今回は、「朝まで何時間眠れるかと焦ってしまい、再入眠できない人の原因と6つの解決策」についてお伝えします。
この記事を見れば、夜中に目が覚めたときに再入眠しやすくなります。
ご興味のある方は、ぜひ最後までご覧ください。
再入眠できない原因は未来への不安が止まらないこと
目が覚めたあとに焦ってしまい、再入眠できなくなる原因。
それは、未来への不安が止まらなくなることです。
「朝まであと何時間眠れるだろうか」
「眠れなかったら明日しんどいかもしれない」
「仕事や家事がうまくいかないかもしれない」
このような未来への不安が焦りを生み、眠れなくしているのです。
つまり、再入眠できない原因は、中途覚醒そのものではなく、未来への不安です。
未来への不安は、自然と焦りや「何とかしなくちゃ」という気持ちを生み出します。
なぜなら、未来はまだ起こっていないことであり、今この瞬間には解決できない問題だからです。
そのため、「頑張って眠らなければ」と焦ってしまいます。
しかし、焦れば焦るほど体に力が入り、リラックスできなくなります。
そしてリラックスできなくなることで、さらに眠れなくなってしまうのです。
また、不安が強い状態では、
「中途覚醒なんて気にしないでおこう」
「リラックスしよう」
と思っても、なかなかうまくいきません。
では、どうすればいいのでしょうか。
ここで大切なのは、不安をなくそうとすることではありません。
そうではなく、不安な状態そのものをリセットしていくことが重要なのです。
不安な状態をリセットすることが重要
不安な心の状態をリセットできれば、不安そのものが解決していなくても、
「まあ、そこまで気にしなくてもいいか」
というリラックスした状態に戻りやすくなります。
なぜなら、心の状態によって物事の捉え方は大きく変わるからです。
心がネガティブな状態のときは、物事をネガティブに解釈しやすくなります。
例えば、
「眠れなかったらどうしよう」
「明日はきっと大変になる」
というように、悪い方向へ考えやすくなります。
一方で、心がポジティブな状態、あるいはフラットな状態のときは、物事を必要以上に深刻に受け取りにくくなります。
すると、
「これくらいなら大丈夫かもしれない」
「今考えても仕方ないか」
という受け止め方がしやすくなるのです。
だから大切なのは、不安を無理に解消しようとすることではなく、心の状態そのものを整えること。
ではここから、不安な心の状態をリセットするための方法を6つお伝えしていきます。
心の状態をリセットする6つの方法
①心の状態をリセットする言葉を使う
方法の1つ目は、心の状態をリセットする言葉を使うことです。
心の状態をリセットするためには、まず自分を客観視することが大切です。
そして、自分を客観視する方法の一つが「言葉を使うこと」です。
例えば、
「今は不安な状態だから眠れないだけだな」
という言葉を使います。
心の中で思うだけでも構いませんが、実際に声に出した方が効果を感じやすいこともあります。
今の自分の状態に気づき、それに名前をつけると、人は自然と自分を客観視しやすくなります。
さらに、言葉にすることで、「自分」と「不安」という感情を切り離しやすくなるため、より客観視しやすくなるのです。
もし効果を高めたい場合は、不安を点数化するのもおすすめです。
今までの人生で最も不安だった状態を10点、
まったく不安がない状態を0点とした場合、
「今の不安は何点だろう?」
と考えてみるのです。
例えば、
「人生で一番不安だった時が10点だとすると、今は4点くらいかな」
と考えてみます。
すると、
「4点くらいか」
「いや、3点かもしれない」
「2点くらいかな」
というように、不安との距離が少しずつ生まれてきます。
これは、自分の感情を点数という無機質なものに置き換えることで、感情と自分を切り離しやすくなるからです。その結果、心が落ち着きやすくなります。
ただ、今の話を聞いて、
「そんなことで心の状態が変わるわけがない」
と思った方もいるかもしれません。
