなく、起きる1~2時間前から体が起きる準備を始めて、目が覚めます。
カーテンを開けて寝たり、光目覚まし時計を使ったりすることで、起きる前に光によって起きる準備を体が始めてくれるので気持ちよく目覚めやすくなります。
逆に起きるリズムが作りにくいのは。
- 音のアラームを使わない
- スヌーズ機能で起きる
- 二度寝をする
- 朝コーヒーで目覚めさせる
どれも脳の力ではなく、外からの力で起きることになります。
特に「スヌーズ機能で起きる」と「二度寝」に関しては、脳が起きたらいいのかがわからなくなるので、覚醒がうまく働かなくなってきます。
早起き早寝に役立つ情報
睡眠時間
起床時刻を決めるには適切な睡眠時間を知る必要があります。
>【約4割が睡眠不足】理想の睡眠時間。8時間睡眠は正しいのか?
睡眠効率
早起き早寝をすると、睡眠の質である睡眠効率があがります。
睡眠効率90%を目指せ!睡眠の質を高める7つの方法とは?
ベッドルール
ベッドルールを使うことで、早起きがしやすくなり、早寝がしやすくなります。
ベッドルールをシンプルにいうと「ベッドを睡眠と性生活以外には使用しない」です。
> ベッドルールが書かれている記事
早起き早寝のまとめ
- 早く寝て早く起きるではなく、早く起きて早く寝る
- 早起きのほうがコントロールしやすく、睡眠リズムを整えやすい
- 睡眠リズムが整うことで、生活リズムも整い、日中を元気にすごせる
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それではまた、次の記事でお会いできることを楽しみにしています。
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