実際、慣れていないうちは、言葉だけで心の状態をリセットするのは簡単ではありません。
しかし、言葉は心を落ち着かせるための大切なきっかけになります。
不安をゼロにするわけではなくても、不安を和らげる準備を整えてくれるのです。
では、その不安をさらに落ち着かせるためにはどうすればいいのでしょうか。
②ゆっくり深呼吸をすること
心と体はつながっています。
そのため、体が落ち着くと心も落ち着きやすくなります。
逆に、体が緊張していると心も緊張しやすくなります。
だからこそ、ゆっくり呼吸をすることが大切なのです。
呼吸がゆっくりになると心拍数が下がり、体の活動レベルも落ち着いてきます。
体が落ち着くことで、心も自然と落ち着いていきます。
さらに、ゆっくりした呼吸は神経レベルでもリラックスにつながります。
ただし、
「深呼吸しなきゃ」
と頑張り始めると、逆に力が入ってしまうことがあります。
再入眠のために必要なのは、活動のための集中ではなく、眠りにつながるリラックスです。
そのため、
「深く呼吸しなきゃ」
と思う必要はありません。
まずは、
「ゆっくり呼吸しよう」
くらいで十分です。
あるいは、
ため息をつくように息を吐く
だけでも構いません。
「はぁー」
と息を吐くと、自然と息を吐き切りやすくなります。
すると、その後の呼吸は自然に入ってきます。
そしてまた、
「はぁー」
と吐く。
これを繰り返しているうちに、呼吸は自然とゆっくりになっていきます。
それでも頑張ってしまう感覚がある方は、胸を優しくなでながら呼吸するのもおすすめです。
大切なのは、深呼吸そのものではなく、心と体を落ち着かせること。
深呼吸は、そのための手段の一つに過ぎません。
もし、
「なかなかうまくいかないな」
と思ったら、
「不安な人を落ち着かせるとしたら、自分ならどうするだろう?」
と考えてみてください。
その視点から、自分に合った方法が見つかることもあります。
ただ、ここで新たな問題が出てきます。
心を落ち着かせることができたとしても、その落ち着きを維持することが難しいのです。
再入眠するまでには少し時間がかかることがあります。
その間も、心が落ち着いた状態を保つことが大切です。
しかし、「落ち着いたままでいよう」と思っても、それはなかなか難しいですよね。
もし簡単にできるのであれば、そもそも焦ったり不安になったりしないはずです。
ではどうすればいいのでしょうか。
おすすめなのは、外から得られる力を使って、心が落ち着いた状態を保つことです。
③ピンクノイズを使う
それが3つ目の方法です。ピンクノイズを使う。
ピンクノイズには、心と体を落ち着かせる効果があります。
しかも、「何かを頑張らなければいけない」という意識が必要ありません。
ただ流して聞くだけなので、心を落ち着いた状態のまま維持しやすい方法です。
さらにピンクノイズには、
- 深い睡眠をサポートする
- 寝つきを良くする
- 中途覚醒を減らす
といった効果も期待できます。
そのため、今回のテーマとの相性は非常に良いです。
例えば僕の場合、夜中に目が覚めて、
「今日は少し眠りにくいな」
と思ったら、
まず、
「今は眠りにくい状態なんだな」
「神経が高ぶっているのかもしれないな」
と、今の状態を言葉にします。
その後、
- ピンクノイズを流す
- お腹に手を当てる
- ゆっくり呼吸する
を繰り返します。
すると、気づいたら眠っていることが多いです。
そのため、中途覚醒したときは、
- 言葉にする
- ピンクノイズを流す
- ゆっくり呼吸する
というように、あらかじめルールを決めておくことをおすすめします。
ルールが決まっていると、
「どうしよう」
と迷う時間が減り、落ち着くための行動を取りやすくなるからです。
ただし、心の状態をリセットすること自体が難しい場合もあります。
神経がかなり高ぶっていたり、精神的なストレスが強かったりする場合です。
心が乱れているほど、落ち着きを取り戻すことは難しくなります。
また、睡眠の後半はホルモンの影響で脳と体が目覚める準備を始める時間帯でもあります。
さらに、自律神経も乱れやすくなるため、目が覚めたときに心が大きく揺れやすいのです。
では、心が大きく乱れているときはどうすればいいのでしょうか。
その場合は、環境と行動を変えることが大切です。
例えば、
気分転換をしたいときに、
- 外へ出る
- 場所を変える
- 違うことをする
という行動を取ることがありますよね。それと同じです。
④ベッドから出る
4つ目の方法は、ベッドから出ることです。
ベッドの中にいると、どうしても睡眠のことを考え続けてしまいます。
しかもベッドは刺激が少ないため、自分の思考の中に入り込みやすくなります。
その結果、不安や焦りが強くなってしまうことがあります。
だからこそ、一度ベッドから出て環境を変えるのです。
そして、ベッド以外の場所でリラックスします。
例えば、
- ゆっくり読書をする
- 軽く片付けをする
- リラックスできる音楽を聞く
などです。
方法は何でも構いません。
ただし、ここでも大切なのは、心と体を落ち着かせること。
そのため、新しい情報が入ってきにくく、迷いや考えごとが増えにくい行動がおすすめです。
つまり、慣れている行動の方が安心しやすいのです。
例えば、
普段から漫画を読む人なら漫画で落ち着くかもしれません。
普段から片付けをする人なら、片付けで落ち着くこともあります。
一方で、
普段まったく漫画を読まない人にとっては刺激が強すぎることがあります。
片付けも慣れていない人にとっては頭を使うため、かえって覚醒してしまうことがあります。
だからこそ、普段から慣れていて、刺激の少ない行動を選ぶことが大切です。
僕の場合は、何度も読んだことのある漫画を読むことが多いです。
少し再入眠しにくいなと思ったときは、ベッドから出て、『賭ケグルイの4コマ漫画』などを眺めています。内容を知っているので先が気になりませんし、ほんのり笑えて、気持ちも落ち着きやすいのです。
ただし、神経がかなり興奮しているときは、これでも落ち着かないことがあります。
強い疲労があるとき。
体に痛みがあるとき。
神経が高ぶり続けているとき。
では、その場合はどうすればいいのでしょうか。
⑤ゆるめのシャワーを浴びる
5つ目は、ぬるめのシャワーを浴びることです。
これは環境と行動が大きく変わるため、心の状態をリセットしやすい方法です。
なぜなら、五感から入ってくる情報が大きく変わるからです。
脳に入る刺激が変わることで、自然と心の状態も変わりやすくなります。
シャワーは、
- 裸になる
- 体が濡れる
- 水の音が聞こえる
- 肌に刺激が加わる
というように、五感への刺激が大きく変化します。
ある意味で、普段とは違う非日常的な状態を作りやすいのです。
そのため、気持ちを切り替えやすくなります。
ただし、ここで大切なのは、覚醒しすぎないこと。
そのため、熱すぎず、冷たすぎず、少しぬるめで心地よい温度がおすすめです。
ここで、
「シャワーを浴びたら逆に目が覚めてしまうのでは?」
と思う方もいるかもしれません。
ただ、それでも構いません。
なぜなら、この方法は、どうしても再入眠できないときの最終手段に近い方法だからです。
ベッドの中で、
「眠れない」
「どうしよう」
と苦しみ続けるくらいなら、多少目が覚めても、一度心の状態をリセットした方が良いことがあります。むしろ、少し覚醒することで、睡眠への執着や焦りをリセットしやすくなる場合もあります。
さらに、シャワーによって体が少し温まると、体は今度は熱を逃がそうとします。
その過程でリラックスしやすくなり、結果的に再入眠しやすくなることもあります。
シャワーの後は、ゆっくり過ごして、リラックスした状態で再びベッドに戻ればOKです。
そして実は、今回紹介している方法にはもう一つ大切な意味があります。
それは、明日以降の中途覚醒を改善しやすくすること。
つまり、今日だけの対策ではなく、今後の睡眠改善にもつながっているのです。
その理由が、刺激制御療法です。
⑥刺激制御療法を行う
6つ目の方法は、刺激制御療法を行うこと。
刺激制御療法を続けると、中途覚醒したときに、
「うわ、また目が覚めた……」
ではなく、
「目が覚めたか。まあいいか」
と考えやすくなります。
刺激制御療法とは、簡単に言えば、ベッドは睡眠と性生活以外には使わないという方法です。
脳に対して、「ベッドは起きている場所ではなく、眠る場所だよ」と教えていくための方法ですね。
つまり、ベッドに対する記憶を、睡眠にとってネガティブなものからポジティブなものへ変えていく方法なのです。
ここで重要なのは、記憶とは事実だけで作られるわけではないということです。
人は、事実そのものではなく、そのときの心の状態を通して解釈したものを記憶しています。
例えば、
同じ出来事でも、
楽しい気持ちで体験したものと、
不安な気持ちで体験したものでは、
残る記憶が違います。
認知行動療法が、物事の捉え方を変えることでメンタルを改善していくのも、この仕組みを利用しています。実は、僕がよくお伝えしている刺激制御療法も、睡眠のための認知行動療法(CBT-I)の一つです。その中でも、行動に働きかけるアプローチが刺激制御療法になります。
だからこそ、中途覚醒したときに、不安や焦りで終わらせるのではなく、心の状態をフラットな状態へ戻していくことが大切なのです。
すると、
「中途覚醒って、そこまで大したことではないかもしれない」
「そこまで気にしなくてもいいかもしれない」
という記憶が作られやすくなります。
その結果、次に目が覚めたときも、以前ほど気にならなくなっていくのです。
つまり、中途覚醒に対するネガティブな記憶が少しずつ薄れていくということです。
言い換えるなら、中途覚醒に対する“トラウマ”を改善しているようなものとも言えます。
以前から何度もお伝えしていますが、
「気にしないようにしよう」
と思って気にしないのは、とても難しいことです。
だからこそ、気にしなくても済むような仕組みを作ることが大切なのです。
今回ご紹介した方法は、心の状態をリセットし、中途覚醒に対するネガティブな記憶を減らしていくための方法です。
その結果として、自然と「気にしない」ができるようになっていくのです。
重要なのは「方法ではなくて仕組み」
最後にお伝えしたいのは、重要なのは方法ではなく、仕組みだということです。
なぜなら、現実では理論通りに進まないことが多いからです。
人によって性格も違いますし、生活環境も違います。
そのため、どこかで自分に合った工夫が必要になります。
ただし、仕組みを理解していないと、その工夫を間違えやすくなります。
また、今やっている方法が自分に合っているのかどうかも判断しにくくなってしまいます。
今回の話でいうと、大切なのは、「眠ること」そのものではありません。
まずは、リラックスできる心の状態を作ること。そこが本質になります。
つまり、
「眠れたかどうか」
で判断するのではなく、
「心の状態をリセットできたかどうか」
で判断することが大切なのです。
今回ご紹介した方法も、これをやったらすぐ眠れるというものではありません。
そうではなく、今回の方法を使うことで、
- 心が落ち着く
- リラックスできる
- 不安や焦りが和らぐ
という状態を作りやすくなります。
そして、リラックスした心の状態が作れるからこそ、結果として眠りやすくなるのです。
さらに、リラックスした状態で中途覚醒を経験する回数が増えると、中途覚醒に対するネガティブなイメージも薄れていきます。
すると、次に目が覚めたときも、以前ほど焦らなくなります。
焦らなくなるのでリラックスしやすくなり、リラックスしやすくなるので再入眠しやすくなる。
このような仕組みが働いているのです。
つまり、方法そのものは枝葉です。
大切なのは、その方法がどのような仕組みで働いているのかを理解すること。
幹となる部分を理解しておくことが重要なのです。
ということで、
今回は
「朝まで何時間眠れるかと焦ってしまい、再入眠できない人の原因と6つの解決策」
についてお話ししました。
少しでも参考になれば嬉しいです。
